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この業界の販売という仕事を考えてみる

*過去よく読まれた記事を掲載しています。(2016年)

 

私が販売に従事していた,1990年代後半から2000年代初頭と比べ、アパレル業界を取り巻く環境は大きく変化しました。とくにスマホの登場により、ECの売上構成が飛躍的に伸び、実店舗が求められる役割も変化していると言えます。とは言いつつも、実店舗自体が消滅するということはなく、販売という仕事がなくなるわけではありません。そこで今回は私が長年従事した販売という仕事について、独断と偏見で考察していきます。

 

★アパレル小売業の販売員の仕事とは??

この業界の販売の仕事を以下私が思いつく限り、箇条書きで記載してみると?

 

・(お客様に)接客し、商品を売る。
・店頭のレイアウト。VMD的な仕事。
・商品のフォロー。店舗間移動。バックヤードの整理。倉庫への返品等の在庫管理の仕事
・SNS・コーディデートアプリ等のPR活動
・他店状況の把握
・本部への提出物作成(会社によっては少ない所もあるでしょうが)
・お客様のクレーム対応

 

等その範囲は広くなります。(追記:2018年は更にその仕事は増えています)

また店長ともなると、稼働時間のコントロールとシフトの作成。販売計画の作成。スタッフへの指導・マネジメント。と重要な仕事も増えます。

 

★接客して売ることだけが仕事ではない

販売という仕事は、昨今の商業施設の接客コンテストをみても、「接客し売る」という行為だけがクローズアップされがちですが、上記をみてもわかるように「接客して売ること」だけが仕事なのではありません。

「接客し売ることが得意な販売員」専門的な職種として重宝されるべきですが、(実際そういう組織は増えつつある。しかし接客して売るには、商品知識・在庫状況・コーディデート等知識等の努力が必要)実際、私のように人見知りしてしまう性格の人もいるわけで、すべての人が接客に向いているわけではありません。

 

しかし、販売という仕事は接客以外にも多種多様なことが学べる場ですし、なにより貴重な経験となるのが、「お客様から直接お金を頂戴する。」という経済活動の原点に遭遇・経験することができることです。私自身も今があるのは、販売という仕事を8年以上経験したことが、原点となっています。

一部の大手では、「在庫管理の人」「接客して売る人」等。販売という仕事を明確に役割分担する等の動きも見られますが、この業界の多くを占める中小規模の組織がそのことを実行することは難しいでしょう。

 

★今後、販売という仕事に興味をもってもらい携わってもらうには?

確かにECの普及等で販売職は今後減る状況にあるのかもしれませんが、ある意味このアパレル小売業の仕事が一番学べる場でもある、販売の仕事に興味をもってもらい、経験してもらうには?どのように考えたらいいのか?以下独断と偏見で記載していきます。

 

・無駄を減らし、働きやすい環境を整える
→店頭の仕事が多様化しているのは、むしろその組織に問題があることが多いのではないでしょうか?忙しい土日に山のように新商品を送り込んでくる。商品が溢れ在庫処理。常にレイアウト変更に追われる等はMDの改善で解決できます。
また店舗の提出物の殆どは、POS等のデータで本部で把握できる筈です。また、店長が1週間に1度は本部に呼び出されるようでは、シフト作成もままならない等。本部・本社が店頭にさせる必要のない無駄を省くことがまず一番に求められます。

 

・人事考課
​→上記での述べたように販売の仕事は多種多様です。「個人ノルマ」等接客して販売することばかりを評価の基準とするのではなく、仕事の分類別に評価基準を明確に設けるべきです。
但し接客して売るのが得意な販売員には、専門職・プロとして、別枠で評価基準を設け、ボーナス等の優遇措置や、「接客のスペシャリスト」としての役職の創設(幹部以上の報酬も必要?)等。人事考課制度と同様に設けるべきです。

 

​・教育制度の確立
​→販売の仕事に従事している人の中で、デザイナー・MD・バイヤー・WEB系の仕事等他の仕事に興味・配属希望を持っている人もかなりの数いる筈です。そのような人材に対して組織として、教育の場を設けることが重要なのではないでしょうか?店頭のシフトの調整等で難しい問題があるかもしれません。それでも組織として知恵を出し合えば、なんらかの方法がある筈です。
この業界にある意味一番欠けているものは、教育に対しての投資です。結果的にそのことを怠った組織は今後厳しい状況に追い込まれる筈です。人材の確保も重要でしょうが、魅力ある組織にしたいのであれば、なによりも教育に投資すべきです。

 

現在の私があるのは、販売の仕事に長年携われた経験があるからです。その経験が今でも一番役に立っています。今回のブログが少しでも、販売の仕事の大事さ、大切さを組織が重んじ、あり方を変えていく。何かのきっかけにこのブログが役立てば幸いです。

 

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