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現在は私は、繊研plusで以下の連載をしています。
”SVの仕事で成果を上げるためには?”
では、何故このような連載を始めたかと言いますと?。
簡単に言えば、”本部病”に感染する患者が、この業界に限らず小売り業には圧倒的に多いからです。
今回は、敢えてSVを題材にしていますが、これはMD・部長・取締役含め同様のことです。
では、私が呼ぶ”本部病”とは何か?ということを以下。簡単に纏めると。。。
① 現場(店頭)経験がなく、販売・現場を下に見ている人
② 販売員から本部へ異動。配属になると、販売員時代に感じた組織の問題点や苦労を忘れていまい、販売員時代と言うことが180度変わってしまう人
私はこのような人を総称して”本部病”の人と読んでいます。
①の人はともかく、(最初から現場も経験させず、幹部候補生と扱う組織自体が大問題)②のような現場を経験したにもかかわらず、何故そのような”本部病”に感染してしまうのか?というと??その理由は簡単で。
”顧客のプレッシャーやクレームをダイレクトに言われることがない。そして、
立ち仕事ではない、椅子に座ってのデスクワークは圧倒的に楽ちんだから。”
です。であるからこそ、本部に居たいがためという”既得権益”が産まれ、”忙しい”と喚き、仕事のために仕事を無駄に構築するようになります。
最早。企業の目的である”顧客を創造する”ことなど忘れ、仕事の目的が自分の既得権益を守るため!にすり替わるのです。
このような”本部病”患者が増えると、当然企業の目的である”顧客を創造する”ことなど忘れているのですから、顧客視点をもつことなどできず、例えば以下のような、現場・店頭の問題点も放置されたままになります。
・店頭が狭いのに、商品を出し切れないほど商品数が来る。
・ストック場所が手狭で通路等に商品をストックせざる得ない(セール時でもないのに)
・土日しか売れないのに、土曜日に大量納品がきてウンザリする。
・売れ筋商品の品切れが売上低下の原因なのに、根性論で乗り切ろうとする上司・本部。
・IT発達している筈なのに、店舗の提出物がやたら多い。
・棚卸の回数がやたら多い。
このような問題が放置されたままになると、当然。現場・店頭は、顧客に向き合うことに集中できることができず、日々の作業に追われることになります。
また、企業の目的を見失った本部病患者が増えると、組織自体の評価基準もおかしなものとなり、現場・店頭の仕事に対する”やる気”が削がれてしまいます。
前述したように、企業の目的は
”顧客を創造すること”です。
顧客を創り出すには、顧客視点を持たなければなりません。
顧客視点を養うには、常に現場や店頭で顧客を実感するしかありません。
ということは?
顧客を実感できていない、目的が個人既得権益を守ることにすり替わっている”本部病”患者が多い組織は、顧客など新たに創り出すこともできず衰退の一途を辿ることになります。
(そのことは過去の歴史が証明している。)
最後に、皆さんの組織は、現状”本部病”という”病”に侵されていませんか?
【(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。唯一の趣味は古着収集。
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