メールマガジンを登録していただくと、セミナー・イベント開催のお知らせやブログの更新通知をお届けします
新年あけましておめでとうございます。今年も皆様よろしくお願いしますm(__)m
初売りと言えば、”福袋”ですが。。。
昔。私もセンター倉庫のバイトでこの業界に入った際には、福袋を年末にせっせと梱包・運搬しておりました。
当時いた組織は、残ってしまった在庫(そんな数量は多くなかった。)を福袋に詰めていましたが、客同士で取り合いになり、袋が破け中身が出てくるなど(笑)福袋は瞬殺でなくなっていました。
その後、当時いた組織は、仙台やアウトレット店など一部の店舗を除き、福袋は販売することはなくなりましたが、福袋と言えば”一瞬で無くなるもの。”そのようなイメージでした。
当時いた組織を退社し、外の空気に触れたとき、初めて福袋用に商品を作っている企業・組織があることを知りました。
近年は、消費者の目も厳しく
”中身を見せろ!”であるとか、”サイズがわかるようにしろ!”とか。。。年々福袋に対する要求が高まっています。
また、福袋の中身が悪いと、ネット上で”鬱袋”だとか、”ゴミ袋”と揶揄されたりもしますので、アパレル小売も福袋の中身には、細心の注意を払っています。
そんなこんなで、
”残り物には福がある”
と。中身がわからず”幸福・幸運”を引き当てる筈のもであった福袋ですが、今ではその趣旨が時代の変化とともに変わってしまいました。
そもそもの小売り側からみた福袋作成の目的は?
①不良在庫の処分
②”初売り”時の客寄せの目玉商品
このことでした。
しかし、①は消費者の厳しい目に晒せれ、そうそうなんでも”残った商品”を福袋に混ぜることができなくなりました。
また、②は年々顧客の福袋に対する要求の高まりともに、
・福袋用の新商品を作る・仕入する。→売れないとよりよい商品を福袋に入れる(利益をより圧迫する)→結果通常のラインの商品が売れない。→通常のラインの商品が余る→値下げする→。。。
等という、本末転倒なことが起こっています。
確かに福袋は、作った分だけ確実に売上が見込める?ので、
(最近は福袋を期間内に捌けず、セールして売っているケースもよく見かけるが笑)
年々その対応がエスカレートするのかもしれません。
しかし、先述した①②の趣旨に沿わなければ、ただ自分たちショップ・ブランドが持つ”付加価値”を減少させるばかりか、(事実、粗利益は多く持っていかれる)その体力勝負の成れの果ては、組織の存続自体を危うくさせるものです。
ディベロッパー側から言われるがまま。目先の売上が欲しいがためだけの””福袋のやりすぎ”は、自分たちの価値を下げ、消耗し、もう限界にきている企業・組織は多く筈です。
今回の初売りの結果を受けて、”福袋”を販売する目的をもう一度確認し、そのことに見合わないのであれば、”福袋”の販売のあり方そのものを再考すべき時期に来ているのではないでしょうか。
【(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。唯一の趣味は古着収集。
小売ビジネスに関するMD(品揃え政策)アドバイス・サポートを
ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。