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instagramを活用して美容家電の販売を強化する方法

本日の記事は、普段対人マンがどんな風にinstagramの活用方法を考えるのか、とある事例を用いて解説したいと思います。相当具体的なお話なので、大元を想像してはいけません。それではいってみましょう。

■前提となる条件

商品:美容家電
YouTuberの番組から誕生した商品であり、チャンネル登録者数は約40万人。番組内容は新しい事業を生み出すリアリティショーです。

①初速の担保

番組の力とインフルエンサー施策でフォロワー3000人から5000人までは簡単に到達すると思われますが、そこで止めておきたいですね。できれば3000人で止めたいです。このようなインフルエンサー施策についてあまり推差ない理由は下記になります。

1.リスクヘッジ

■ステマ規制法
■薬機法
■景表法

インフルエンサーのプッシュ且つ美容、という事で特にこの3つに気を付けないといけません。だからこそ、あまり推したくないのです。インフルエンサーでのPRを考える場合は写真、動画、キャプション等を細かく指示して勝手な事をしない人を選ばないと火傷する可能性もあります。

2.賞味期限切れ

インスタ内でのインフルエンサーによるPRは、始まってから約10年程度経過しているので一般ユーザーからすると「はいはいまたお金もらってPRですか…。」と見られる事が多く、アンチを誕生させる確率が高くなります。インフルエンサー施策以外でも、「施策=生物」なので賞味期限はあるというお話です。

以上の2点を理由に対人マンは推していません。初速の認知「だけ」と捉えて実行するのであればまだアリかと。

インフルエンサーの選び方に関しては、芸能事務所に所属している人などを中心に、ちゃんとした契約書を交わして実行に移すのが安全。また、投稿前に画像、動画、キャプションを提出してもらい顧問弁護士に薬機法等のチェックをしてもらう事は必須です。

あとは、「本当に影響力があるのか?」のチェックですがフォロワーの中身の他、

リール動画の1番少ない再生数 ÷ 2.5〜3

を計算してフォロワー数と比較します。この数字があまりにもかけ離れていると、アクティブユーザー数が少なく影響力が低い、との判断になります。

3.おまけ

インフルエンサー施策を考える場合、当人に投稿してもらうだけが施策ではありません。インフルエンサーに投稿させず、リール動画の作成を外注してみてはいかがでしょうか?そうするだけでもステマ規制法のリスクは無くなります。そして、納品してもらったリール動画を顧問弁護士にチェックしてもらい、投稿してそのリール動画で広告を打つという流れを私なら作ります。その方が広告が当たる確率が上がりますので。

②体験

ホテル、ゴルフ場、ボディメイク中心のジムや大手エステサロンなどで体験してもらえるように設置をお願いする。QRコードも合わせて設置しておき、EC又はinstagramへ誘導する事も必須になります。

③instagram

フィード、リールで週3回は投稿するルーティン。ストーリーズは1日1回から3回は必須ですね。投稿の柱は、

①商品について

②会社や商品についての思い・考え

③レシピや自宅で出来るトレーニングの紹介

などなど。ハイライトは、

①商品の使い方

②購入方法

③会社の理念

④設置場所

⑤イベント情報

⑥Q&Aなど

を追加しておきましょう。

④instagram広告

全国、20都市、10都市、5都市、東京のみで地域パターンを設定し、年齢は10歳幅で3パターン、興味関心は3から5パターンで広告配信。金額は月56,000円を基本に、広告予算に合わせて週7,000円づつ増加させて広告パターンの細分化を実行します。

⑤LINE

instagramと同時にLINEもスタートします。

■instagram→LINE→EC の施策

■POPUPイベントの告知

等で活用出来るのでLINEの運用は必須ですね。

⑥POPUP

東京、名古屋、大阪、福岡からスタートするのが望ましいです。この商材なら百貨店系、又は大型スポーツ用品店なども可能ですし、水着のPOPUPと合同でやるのも認知が広がりそうですね。POPUPは売る為ではなく、認知拡大を目的にされた方がいいでしょう。

※POPUP開催期間は2日間から3日間が理想です。

⑦EC

チャネルトークの導入は必須です。特に、曜日や時間を決めて本人達がチャット接客しても効果がありそうです。ギフト需要も狙えるのでeギフトを導入しておきましょう。eギフトは当然女性へのプレゼント狙いで、QRコード付きギフトカードも合わせて用意すると良いかと。あとは、リール動画で使用方法を投稿した後、ECサイトに埋め込み商品詳細ページに表示させるのが良いでしょう。ここでもinstagramの連携が必須になりますね。

⑧フォロワー1万人

リピート商材ではないので新規獲得が必須です。フォロワーが1万人になった段階で日本を10から15パターンに分類します。東北や日本海側を中心にややCPCは悪くなりますが、新規フォロワー増を狙う広告の打ち方に切り替えましょう。

⑨POPUP地域の拡大

約1年間は先ほどの地域で開催し、2年目からは神奈川、広島、宮城、静岡等で開催していくと良さそうですね。

※POPUP開催期間は2日間から3日間が理想。

※認知を取る為のPOPUP開催になります。

⑩POPUP広告施策

50日前からPOPUP地域に向けての広告をスタートした方が良く、同時にinstagramでの投稿による告知もスタートすると良いかと。2週間前には、お客様にPOPUPに行くとカレンダーに書き込んでいただきましょう。

【instagram広告の補足】

フォロワー1000人までは、30投稿とハイライトの整備までしておくと◎です。

※インフルエンサーによるPRで、初速ですぐ1000人に到達する想定

1000人になればinstagram広告をスタートします。この場合の広告は、売上げを上げる為の広告では無く認知拡大の為の広告です。

①1ヶ月目

■地域は全国と20都道府県

■年齢は3パターン
・22歳から29歳

・30歳から39歳

・40歳から49歳

又は25歳から35歳を入れ替えます。クリエイティブは静止画と動画でテスト。静止画は画像のみとキャッチフレーズ入りの2パターンでテスト。金額は1日500円×7日間でスタートします。週に3から4パターンの出稿が理想ですね。

※CPCの理想

◎ 7円〜9円

◯10円〜15円

普通は15円〜25円程度なのですが、これくらいを目指しましょう。フォロワー獲得単価は高そうなんで目標値は250円〜300円程度を目標に。

 

前提条件を設定した上で、instagramの具体的な活用方法について書いてみました。近しい商材を取り扱っている方は是非参考にしてみてください。やや商材が違ったとしても、根本の考え方自体はそれほど大きく変わりませんので、「自分の商材ならどう活用するか?」をこの記事をヒントに考えて頂ければ幸いです。

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