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いまだに過大評価される◯◯経由売上


 

アパレルECで常に付いて回る問題が、記事やコーディネートを更新した際の◯◯経由売上問題。

この判断はめちゃくちゃ難しいのですが一つ言える事は、

「購入に至ったからといって経由しただけで評価するな」

という事でしょうか。これで「購入金額分貢献した」と判断すると大きく間違います。これに似たような事は過去、何回が書いているのですがあまりにも状況が改善されないので改めて情報を補完しつつ書いておきます。

■参照元の評価は無視?

経由売上問題でいつも無視されているのは、そのユーザーはどこからやってきたのか?という事です。

・指名検索で流入した

・メールマガジンを見てクリックした

のような、既に購入の確率が高いユーザーに関しても同様にサイトコンテンツを閲覧して購入、という流れはある訳です。コンテンツを経由した売上をそのまま評価するなら、その前段階で貢献したチャネルはどう評価するのか?が抜け落ちている気がします。

「うちは販売員のコーディネート経由で全体の売上4割を占める!」

というお話はよく耳にしますし、それが理由で「これをメインに運用して売上を伸ばそう」みたいな計画が立ち上がりそうになります。しかし、そのコーディネートを閲覧してくれる、前段階のPR効果から検索行動を起こしたり、メールマガジンの登録したユーザーたちがいたりするのです。もちろんチャネルとサイトコンテンツの戦略は並列で語れませんが、いつも間にか並列みたくなっている事に違和感があります。

■意外と少ないランディングページのセッションと表示回数

「貢献度が高い」と言えるケースはないのか?と疑問が浮かびますが、これはもちろん有ります。それは、

・販売員のSNSアカウントから積極的にコーディネートへ送客

・その他の流入チャネルからでもランディングページとして記事やコーデのセッション/売上が多い

などでしょうか。この場合、記事やコーデなどのサイトコンテンツがランディングページとしてセッション・売上が多いはずです。が、筆者が計測する限り、経由売上とは裏腹にランディングページとしてのセッション・売上は大きくありません。先ほどの例ですと、経由売上が全体の4割と謳っていたブランドでは、ランディングページのセッションと売上は全体の2%程度、表示回数は全体の5%程度という結果でした。このような事例は特に珍しい事ではありません。また、このような事例が多いという事は皆様それほど積極的に送客もしていないという結果ですね。

特集ページやブログのような記事コンテンツでも販売員コーディネートでもそうですが、ランディングページとしてCVRが高いにも関わらずそれを積極的に活用しないケースはめちゃくちゃ多いです。

「ユーザーが勝手に検索してくれる」

「トップから入ってきたら回遊してくれる」

「広告の最適化によって誘導してくれる」

などと考えているのでしょうか。ランディングページを定期的に確認してみてください。驚くほど使われていないケースは多いですよ。ちゃんと見られるよう設計しているブランドでは、一番コーディネートが見られるタイミング=新作入荷時に合わせてページを更新していますし、その後もSNSやメルマガで積極的に送客しています。特集記事も広告でキャンペーン作って送客しますし、効果が悪ければ軌道修正すれば良いだけです。(特集の場合は単純にランディングページ経由の購入だけが評価軸でない事も多いです。)

■適切に評価しないと戦略がブレる

色々書きましたが、何も「評価をするな」と言っている訳ではありません。ですが、経由売上だけで評価すると施策の優先度を間違えます。経由売上でも厳格にしているケースでは、

・ラストパスのみ評価

・経由後に◯分で購入に至ったセッションのみ評価

のように、めちゃくちゃ厳しい判定のもと評価しているなら問題はないでしょう。(こちらのようなサービスです。)サイトコンテンツがそれほど売上に貢献するのであれば、理論上はページを増やせば増やすほどに売上が上がるはずですが、そんな事は絶対に起こりません。突き詰めると、人気アイテムの在庫量が担保されなければECの売上など伸びないのですから優先度としては、

商品 > 集客 > 記事・コーディネート等のコンテンツ

という序列は変わらないかと。コーディネート経由の売上を一番増やす方法が「人気アイテムの着用」な時点で商品の優先度が高い事を証明してしまっていますからね。とはいえ、記事やコーディネートも適切に活用すればECにとって良い影響を与えられるものですから、過大評価せずに狙った効果を出す為に更新とプッシュはしっかりやっておきましょう。

「EC×MD講義」「販売×EC講義」が本日からスタートします(90分×6回)。

■MD・EC連携講義(全6回)

■販売・EC連携講義(全6回)

皆様のご参加、お待ちしております。

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