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7月からユニバーサルアナリティクス(以下、UA)がストップし(ていないのですが)、本格的にGA4を使い始めている方が多いかと思います。筆者が確認する限り、UAの時に最も使われる頻度の高かったレポートが、
集客→すべてのトラフィック→チャネル
なのですが、GA4の場合は似たようなレポートで言いますと、
ライフサイクル→集客→トラフィック獲得
がございます。プルダウンから「セッションのデフォルトチャネル」や「セッションの参照元/メディア」を選択し、流入経路別の効果検証をする、という流れなのですが、この「セッションのデフォルトチャネル」の分け方が個人的にはかなり微妙でして、現場でも誤解を生みまくっています。そこで今回は、「アパレルECでよく使われる機能がどのチャネルになっているのか?」について簡単に記載しておきたいと思います。
まず誤解されるデフォルトチャネルのナンバー1はこちら。UAの時はinstagram経由は全て「Social」としてカウントされていましたので、こちらも当然のようにOrganic Socialにカウントされていると思い込む方が多いのですが、インスタのショッピング機能はOrganic Shoppingです。
(ヘルプに書いてある「参照元 – ショッピング サイトのリストに一致」という表現、曖昧すぎんか…?)
アパレルECではもはや使わないショップは無いと思いますので、デフォルトチャネルだけで検証せず、しっかり参照元/メディアで確認しておきましょう。
先ほどの画像で既に違和感があった方も多いかもしれませんが、デフォルトチャネルがOrganic Shoppingなのに、参照元/メディアが「google / organic」になっているケースが見られたかと思います。こちらは恐らく皆様の認識通りGoogle広告の無料リスティングになるのですが、参照元/メディアがこの文字列ならOrganic Searchとちゃうんかい!となりますよね。これに関しては、
キャンペーン名にこちらの文字列が適用されますとOrganic Shoppingになります。(マーチャントセンターの自動タグが原因ですね。)もはやレポート機能のセカンダリディメンションだけでは確認不可。探索でデフォルトチャネルと参照元/メディアとキャンペーンのディメンション追加して検証してください…。
ちなみに我らがShopifyに関しては、Googleチャネルからマーチャントセンターと連携が簡易にできるのですが、それが原因で参照元/メディアとキャンペーン名が下記になります。
参照元/メディア:google / product_sync
キャンペーン名: sag_organic
で、これのせいで
なんとShopifyに限ってはOrganic Searchに格納。ええ加減にせえよ。
更に更に、注意点としてはShopifyのストア分析はGoogle広告の自動タグを検出しないせいで、ショッピング広告と無料広告を分けて検出するのが不可。
こちらはショッピング広告を出稿しているショップのストア分析の状況ですが、全てこの文字列でカウントされる始末。しかし同じショップのデータをGA4で確認しますと、
こちらのように広告と無料リスティングで参照元/メディアが分けられます。そんな訳でショッピング広告経由の効果をShopify側から検証したい、という希望は儚くも消え去るのでした。(多少は確認できます。)
わかりやすい事例があるので掲載しておきます。上記のように、SNSの文字列が入った上で、campaign mediumにcpcとかpaidが入るとSNS広告としてカウントされております。余計な文字列が入ったとしても、「instagram」という文字列さえ検出されるとOKなようですね。こちらもヘルプを確認する限りは、
これでどう判断するのか本当不明なんですよね…。「Google側が想定していない文字列 /cpc」という組み合わせはPaid Otherにカウントされておりますので、tiktokはGoogleは認めていないようです笑
SNS広告に設定するUTMパラメータを適当な文字列で付けている代理店さん多いのですが、ルール作らないとひどいことになりますね。お気をつけください。代理店はちゃんと仕事してください。
これに関してはUA時代から変わらずですが、LINEをそのままの文字列でcampaign mediumに設定してしまうと「Unassigned」にカウントされてしまいます。カスタムチャネルで新しいチャネルを作成するのが適切でしょう。たまにcampaign mediumに「push」と設定し、「LINE / push」のような参照元/メディアになっているショップも見かけますが、こちらはMobile Push Notificationsというデフォルトチャネルにカウントされます。WEBビューのモバイルアプリのプッシュ通知用のチャネルなのでしょうが、モバイルアプリを運用していない場合は使わないので、その場合はこちらを利用しても良いかもです。
いくつか、代表的なものを挙げましたが、細かいところではもっとややこしい点はあります。何となく言葉の響きだけで判断していると、全く想定していないデータが紛れ込んでいることもあるのでお気をつけください。あまりにも使いにくい、という事でしたらカスタムチャネルで細かく設定して、そちらを活用するのも良いでしょう。現場がかなり混乱しているのは存じておりますので、お困りの方は是非ご相談くださいませ。(ご相談はこちらまで。)
株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。Twitter(@fukaji38)
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