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Shopifyをお使いの事業者がモバイルアプリを活用したい場合、Appifyというサービスがありまして、こちらのサービスを使う事でモバイルアプリや、ECと店頭のポイント一元管理なども比較的安価で導入が可能になっております。
(ポイントの一元管理はVIPも導入。Appify側でモバイルアプリ上にてバーコードを出して読み込む事ができます。)
昨今、Shopifyのおかげで安価に対応できるようになったせいか、これらの施策を実行するブランドが増えたように思います。しかしここで問題が発生。
GA4にてアプリのストリームを作成しなければ、当然ながらGA4側でアプリの計測ができません。WEBだけの数字を見ても、アプリ側でのアクセスや経由売上がカウントされておりませんので、Shopify側で計測している売上と乖離が出てしまうのです。
これはアプリ制作の会社にお願いするしかないのですが、元々WEB側で使っているプロパティにアプリのストリームを作成してあげる必要があります。そうする事で、一つのプロパティでWEBとアプリのデータが格納されますので、横断した計測が可能になります。
しかしながら、GA4を見なくともShopify側ではアプリ経由の売上を閲覧する事は可能です。例えばストア分析にて「商品別の売上」を選択。
「販売チャネル」にチェックを入れますと、
このように、モバイルアプリ経由とWEBの内訳を出す事ができます。しかしここでも一つ問題があります。
モバイルアプリで購入が発生した場合、Shopifyのストア分析上の流入経路は全て「Direct」でカウントされます。プッシュ通知経由を計測したり、メルマガ等からモバイルアプリへリンクで飛ばしたりなどの計測をしたい場合は、先述しました通りGA4でアプリのストリームを作成して計測した方が良さげですね。正確な売上や、どの顧客がモバイルアプリを利用しているか?などはShopifyのストア分析の方が正確なので、双方活用しながら計測するのが良いでしょう。
もう1つの注意点としては、モバイルアプリを使ってはいるが、WEBビューで表示させているサービスの場合ですね。ヤプリなどをお使いの場合はこちらになります。この場合、どうなるか?ですが、GA4ではWEBのストリームのみで計測しています。なので、アプリのストリームが無くとも既にデータは計測されていますね。
こんな感じの参照元になっている事が多いです。アプリでページ遷移する際にutmパラメータを設定しているようで、アプリを開く→タップする→計測される、という流れのようです。プッシュ通知の場合は、プッシュ通知→お知らせのページが開く→タップする→プッシュ通知経由として計測される、という感じでしょうか。このように、WEBのストリームで全て完結&すぐ計測できているので見る分にはとても簡単なのですが、アプリを開いたら計測される訳ではありませんので、やや正確さには欠けますね。
また、Shopify上ではどうなのか?ですが、これはWEBの売上と一緒にされていますから、販売チャネルにチェックを入れてもアプリ経由の売上は不明です。ですから、誰がどのアイテムをアプリ経由で購入したのか?などの細かいデータを取得したい場合はやや不便ですね。アプリはCRM施策とセットで活用するケースが多いので、これが見れないのはちょっと辛いです。Appifyの場合はShopify flowのトリガーとアクションも提供してくれていますから、そこの差も大きいですね。面倒な作業が自動化できてしまうので。
そんな訳で、Shopifyでモバイルアプリの売上を計測する場合、いくつかの注意点があるという事は知っておいてください。WEB解析的な視点で一つの「流入経路」とだけ捉えるのであれば、WEBビューでも全然問題無いのですが、CRMのためのツールとして捉えるなら、Shoifyのストア分析はめちゃくちゃ使えます。ぜひGA4と絡めながらアプリ計測を進めて頂ければと思います。
株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。Twitter(@fukaji38)
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