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ファッション誌「CLASSY.」が着回し企画への批判受け謝罪 ”ドロドロ院内不倫”をする看護師を主人公に https://t.co/C1WjUe8oRX
— 深地雅也 (@fukaji38) March 11, 2025
先日、ファッション雑誌「CLASSY.」の企画が炎上したと報道がありました。以前からユニークな切り口の着用シーンにて着こなしを提案。「そんなシーン無いやろ」みたいな内容を展開し、それがSNSでバズっているのを見かけた方も多いのではないでしょうか。
ちょっとやり過ぎなところもあった事は否定しませんが、個人的に注目したいのはこのような切り口がブランドの売上に貢献するのか?という点ですね。アパレルECの記事コンテンツでも昨今、雑誌並みに手の込んだものが増えてきており、WEBページの制作に数百万円かかっているものもあったりします。ECの記事コンテンツが雑誌と違うのは「認知を取る」というよりは購買に直結させたいという思惑が強いところですが、切り口は似通っていたりするものです。
筆者はこれらの記事コンテンツの効果をいつも計測しており、内容によっては経由売上が大きく伸びるケースをたくさん見てきました。そこで今回は、アパレルECでどのような特集記事・ブログだと経由売上が伸びやすいのか?について見ていきたいと思います。(もちろん、記事内で紹介している関連アイテムの売上が伸びたかどうか?で計測しています。)
まずは、
今年の実力派ニットをいっき見せ ジャーナル スタンダード/レサージュのニット図鑑
上記のような記事ですね。シーズンごとに豊富に入荷したアイテムカテゴリーをピックアップして、それを一気に紹介するという手法。時期さえ間違わなければこの提案、実は経由売上が相当増えやすいです。(当然、商品力に左右されますが)
店頭でもニットが豊富に入荷したら「ニットフェア」のようなイベントを実施すると思うのですが、それをECの特集で表現している感じですかね。ただ単に商品を記事内に並べるだけじゃなく、スタッフコメントや着こなしも合わせて見せるのが良いでしょう。
こちらのように別記事でスタッフコメントを差し込み執筆するのも有りです。PVや経由売上が伸びた記事とスタッフコンテンツの組み合わせはとても良いですね。
(これらの記事を計測した訳ではありませんが、似たような切り口は過去多く計測してきましたので参考として掲載しております。)
お客様が商品を買う理由になりやすいのがギフト提案ですね。これも時期を間違えないよう適切なタイミングで執筆してみてください。経由売上は相当増えやすいです。中にはお客様が気づいていない提案もたくさんあるでしょうから、それらを見える化しておくことが重要ですね。
(困ったらビームスギフトを見てください。よくある提案は網羅されています。)
また、ギフトって販売員さんに相談したいニーズもありますから、チャット接客が機能しやすいんです。こちらで用意しているギフトボックスがあったとしても、それをチャットで柔軟に変更できたり、お客様の環境に合わせて要望にお応え出来ると尚良いですね。記事の最下部にでも、相談できる旨は記載しておきましょう。
レビュー機能の実装が必要にはなりますが、高評価レビューの商品をピックアップして記事にするのは非常に効果的です。レビューは広告との相性も良いので、新規で流入してきたお客様にはなるべく見せたいですね。
レビューの点数で商品を並び替え可能なショップだと、それをそのまま「高評価ランキング」としてプッシュするケースも散見されますね。ただ、そこそこ着用期間のあるアイテムだと月を跨ぐこともあるのでその場合は着こなしが変わってしまいますから注意が必要です。記事コンテンツなら後からコーディネートを差し替えたり追加したりもできますし、更新したら再プッシュも可能です。(◯◯図鑑でも同じことが言えます。)
お客様がしっかり認識されている着用シーンは記事にすると効果が上がりやすいです。例えば「オケージョン」なんかは鉄板ですね。今の時期ですと「春」は具体的なシーンをピックアップするより「春カラー」「春の足元コーデ」のようなざっくりな切り口の方が効果的な事が多いです。また、クリスマスのようなイベントごとはギフト以外の提案でも効果はあります。
細かいシーンを設定すると母数が減りやすいのか、そこまで経由売上は増えません。商品ページとコーディネートにタグを付与して、そのキーワードを見せつつ運用するなら細かいシーンの提案は良いかもしれませんが、記事コンテンツは手間・労力がかかりますので、社内リソースに余裕がないならざっくりで対策しておき、細かいところはコーディネート含めてタグの運用で対策しましょう。
最後はこちら。定番品など、人気アイテムの着こなし・着回し・(身長別)着比べも効果は出やすいです。人気アイテムをピックアップしている時点で効果が高いのは明白なのですが、購買の確率をさらに上げる為の記事ですね。MD設計と連動する内容になりますので、記事コンテンツとスタッフコーディネートを充実させ、商品販売に備えましょう。
過去、筆者が計測してきた中で比較的効果が高かったものをピックアップしてみました。結局、記事コンテンツでもよくある提案が効きやすいって感じでしょうか。こちら、一つの記事内で紹介する商品が多ければ多いほど経由売上は増えるのでは?と思う方もいらっしゃるでしょうが、そんな事もありません。少なすぎると確かに経由売上は減りやすいですが、多過ぎたからといって大きく伸びるものでもないのです。
(「おすすめニット2選は少なすぎるやろ」と通りすがりのドイツ人のJKがマックで言ってましたが気にしないでください。)
また、更新されたからといって多くの人が勝手に見に来てくれる訳ではありませんので、こちらからプッシュを徹底したり、サイト内でわかりやすく露出したりしてください。あと、アーカイブでも動画は埋め込んでおくと経由売上は増えやすい傾向にありますので、リール・ライブ動画などがある場合は積極的に埋め込んでおきましょう。Shopifyならバイボタンも設置できるので、動画を見ながらページ遷移させる事なく商品をカートに追加できるページがほぼ無料で完成します。ぜひ一度、お試しあれ。
株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。Twitter(@fukaji38)
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