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こんにちは、働くMAMEです。
最近、急に寒くなってきましたね。こないだ街を歩いていたら、もうダウンを着ている人を見かけました。コロナ感染者も急激に減っているので、お店にたくさんお客さんが来て、冬物がどんどん売れるといいですね。
さて今回ですが、アパレル転職マーケットと働くママについて書いていきたいと思います。私個人としては働くママが主体的に活躍できる社会を願っている一方、現実的には転職難易度が高く、採用上も厳しい状況があるのが事実です。
子育てをしながら転職を考えている方や、採用に関わっている方は是非読んでみて下さい。
子育てをしている女性が何かしらの理由で転職をする場合、当然「時短社員」として入社する必要があるのですが、入社時から時短で受け入れてくれる企業/案件は極めて少ないというのが実状です。例えば、レディースの企画/デザイナーだけで見ても時短入社OK(もしくは相談可能)な求人は全体の5%未満しかありません。
採用側にヒアリングすると、その背景として大きく以下3つあるようです。
・イレギュラーがあった時に時間的な制約で対応できない。
・任せたい業務量の観点から、時短社員での採用が適切ではない。
・急な会議などフレキシブルな対応を要求できない。
これら以外にも「今まで時短社員を採用したことがないから」だなんてお役所的な理由もあります。しかし、これらはデメリットしか見ていない極めて短絡的な考えではないでしょうか。実際には上記デメリットを差し引いても、時短社員を採用するメリットはたくさんあるわけです。
いささか採用側の視点にはなりますが、次の項で主な2つのメリットを説明していきたいと思います。
・優秀な人材が採用できる
私がアパレル特化型エージェントに移ってきて驚いたのは、異業界に比べて優れたキャリアをもつワーキングママが多いということです。在籍企業でキャリアを推し量ることはナンセンスかもしれませんが、錚々たる企業で経験を積んだ方が数多くいらっしゃいます。また、そういったキャリアがなかったとしてもワーキングママの生産性は一般的なフルタイム社員よりも高い傾向が強いです。どんなことがあっても残業ができないという制約の中、効率的かつ正確に業務を進めることを常に考えながら仕事をするので、自ずと生産性も上がるわけです。実際に時短社員でもフルタイム社員を圧倒し、社内で表彰される程の成果を発揮している方を、転職サポートを通じて何人も見てまいりました。
・人件費を抑えることができる
フルタイムの場合8時間勤務となりますが、時短社員の場合は一般的に6時間勤務になりますので、年収は6/8に抑えることが可能です。しかし、だからといって生産性も6/8ということではありません。上記のように限られた時間の中でフルタイム社員を超えるような成果を期待することができます。これは企業にとって有意義なのではないでしょうか。
一方、雇用される側は割に合わないケースもあるかもしれませんが、現状は採用される機会自体が希少なので入社当初は一旦我慢です。評価制度が一定しっかりしている企業であれば、時短社員でも年収を上げることは充分できるはずです。まずは成果を出すことを頑張ってみましょう。
上記2つ以外にも、労働力不足を回避できるという大きなメリットがあります。
コロナ禍で一時期転職マーケットは「買い手市場になった!」だなんて言われていましたが、実際には企業の求める「若くて経験がある」人材を採用することは至難の技です。どの業界も高齢化が進んでおり、転職者も以前より慎重であることから新しい労働力を獲得すること自体が難しくなっております。
そして、少子高齢化の影響を受けて、この状況は今後どんどん進んでいくことが予想されます。
そうした中、時短社員を雇用することで得られるメリットに比べれば、時間的な制約だなんて些細なことではないでしょうか。来るべき労働力不足に備え、この貴重で優れた労働力を使わない手はないはずです。
一方で、時短社員として働きたい側の努力として「どれくらい活躍できるか、きちんとイメージさせる」というのが重要です。時短社員の採用に慣れていない企業は、時短で活躍できるイメージが持てていないので採用に際して不安や懸念を感じています。なので、時短でも対応できる型数や前職の成果をわかりやすく(なるべく数字で!)職務経歴書に記載し、安心感とメリットを感じてもらえるようにしましょう。この一手間二手間が案外明暗を分けるものなんです。慣れないうちは面倒に感じるかもしれませんが、ぜひ取り組んでみてください。
最後になりますが、企業と働くママが手を取り合い、アパレル業界がより良い業界になることを祈っております。私自身も1人でも多くのママさんを転職支援できるよう頑張っていきたいと思います。
アパレル専門転職エージェントにてキャリアコンサルタント/ドラムンベースDJ。セレクト業態にて店長、バイヤーを経て、現職に。世を忍ぶ仮の趣味としてキャンプ始めました。
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