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オミクロンとアパレル転職市場の今

こんにちは、働くMAMEです。ブログを読んでくださっている皆さんにおかれましては健やかに過ごされておりますでしょうか?
世間を騒がせているおミクロン株ですが、このブログを書いている2月2日はついに1日の感染者が2万人を超えてしまいました。重症化のリスクは少ないとのことですが、是非お気をつけいただければと思います。
さて、今回ですが、オミクロン株が猛威を奮う今、アパレル転職市場がどうなっているのか書いていきたいと思います。特に転職を検討している方はぜひ読んでみてください。

◯全体の動向について

意外に思うかもしれませんが、オミクロンで感染者数が爆発的に増えているにもかかわらず、アパレル業界の求人数は回復傾向にあり、一時期に比べて有利に活動ができる状況にあります。
以前のブログでも触れましたが、1回目の緊急事態宣言では異業界含め、求人量に大きな影響が出ました。しかし、2回目以降の緊急事態宣言では(エージェントとしては相当意外でしたが)求人量にほとんど影響が出ませんでした。
異常なほど売り手市場だった2019年度と比較するとまだまだですが、2020年度と比較すると有効求人倍率だけで見ても恵まれた環境になったと言えます。

◯企画、販売系は好調

では、アパレルの職種別で内状を見ていきたいと思います。
2021年度に引き続き好調なのは企画デザイナー職種です。ブランド、商社/OEM関係なく、求人が安定供給できる状況です。最近の傾向ですと、商社/OEM出身の企画デザイナーの方が書類の通過率が高くなっております。ブランド出身者だとどうしてもテイストが限定的かつ親和性を厳しく問われる状況があるのですが、商社/OEM出身者はその辺柔軟に対応できると認識されております。また、社内に生産部隊がいない企業では汎用性の高さやコスト感がある点を評価されております。MDも企画デザイナーほどではないにしろ、求人量では比較的有利な状況にあります。

また、長らく厳しい状況にあった販売系職種もここへ来て有利な状況になりつつあります。国内ブランドやセレクトの販売募集は少ないですが、直近は外資ラグジュアリーが国内で大量採用を加速させております。大手ラグジュアリーグループではブランド単体で100名規模の採用を計画しているところもあり、経験を活かして年収を上げるチャンスは豊富にあると言えます。
一方で、以前はコロナ禍でも湧き出るように新規求人が発生していたEC関連は少々頭打ち感があります。条件面も以前ほど優遇されているわけではないので、逆を言えば1回目〜2回目の緊急事態宣言で高待遇な転職した人たちはかなりラッキーだったのではないでしょうか。

◯以前厳しかった職種の今

生産管理は一時期壊滅的といってもいいほど求人がなかったのですが、2020年11月ごろから現在まで緩やかに回復傾向です。ただ、まだまだ求人量は潤沢と言うわけではなく、特にブランド側で生産管理求人を探している人にとっては依然として苦しい状況と言えるのではないでしょうか。求人量は商社/OEMの方がやや元気なので、その経験がある人は内定獲得率だけで見ればブランド出身者よりも有利だと思います。
また、パタンナーですが、残念ながら求人量は以前と同様かなり厳しいです。ただし、拘ったものづくりをしている企業を中心に、ブランド側できちんと直接雇用してくれるケースは増えてきているので、わずかながらも希望の光が見えてきている状況です。

◯上記以外の職種について

営業系、マーケティング系については特段状況の変化はなく、良くも悪くも安定しております。企画営業、生産営業は転職成功率が高く、未経験から挑戦させてくれる求人も出てきているのでキャリアチェンジを狙っている人は特に要チェックです。
マーケティング系は求人量こそ安定しているのですが、やや競争率や採用側の目線は高くなっています。また、直近は幅広いスキル(必須要件や歓迎要件)を求められる傾向が強いため転職成功率は下降気味です。
そして、万年求人量少ないTOP3のバイヤー、VMD、DBは、、、やっぱり少ないです泣

一方で、最近引きが強いのは経理、労務、法務など管理部門の職種です。会社が変わろうが、異業界だろうが共通して使える知識やスキルが多い分、直近は特に人材流出も多いようです。しかし、アパレル転職市場全体で経験者が不足しているので、もしも、そういったスキルや経験がある場合、より良い待遇で転職できる可能性は高いです。

◯最後に

いかがでしたでしょうか。読者の皆さんがどんな職種かは存じ上げませんが、キャリア形成や転職活動の参考になれば幸いです。また、現状転職活動に苦労している方もいるかもしれませんが、以前の絶望的な状況よりかは良くなってきております。気休めかもしれませんが、あきらめず、粘り強く活動を続けていればきっと良い転職が叶うと思います。
現在の企業で引き続きお仕事をされる方も含め、皆さんの健闘を祈っております。

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