ファッションビジネス ・リテールMDアドバイス ・マサ佐藤

MENU

ファッションビジネス ・リテールMDアドバイス ・マサ佐藤

オンライン接客って何?

先日、古巣の元上司と雑談している際に「オンライン接客って意味があるのか?」と聞かれまして。何をもってオンライン接客と言うのかにもよりますが、個人的には大層なツールを導入する前にやれることはいっぱいあるなぁと思うのです。それをやりきった上でツールの導入を検討するのが良いですし、中にはあまり意味のないツールもあったりしますので、普段からECサイトのデータを見ていないと選定も難しいなぁと思うのが正直なところでしょうか。

◯そもそもECは目的買いがメインのショップ

リアル店舗と違い、ECはふらっと立ち寄るフリー客のような存在は少なく、手段やニーズが顕在化している・ブランド名を知っている→検索という流れで流入したり、ソーシャルメディアのフォロワーであったりと、ある程度「認知」があってはじめて来店→購入という流れが発生します。需要が無い段階でECを頑張っても徒労に終わる可能性が高いので、まずは商品力・MDに注力する方が得策です。

ですから、EC側で実行するのはある程度購買意欲のあるユーザーに対してのアクションが中心になります。例えば下記のようなものが多いのではないでしょうか。

「気になる商品がある」というユーザーへ向けて

■サイズ感・シルエットの確認
・コーディネートのバリエーションを増やす
・採寸方法の説明
・サイズ表
・サイズ別/身長別着こなし(ブログや特集)
・ショートムービー
・スタッフコメントやレビュー

■着こなし方
・コーディネートのバリエーションを増やす
・ブログや特集
・着用シーンの提案(探されているアイテムにピッタリなものをレコメンド)

■付加価値を高める
・素材・生地の特性について記載(モノの良さやお手入れ方法を知って頂く
・機能性プッシュ
・ブランドのバックグラウンドやうんちくを記載
・スタッフコメントやレビュー
・ケア情報

などなど情報を補足。効果が上がったどうかを随時検証という流れですね。おわかりの通り、まずは「需要」があってはじめて必要になるアクションばかりですね。

◯既存の機能で出来ることは意外とある?

何が言いたいかと言いますと、「オンライン接客」などと大げさな事を言わなくても商品一覧・詳細ページの情報整備やブログ・特集記事による訴求で出来る事はたくさんある、という事ですね。例えばベイクルーズストアでは下記のような事例が見られます。

■Q&A

アイテムのケア情報をQ&A方式で回答。顧客が悩んでいそうな問題をあらかじめ解決。

https://baycrews.jp/item/detail/slobe/knit/21080912246040

 

■デニムの特性・経年変化

しばらく使用した際の状態の変化は服につきまとう問題。お買い物の瞬間ではわからない事を先にスタッフがお知らせしてくれるのはお客様にとって貴重な情報です。

https://baycrews.jp/blog/detail/3148659

 

ビームスではタグの使い方が上手く、痒いところに手が届く対応がなされています。

■同素材のバリエーション

https://www.beams.co.jp/item/demiluxebeams/coat/64191008286/

同じシリーズで丈が短いものが欲しいというお話は店頭でもよくありそうです。

 

COHINAでは、

■商品一覧ページにてタグで訴求

一言でその商品の良さをお伝えする。お客様のニーズにより刺さるものがあればクリックして詳細を確認できますね。タグにしておく文言が一番の課題になりますが、店頭顧客からの情報の吸い上げやサイト内検索データなどで予測も可能でしょう。

(現在はリニューアルされています。)

これらの事例のように、店頭でお客様との会話やお問合せ等の質問でも出てくるような内容をあらかじめ回答。安心してお買い物して頂けるような努力が随所で見られますね。

◯作業効率を高めるためにサービスを導入

手動で出来る事はたくさんあるけれど、作業をもっと効率化したい!という場合はツールの導入が便利でしょう。先述したようなお客様が知りたい情報を即座に聞けるのはチャットツールが特に活用しやすいでしょう。

https://kibacoworks.com/

 

商品詳細ページでアイテムについて詳しく書くのが時間がかかるようでしたら、動画で簡易な解説を撮影しておき、それをソーシャルと連動して投稿するのは作業が効率化されます。

https://snidel.com/Form/Snap/V-STYLE.aspx?cla=SNI

最近では珍しくなくなってきたショートムービーによる商品説明ですが、例えば古着のような一点物のために商品詳細ページを作り込むのが面倒という場合、スタッフのトークを撮影して商品ページに送客してあげますと、付加価値も高く商品詳細ページの作り込みも手間が省けますね。

手順としてはまず今の状態でもやれる事を徹底し、なるべく費用をかけずに売上を上げる努力をする事。そしてその後、作業を効率化出来るツール・サービスの導入を検討という流れが失敗しない方法かと思われます。コロナで店頭集客が激減し、EC強化が社内でも叫ばれる事が多い状況なのはよくわかります。ですがそんな状況を利用して、トレンドのキーワードを適当に使ってデータも見ずにお話してくる業者はたくさんいますので、まずは地に足をつけた運用を心がけるようお気をつけください。

この記事をシェアする

RANKING POST

1

2020.07.07

大量生産と過剰供給は別物
2

2020.04.27

EC・通販専業ブランドも標準店舗の概念が必要なのでは?
3

2020.08.04

画面ばかり見てないで現実を見よ!

NEW POST

2022.05.17

MD視点でみる決算資料~ダブルエー編~

2022.05.13

アウトドアでワークマン使ってみたけど…

2022.05.10

商品の値上げに関する個人的な所感

2022.05.06

若手社員と採用育成

2022.04.28

インフルエンサーマーケティングは費用対効果が悪い?②

CONTACT US

小売ビジネスに関するMD(品揃え政策)アドバイス・サポートを
ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

TRADINGPERFORMANCE

取引実績