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チャネルトークのクリックをGA4で計測する方法

アパレルECにてshopify運用の支援に入っておりますと、高確率でインストールされているのが「チャネルトーク」というサービス。

チャネルトーク

要はチャットサービスの導入なのですが、チャネルトークはそれだけでなく様々な機能を内包しており、CRMのツールとして非常に優れていると感じます。今回はそんなチャネルトークの機能を説明…、する訳ではなく、先日「チャネルトークのクリックをGoogleアナリティクスで計測できないか?」という相談があり、試しにやってみましたので備忘録として記載しておきたいと思います。

◯GA4でイベントの設定

手順としてはまず、チャネルトークをクリックした際のclassを調査。デベロッパーツールを使って取得してください。

次にGoogleタグマネージャーにて、このclassのクリックでトリガーを作成。

あとはタグの設定をしてあげるだけでカスタムイベントの設定は完了です。

GA4側でもイベントの計測を確認しました。これで準備はOKです。

1点残念なのは、チャットボタンのクリック以外は、GTMのプレビューを確認する限りはクリックの判定がなかったことです。「よくある質問」をクリックしたり、メッセージを送信する際にはそもそもクリックの判定がないので、データ取得できませんでした。(やり方知っている人がいたら教えてください。)

最近はカートボタンの近くにこのようなボタンを設置しているケースも見かけますが、同様にクリックの判定があるのでclassを取得すれば設定可能です。

(ちなみにshopifyにはshopify inboxというチャット機能を提供するアプリがあるのですが、こちらに関してはチャットボタンをクリックした時点でクリックの判定がありませんでした。)

 

◯カスタムイベントを利用してレポートを作成

問題は、このイベントを利用してどのようなレポートを作成するか?ですね。いくつか簡単に使われそうな例を見ておきましょう。

■クリックしたユーザーは何を購入したのか?

まずは「クリックしたユーザーは何を購入したのか?」について見ていきましょう。GA4の「探索」にて、セグメントを活用します。

チャットボタンをクリックしたユーザーを絞り込みます。あとは、

ディメンションに「アイテム名」、指標に「購入」「購入による収益」などを設定。こちらでチャットをクリックしたユーザーが何を買っていったのかは絞り込めますね。

逆に、チャットボタンを押さなかったユーザーの購買の状況と比較したい場合は、

このイベントを除外するユーザーを絞り込んであげると比較が出せますね。チャットの成果を確認したい場合は、この2軸の比較を出してあげると良さそうです。

■クリックしたユーザーがどの程度の割合で購入まで至ったのか?

続いて、クリックしたユーザーの購入のフローを確認します。よくあるケースですと、チャットでやり取りをした後、商品ページのURLをお知らせし、ユーザーがそのページへ遷移。そこから購入というケースでしょうか。

この場合は探索の「目標到達プロセス」を活用。チャットをスタートして、商品ページに遷移し、最終的に購入したユーザーがどの程度いたのか?どこで離脱したのか?がわかるようになります。(間に「カート追加」などをはさんでも良さそうですね。)

(データは違いますが、このような図で出ます。)

■クリックしたユーザーがどの商品ページに遷移して購入したのか?

チャット後、どの商品ページに遷移したのか?そして、そこからどの程度のユーザーが購入したのか?を見る場合は、「経路データ探索」が見やすそうですね。

チャットボタンのクリックを「始点」に設定し、ステップ1で発生したpage viewを確認。page viewを「ページタイトルとスクリーン名」に変更すればどのページに遷移したかがわかりますし、その後のステップを追っていくと、どの程度のユーザーがどこから購入したか?もわかります。

(データは違いますが、このような図で出ます。)

※追記

■ログイン後のユーザーidを取得してレポート作成(shopifyの場合)

GA4ではログイン後のユーザーidを、データレイヤーを使って取得する事が可能ですが、そのデータを取得しておくとレポート作成時にチャネルトークのクリックと絡めて計測可能になります。

【ユーザーidの取得方法】

theme.liquidにデータレイヤーを記述 → Googleタグマネージャーにてデータレイヤー変数作成 → ユーザープロパティにて設定

カスタムディメンションを作成する事で、ユーザーidをレポートで表示させる事ができます。

これが取得できますと、特定のイベントが発生したユーザーがどの参照元から来たのか?などが追えるようになりますね。チャネルトークをよくクリックするユーザーの参照元がわかるようになりますし、どの情報を見たからチャットでどのような質問に繋がったのか?または購入したのか?などなど、検証の幅が広がりそうです。

 

これだけでもチャット接客の効果検証にはある程度使えそうですね。チャットの効果検証ってなかなか難しいでしょうけど、簡易にやる場合はGA4はかなり使えるので、もしよろしければ試してみてください。

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