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前回のブログで著書を紹介させて頂いた平山枝美さんがよく口にされる言葉で【顧客視点】という言葉があります。
顧客視点とは何ぞや?ということを、以下の平山さんのブログから引用させて頂きますと。
”お客様が興味を持てる(入りたい、買いたいと思う店やブランドは)のは「お客様」を主語にしてくれる店(ブランド)です。
お客様が買いたくなるようにしてくれる店(ブランド)なのです。そう伝えると、大抵の人は「そんなこと言ってたら買ってもらえない!」「綺麗事だ!」なんて言う人もいますが、そこも大きな誤解です。「お客様は(が)」と主語にする、新顧客視点は、多くの業界が取り入れているお客様も、売り手も嬉しい考え方です。”
となります。簡単に要約させて頂きますと、主語が売り手の側ではなく、常にお客様の側にあるということです。
例えば、私の専門であるMDを例にさせて頂くと、「(MD含め商品の提供側が)この服は、お客様がかわいい服と感じてくれる筈なので多くの数量を発注しよう!」このような考え方に近いでしょうか?また、「販売の仕事に従事されている方々にすごく評判が良かったので、この商品は売れる筈だ!」というのも、ある意味で主語がお客様ではなく、自分たち身内の側ではないでしょうか?
得てしてMDという職種は、売り手都合の考え方に陥りやすい仕事です。「原価率の設定が決まっているので、この価格設定にしなければならない!」等は最たるものですが、お客様は作り側の事情等を考慮して商品を購入することは、まず有り得ないことです。MDという職種は、「この先、(お客様に)新しく提案したデザインの服をお客様に着てほしい!」等、お客様の御用聞きにならず、お客様の期待を良い意味で裏切るといったことも大事になってきますから、全てのお客様の声を鵜呑みにする必要はないとも言えますが、しかしながら、(商品の)新しい提案をするにもお客様の気持ちになって、お客様が喜ぶことを先読みしなければならない仕事であるとも言えます。お客様の商品に対する欲求・要求を先読みするには、やはり平山さんが提唱するお客様を主語とした顧客視点は欠かすことが出来ない!と私は感じています。
そもそもマーチャンダイジングという考え方はマーケティングの1種である言われています。マーケティングという言葉は、企業が行う市場活動の全てを指すという広義にわたる意味がありますが、商品のみならず市場・顧客分析等様々な分析が必要となります。その際に特に大事になってくるのは、主語をお客様の側においた演繹的な手法を用い、分析活動を行うことこそが、気候変動等、様々なことが大きく変化する時代において大事なことです。
一部の旧態依然したファッション業界の方々には、マーチャンダイジングの本質を理解せずに、プロダクトアウトを重視し、顧客視点の重用性を軽視されている方々もいらっしゃるようですが、そのような方は、ファッション・アパレル業界の人材育成等の仕事には絶対に関わってもらいたくないですし、改めてマーチャンダイジングという言葉が持つ本質を理解して頂きたいものです。今回のブログはこれにて終了です。次回もよろしくお願いいたします。
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【(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。唯一の趣味は古着収集。
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