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売上見通し算出の考え方と手順

★売上見通し(売上予測)算出の重要性

マーチャンダイザー(以下MD)にとって重要な仕事である売上・粗利・仕入・在庫運用(OTB運用)の精度を高めるには、売上見通し(予測)の算出が不可欠です。たとえその精度が低かったとしても、数か月先の売上見通しを算出しておくことで、OTB運用の精度を大きく向上させることができます。そこで今回の記事では、OTB運用の精度を高める上で必要不可欠な「売上見通しの算出」について、そのポイントを簡単にご紹介します。

★売上見通し算出のポイント

売上見通し算出のポイントは以下の5点です。
〇どのくらい先の売上見通しを算出すればよいのか?
〇売上見通しを算出する単位は?
〇売上見通しを算出する際に必要なものは?
〇売上見通しの算出手法について
〇新商品の売上見通しはどのように算出したらよいのか?
それでは、それぞれについてご説明します。

〇どのくらい先の売上見通しを算出すればよいのか?

個人的な見解ですが、リードタイム(LT)に1ヶ月分を上乗せした期間の売上見通しを算出するのがおすすめです。例えば、現在が8月1日でLTが3ヶ月の場合、8月から10月までの商品の発注はすでに完了していることになります。そのため、11月以降の仕入金額を調整する必要がある場合、少なくとも11月までの売上見通しを算出しておかないと、仕入金額の適切な調整が難しくなります。

〇売上見通しを算出する単位は?

最低でも、MD予算を策定する単位、例えばカテゴリー(中分類など)単位で売上見通しを算出するのが良いでしょう。なぜなら、部門(大分類)単位のような大まかな分類で売上見通しを算出しても、MDにおける「適品・適時・適量」といった精度の高い運用が難しくなるからです。

〇売上見通しを算出する際に必要なものは?

売上見通しを算出する際に必要なツールや指標は以下の通りです。
・先月(先週)までの売上・粗利・仕入・在庫実績
・自社の過去データ(既存店の月別・週別の売上推移等)
・今期のMD予算(月別・カテゴリー別売上・粗利・仕入・在庫予算)
・先の仕入見通し(商品発注済の金額見通し)
以外にも必要なものはあるとは思いますが、基本的に、これらのツールや指標が必要となります。

〇売上見通しの算出手法について

以下、私の売上見通し算出の手順を簡単にお伝えします。(あくまで参考であり、私ほど細かく売上見通し算出するのが絶対ではありません)
1 カテゴリー単位で売上見通しを算出(基本的に月別)
2 1で算出したカテゴリー単位の売上見通しを基に、商品単品単位で売上見通しを再算出
3 2の単品単位の売上見通しを基に、カテゴリー単位の売上見通しを確定
手順1でカテゴリー単位の売上見通しを立てる際は、過去の月別売上データ(既存店)や、今期の月別売上予算の数値を活用します。手順2の考え方は、以前の記事でお伝えした「商品の追加発注の考え方」が基本となっています。これは、すべての商品について将来の売上を予測することを意味します。(商品の追加発注の考え方は、以下の記事をご覧ください)

アパレルMD向け:商品の追加発注の考え方


手順2で算出された数字をカテゴリー単位に落とし込み、その数字をOTB表の売上見込みに入力すれば、売上見通しの算出は完了です。これまでお伝えしたことは、今後はAIが解決してくれるのではないか?と個人的に思っているのですが、しかし、最後に一つだけ対応が必要です。それは、今後入荷する新商品の売上見通しをどう考えるかという点です。

〇新商品の売上見通しはどのように算出したらよいのか?

この点については、先に結論を述べると、MDが発注した数量の大小を信じるしかない、ということです。例えば、半袖Tシャツというカテゴリーで、販売期間を3ヶ月と設定した商品Aを500点、商品Bを100点で発注していたとします。この場合、商品AとBが3ヶ月で完売するような売上見通しを算出すればよいので、当然ながら商品Aの売上貢献は商品Bに比べて高くなります。この件に関しては、商品の販売開始日の影響など、細かな点も多々ありますが、今回は割愛させていただきます。(*新商品が店頭で販売開始された後は、当然ながら実績に基づいた売上見通しの再算出が毎月(または毎週)必要となります。)

今回の記事では売上見通しの算出方法をお伝えしましたが、MDの仕事は単に売上見通しを算出するだけでは終わりません。算出した売上見通しをもとに、在庫金額も考慮しながら粗利戦略や仕入戦略を同時に考え、それを実行するところまでが、MDに求められる精度の高いOTB運用です。この点を理解していただいた上で、今回の記事を締めくくりたいと思います。

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