ファッションビジネス ・リテールMDアドバイス ・マサ佐藤

MENU

ファッションビジネス ・リテールMDアドバイス ・マサ佐藤

勉強しない王国、アパレル業界

こんにちは、働くMAMEです。いきなりですが、皆さんは勉強好きですか?

恥ずかしながら私は嫌いなクチです。勉強はそれなりにしたものの、アパレル時代から机に向き合ってもなかなか手がつかず、漫画を読んだり、ファッション誌を読みたい気持ちと戦う毎日でした。

さて今日は、以前Twitterに書いたアパレル業界と『勉強』について詳しく書いてみようと思います。

業界を取り巻く背景や、異業界との比較についても書いているので、是非読んでみてください。

 

◯アパレル業界の人たちは勉強嫌い?

ズバリ言うと、正直アパレル業界の人たちは勉強が嫌いな傾向が強いです。

以前は転職相談で異業界の人とも会っていましたが、そこと比較してもその点は一定事実だと思います。トレンドや他店のVMDを研究するということは一所懸命な反面、机に向かって何か体系的な学習や情報収拾をしているかでいうと、そこは少数というのが実状です。

ただ、これは否定しているわけではなく、それもそのはずなのです。そもそも好きなことを仕事にしている集団ゆえに関心のある事を追求することには長けている一方、興味の低いことや「勉強」に取り組む志向性が薄いのは当然と言えます。一方、勉強が嫌い(しない)な背景は実はこれだけではありません。

◯もう1つの背景

そして、私が思うに勉強が「嫌い」というより「しない」背景がもう1つあります。それは「勉強を通じて身を立てた人が少ない」ということです。特に、現在のアパレル企業における熟練のベテラン、上層部は残念ながらその傾向が強いと思います。

確かに彼らは現在のポジションに至るまで実績を出してきたと思うのですが、そのプロセスが不明瞭であったり、極めて感覚的であったりします。転職相談で実績について深掘りしても「人の3倍頑張った」「時代を先読みする力があった」など一見良いこと風のことを言うのですが、具体的に何かを学んで適切に実践したと言う話はなかなか出てきません。

つまり、何を学ぶべきか、どうスキルや知識を磨いていくのが良いか、道筋を伝えられる人が非常に少ないのです。そもそも研修や学びの場の少ないアパレルにとって、これは非常に不利益です。

「何を学ぶべきかは自分で考えて、実践するだけの話だろ」というドライな考え方もあるかもしれませんが、純粋な若者ほど「目の前のことを一所懸命」やることを信じています。人生の先輩が何かキッカケを示してあげれることは個人だけでなく、組織にとっても有益なのではないでしょうか。

 

◯じゃあ、異業界は勉強してるの?

では、他の業界はどうかと言うと、どの業界もけっこう勉強しています。というより、勉強せざるをえない状況があるといった方が正しいかもしれません。例えば、不動産業界。彼らは賃貸契約をするために宅建が必要であり、5名以下の事業所でも最低1名有資格者が在籍しています。当然、事業所のマネージャーになるためには資格が必要になるため、それぞれ眠い目をこすって資格取得の勉強をしています。また、税理士なら税理士科目のうち5つの合格を持っていなければ、税理士を名乗ることすらできません。※資格について言及しましたが、別に私が資格至上主義というわけではありません 汗

このように、他の業界では日々の業務を一所懸命やること以外に、勉強しなければならないことがあるのです。「異業界は面倒だな、、、」と言う声が聞こえてきそうですが、これらをキッカケに学ぶ楽しさに目覚める人もいますし、ひいては後発の模範になるという良い循環が生まれているのです。

 

◯アパレル業界は勉強のブルーオーシャン

これまでネガティブなことをつらつらと書いてきましたが、1番言いたいことは何かと言うと「アパレル業界は勉強のブルーオーシャン」であるということです。

異業界に比べて勉強している人が少ないということは、逆を言えば今日から始めるだけで1歩でも2歩でも先に行ける、差をつきやすい、チャンスがある!ということです。きっかけや手本は少ないかもしれませんが、自分なりに調べて(マサ佐藤氏の本を読んでみるとか!)、すぐに始めてみることで異業界より大きな効果が得られます。

一方で、1つ気をつけなければいけないのは周囲に惑わされないことです。多かれ少なかれ「それって意味あるの?」「役に立たなそう」などと言ってくる人が出てくると思います。不安になったり、やる気を挫かれるかもしれません。でも、安心してください。その人たちは「気高いあなた」が勉強していることについて、ただの1ページも開いたことのない人たちです。仮に本当に意味がなかったとしても、勉強を続けていると何を学ぶべば良いか見えてきます。

そして、そうした努力はあなたのキャリアや成長に役立つだけでなく、きっと顧客にとっても有益な結果を生み出すと思います。ひいては組織や業界の発展にもつながるかもしれません。嫌いかもしれませんが、今やっている人もやっていない人も勉強を是非頑張ってみてください。私も頑張ります(笑)

この記事をシェアする

RANKING POST

1

2020.07.07

大量生産と過剰供給は別物
2

2021.10.29

YouTubeは稼げるのか?!YouTube登録者1,000人のリアルな収益を発表
3

2020.04.27

EC・通販専業ブランドも標準店舗の概念が必要なのでは?

NEW POST

2024.04.25

バロックジャパンリミテッドのEC売上はどう推移している?

2024.04.23

MD視点でみる決算資料~バロックジャパンリミテッド編~

2024.04.18

TOKYO BASEのEC売上はどう推移している?

2024.04.16

話題の企業の在庫を調べてみた!~MD視点でみる決算資料~

2024.04.12

今一度、インバウンドについて考えたい

CONTACT US

小売ビジネスに関するMD(品揃え政策)アドバイス・サポートを
ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

TRADINGPERFORMANCE

取引実績