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現在、私は某服飾専門学校の某学科で非常勤講師をしています。
(学生に教えるのは向いていない気がするが。。。)
3・4年生を教えている?のですが、4年生の卒業制作は通常の卒業制作とは違い、大学で言えば論文?的な、”私の考えるビジネスプロジェクト”が卒業制作になっていますので、その指導?というか、私も一緒になって頭を悩ませています。
基本的には、マーチャンダイジングのことを指導?しているので、当然商品や品揃えの内容が一番大事になってきますが。。。
その商品・品揃えで本当に売れるのか??ビジネスプランとして通用するのか?という、事業計画書的なことまで作成させるケースもあります。
ビジネスプラン・プロジェクトを作成する際には、当然のことながら、その事業が黒字にならなければ意味がないので、損益計算書なども作成します。
MDの数字的な部分の中で大事になるのは、”売上”と”粗利益”になりますから、そのことが必要になりますし、とくに”粗利益”の部分は、会計上でいう”付加価値”の部分になりますので、客観的にその”付加価値”を、学生自身で作成した顧客像が感じない限りは、永遠にダメ出しします(笑)
学生にとってこの卒業制作はかなり難易度が高いとは思いますが、社会やビジネスの仕組みや厳しさを知る。という部分においてはとても有意義なことであると感じています。
一方。現実のアパレル小売業を考えると、なんとなくクリスタル・とりあえず新規事業をローンチ(笑)させてしまうことが多々あります。
しかしながら、その”なんとなく売れそうだから始めて見た!””芸能人や有名人等を使えば儲かりそう!”という思惑で始めた、なんとなくクリスタル的な新規事業は、最初はうまくいく可能性はありますが、その殆どがサスティナブル(笑)できずに終了していまいます。
結果、その後始末に時間もお金も労力もかかり、多大な損失を出す。最終的には誰も得することがなく(前金をもらっている芸能人や有名人が得するだけ。。。)赤字も風船のように膨らんでいきます。
ここで先ほど学生の話に戻ると、”前始末”である。。。ビジネスプラン・事業計画。そして、事業をスタートする前に、自分が作成した顧客像の集客方法や、付加価値を与えられるかを具体的に作成することは、とても大事なことになります。
そのことで、仮に顧客に対して、”付加価値”を提供できないだろう。という結論になった場合。
企業として、そのことを考えれば、その事業は中止になります。
しかし、事業を中止にしたことによって、未来に垂れ流す赤字を食い止めた!!ということになり、その”前始末”である具体的に事業計画作成する行為は無駄ではなく、寧ろ有意義でもあります。
この業界には、その実力以上に評価され、役員・事業責任者等の立場に立っている人が多くいます。
しかしながら、そのような人は事業計画等を作成、見る力もなく、失敗すれば責任回避に終始する。そのような光景を目の当たりにする実務者は冷めるだけです。
そろそろこの業界も、”前始末”重要性を重視し、なんとなくクリスタルやとりあえず、新規事業をローンチ(笑)させると言ったことが、あとでとんでもない赤字を産み、後始末に大変な労力がかかるということに気づくべきではないでしょうか。
【(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。唯一の趣味は古着収集。
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