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2022年の転職市場ふりかえり

こんにちは、働くMAMEです。
今更ですが、本年もよろしくお願いいたします。

さて今回ですが、2023年一発目のブログですので、2022年の転職市場がどのような状況だったか振り返ってみたいと思います。
個人的には、大きく市場が変わる起点になる年だった印象です。
今後採用に関わる方や転職を検討している方はぜひ読んでみてください。

 

◯2022年の概要

2022年を振り返ると、キーワードは「求人増」「少子化」だったように思います。
有効求人倍率は2022年で約1.35(東京で1.7弱)となり、コロナ前2019年の水準には達しないながらも十分売り手市場と言っていい状況となりました。また、少子化については実感するにまだまだ先の話のようですが、2022年の転職市場からそれを如実に感じるようになりました。
企業の平均年齢が高くなる中、今まで以上に若年層の採用および定着が難しくなり、、、
そもそも労働人口が減っているので、これまである程度応募が集まっていた企業であっても2022年からは採用の母集団形成自体ができないなんて状況が多く見受けられました。
そうした中で起こった具体的な変化はどのようなものだったのか。主な3つについて次のセクションで見ていきましょう。

 

◯2022年の具体的な変化

◼️時短など働き方に制限のある方に明るい兆し
少しずつではあるものの時短社員、子育てをしながら働く女性の採用が加速してきています。依然として時短可(もしくは相談可)の求人は全体5%以下と小さな割合なのですが、もともと時短可としていなかった求人で時短社員として採用されるケースは2021年以前よりも増加しております。時短社員に対する企業の考え方や対応が変わってきているというのもありますが、図らずも労働人口の減少がママさんの社会参加を後押したと言えるでしょう。

◼️ゴールデンエイジに変化
企業が悪いとか、若者が悪いとかは置いておくとして、若年層の採用難と定着率の低さが目立つ昨今、転職市場のゴールデンエイジにも変化が見られました。
以前は25〜28歳くらいまでの方が優位に転職活動を進めておりましたが、現状だと28〜34歳くらいまでの方が最も転職市場で優位な印象です。また、それ以降の年齢であったとしても以前よりも書類通過率が高くなっており、受験可能な案件も増えております。
一方で、28歳未満の若者が転職市場で不利な立ち位置になったかでいうとそういうわけではなく、まだまだ市場で強さを発揮しております。ただ、以前に比べて盲目的に若者を採用しようとする企業は減ってきているので、「人間性」の良さや「強み」は面接でしっかり表現できるように準備が必要です。

◼️より強く求められる透明性
企業の実態について以前よりも多くの情報を求められるようになってきています。
求人票や企業のリクルートページに記載されていることが「本当なのか」と質問される事も非常に増えました(ここでは社名が明かせませんが特定の数社でよく聞かれます)。これについて最も大きな要因として考えられるのは、やはり雇用の流動化です。
20代でも転職回数が2回以上あることが普通になった昨今、実体験として仲間内で共有される情報量が増えてきているのです。
そうした中、求人内容と実態の乖離はインターネットよりもインパクト強くコミュニティで広がり、ひいては全然募集が集まらないといった状況にまで発展するわけです。
なので、入社前後の解離があったり、グレーな制度運用をしている企業は今後採用活動をスムーズに行っていくことは難しくなってくるでしょう(信じられないかもしれませんが、入社したら違う職種の担当にされたなんて事例もあります。)。
逆に、(悪い事も含めて)透明性の高い求人内容になっている企業は求職者からの信頼を得やすい状況にあります。
※例えば求職者の方からの面接感想では、ネガティブな事もきちんと説明されて信頼度と志望度が上がったというお声を多く頂戴します。

 

◯まとめると

総じて、2022年以降は求職者にとってより良い状況になっていると言えるでしょう。
ただし、注意しないといけないのは面接の難易度や企業の採用基準は特段変わっていないということです。安易なメディアに踊らされて自由な働き方とか、権利ばかり主張していると、、、せっかくのいい波に乗れないので、雇用する側の気持ちも考えて相互に譲り合うことも重要です。以前のブログでも書きましたが、転職も採用も最後は「思いやり」が大事なわけです。

皆さんの転職/採用がより良いものになるよう2023年も祈っております。

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