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年明けから多くのECサイトで絶賛GA4への移行中という事で、弊社でも実装から使い方のレクチャーから、探索やライブラリを代わりに編集したりなどなど、慌ただしく動いております。
UA(ユニバーサルアナリティクス)に慣れていたのにGA4になって新しく勉強し直さないと…、とお困りの方や、そもそも初めからちゃんと見れてなかったから今からしっかり見ていきたい!という方までその様子はバラバラ。
という訳で、以前なら聞きにくかった事も今なら聞きやすいのか、割と初歩的なご質問もよく頂きます。その中で最近、ちょっと多かったのが、
「ランディングページレポートの活用方法」
です。ECなら必須で見ておかなければならないレポートではあるのですが、そこから施策立案までどのように導き出すのか?については意外と活用できていない方が多かったご様子。そこで本日は、今更聞きにくい「ランディングページ」の活用方法について簡単に記載しておきたいと思います。
ランディングページのレポートを開いてそのままデータを確認しても、個人的にはあまり施策立案には繋がっておりません。なので、まず必要なのは「チャネル別」もしくは「参照元別」でどのページにまず流入したのか?を見る必要があります。
まずはinstagramから。一口に「instagram経由」と言いましても、「プロフィール欄のURL」「ストーリーズ」「ショッピング機能」と流入元は細分化できます。(パラメータを設定しておけばもっと細かく確認する事が可能です。)
そして、当然ながらランディングページは、
プロフィール欄のURL → 大概はトップページ
ショッピング機能 → 商品詳細ページ
ストーリーズ → 都度変更
という傾向になるでしょう。(ストーリーズはサイトの流入への貢献度は低いケースが多いです。)この場合、トップページへの流入を促進するケースは、ユーザーに見せた内容と流入後に見せる内容はある程度、共通しておかなければなりません。ユーザーからすると、流入のきっかけとなったinstagramの発信内容をそのままECサイト内で探すケースが多いからですね。例えば下記のようなケースでしょうか。
・広告配信 → プロフィール欄へ誘導
・フォロワーの多いアカウントからの拡散(メディア・モデル・スタイリスト含む)
広告クリエイティブで見せた内容でinstagramのプロフィール欄へ誘導した場合、当然ながらその画像に掲載されている商品やスタイリングが気になった可能性があります。ではそれを直感的にトップページで見つけることができるのか?ですね。instagram(プロフィール欄のURL)経由でトップページへ流入したユーザーが直帰していないか?回遊して目的のページにいくことができたのか?などを確認し、次の施策に活かすことができますね。
「広告から直接LPへ遷移させたらいいのでは?」
と思われるかもしれませんが、全ての施策にてしっかり作り込んだLPを用意している訳でもないでしょう。また、ユーザーのランディングページを完全にコントロールもできませんから、トップページから入ってくる可能性があるのであれば、そちらでも対策しておくに越したことはありません。
こちらに関しては何回も書いておりますので、下記をご覧ください。
めちゃくちゃ簡単に言いますと、
検索流入だけ絞り込んだランディングページのURLを確認
↓
当該URLに流入した検索クエリをサーチコンソールで調査
↓
当該クエリでオーガニック&広告で対策
という流れですね。
GA4ではデフォルトチャネルでこちらが用意されておりますが、いわゆる「無料リスティング」というやつですね。Googleマーチャントセンターに商品情報を登録しておけば、ショッピングタブを開いた際に無料で広告を出稿できる、というものです。こちらはどう活用するか?なのですが、
オーガニックショッピング経由のランディングページを確認
↓
どの商品ページへの流入と購買が多いか?少ないか?を確認
↓
マーチャントセンターの情報を整備・対策
という流れですね。ShopifyのようにマーチャントセンターとECが連携可能な場合、商品情報を整備し、検索で表示されやすく対策するってことです。
これ、Organic Shoppingだけでなく、ショッピング広告を打つ時もマーチャントセンターの情報は重要になりますから、しっかり経由でのランディングページは確認しておきましょう。
LINEの場合、UTMパラメータを設定しておかなければDirectでカウントされますので、まずは細かく設定しておきましょう。「投稿」「リッチメニュー」「タイムライン」などでしょうか。これ、細かく分けておかないとどこから入ってきたか意外とわかりません。割とリッチメニューから入ってきますし、投稿から投稿までちょっと期間が空けば、投稿直後でなくともLINEを開いて最新の投稿から入ってくるケースもあります。
メルマガ経由の流入もパラメータの設定が必要ですが、最近ではカート側が勝手に設定してくれている便利な仕様も増えてきております。開封率も同様にカート側で確認できるケースもあるのですが、iOSは開封率があてになりません。
iOS 15でメールマーケティングは変わるのか?これからの計測課題
ですから、いかにメルマガでセッションを獲得したか?が重要になりますし、どのバナーがクリックされたか?も見ておかなければなりません。メルマガを日別で確認できるよう設定した後、メルマガ経由のランディングページを確認しますと、どの訴求が良かったのか?は推測が可能になります。
まずはLINE・メルマガにてパラメータの設定、そしてそこからランディングページを調査という流れですね。下記は検証から、仮に数字が悪かった場合の施策立案の簡単な事例です。
・ランディングページのセッションを確認
→訴求した切り口の見直し
・ランディングページの直帰率を確認
→件名や文言・バナーのイメージの見直し(プッシュ内容とサイトコンテンツのミスマッチの可能性もあり)
・経由の注文単価
→クロスセルの訴求見直し
などでしょうか。運用によって対策は様々なので、自社に合った施策立案を心がけてみてください。
上記の通り、筆者は大概のケースにおいて、ランディングページは「チャネル別」「参照元別」「キャンペーン別」で確認しています。UAの場合どのレポートでもセグメント機能が使えましたので、既存のレポートからセグメント機能を使い、参照元別に絞り込んでの分析ができておりました。ですが、GA4の場合は「探索」を使わなければセグメント機能が使えません。もちろん、既存のレポートでも文字列やセカンダリディメンションで絞り込んでしまえば確認することはできるのですが、すこぶる使いにくいです…。そんな訳でGA4ではランディングページの検証をする際は「探索」が必須ではないかと。まだ試されていない方は一度ぜひお試しあれ。
株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。Twitter(@fukaji38)
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