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今の家に住み始めて、かれこれ15年以上が経過しようとしていますが、その間の時代の変化のスピードは凄まじいものがあるな。。。と。特に最近感じてしまいます。
私の部屋の風景は、ほぼ何も変わらないのですが、周囲だけが凄まじいスピードで変わっていく。私は、浦島太郎的なアナログおっさんへと、この15年で変貌してしまいました。
しかし、そんな私も現在ではスマホを使い、Amazonで買い物もします。また、AIスピーカーも使っています。テクノロジーの進化によって、便利になったものを避けるなどという愚行は、私でもしません。
アパレル・ファッション業界関連のニュースや記事を見ていると、テクノロジー論が好きな業界であると感じます。記事によっては何を書いているあるのか?私にはさっぱりわからないことも多々あります。
そんなアパレル・ファッション業界でも、現在はECでの買い物が当たり前になっています。また、プロモーション面の強化等も、テクノロジー論なしでは避けて通れません。
更に、販売や物流の現場では、RFIDタグ(電子タグ)の導入で、特に販売現場にとっての悩みの種である、実地棚卸の負担も、物凄く軽減された!ということが、よく記事に出ています。
しかしながら、テクノロジーの進化で現場の負担が軽減された!筈なのですが、
また、そのこととは違う意見も私はよく耳にします。
実は、ある優等性と言われている組織は、現場(店頭)から、下記のような声が上がっています。
・店頭勤務で24時を超えることがある。(すべての店舗ではないが。。。)
・上記の要因としては、販売の人手不足もある。
・本部への提出資料がやたらと多い。(オンライン情報は何のためにあるのか?)
・人事の評価制度が曖昧(雰囲気に流された評価)
はっきり言って、これでは、私が販売の仕事に従事していた20年前と何ら変わりがありません。
POSによる、売上等のデータ計上が即座にされるにも関わらず、店頭から本部への提出書類が増えるとは、まさしく本末転倒以外のなにものでもありません。
また、RFIDタグ等のテクノロジーの導入は、作業負担を軽減はさせはしましたが、そのことによって、目先の利益に目がくらみ、必要以上の人員を削減する。等ということは、結果的に組織にとっても、実務者にとっても何一つ得をすることがありません。
更に言えば、昨今。販売の側が、プロモーションの一角を担い、情報発信等寧ろ仕事が増えている!ということを、本部病の人たちも認識する必要があります。
また、AIの導入による、先の売上やトレンド予測等に期待をかけている、経営者・上層部の人を良く見かけますが、AIを導入するのであれば、先にその曖昧な人事考課やスタッフの評価制度を具体的で公平性のあるものとして、導入した方が、よっぽど良いことのような気がしてなりません。
小売業の基本というのは、(その商品・サービスを通じて)顧客に喜ばれることです。
であるならば、顧客に一番近い位置にいる、実務者が働く環境を良くし、実務者のやる気を引き出すことが、何よりも重要なのではないでしょうか。
このことを見据え、テクノロジーの進化を語り、新技術をこの業界に導入してほしいものだ。と節に願います。
もう上っ面だけの、テクノロジー論にはうんざりです。
【(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。唯一の趣味は古着収集。
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