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チャネルトークを利用したユーザーがどの程度リピートしているのか?を計測する方法

チャネルトークのクリックをGA4で計測する方法

チャネルトークのクリックをGA4で計測する方法

以前、このような記事を書いたところ、「チャネルトークを使ったユーザーがどの程度リピートしてくれているのか知りたい」とリクエストがありました。そこで、GA4とShopifyを活用して、どこまでチャネルトークの成果を追えるのかを確認してみようと思います。

◯クリックしたユーザーの再訪を確認

上記の記事にてチャネルトークのクリックを計測した後、探索レポートを活用してユーザーの再訪を確認可能です。手順は下記の通りです。

■チャネルトークのクリックイベントが発生したユーザーセグメントを作成

■指標に「新規ユーザー数」「リピーター数」を設定(ピボットを「最初の行」に設定)

と設定しますと、上記のようなレポートが作成可能です。チャネルトークにはチャット対応以外にも、特定ページのウインドウにてYouTube動画を流す、などの機能がありますから、それらを積極的に活用する事によりチャットでの質問が増え、ユーザーの再訪率が上がったかどうか?を追う事ができますね。チャットでどのような対応が望ましいか?を試行錯誤するだけでなく、明確な数値目標を設定できると現場のモチベーションも上がりやすいかと思います。

また、週単位・月単位で再訪率を追いたい場合、コホート分析も使いやすいでしょう。

こちらは探索で用意されているテンプレートのまま計測できますね。チャネルトークのクリックイベントさえ作っておけば、「リピートの条件」のプルダウンから当該イベントを設定するだけでOKです。あとは週単位で追うか、月単位で追うかを切り替えるだけですね。

◯ユーザーIDを拾っておくと更に精緻な計測も可能

こちらも前回の記事に記載しておりますが、Shopifyが出力しているユーザーID(ログインユーザーは取得可能です。)を拾う設定をしておけば、後でShopify側のデータと突き合わせて検証する事が可能です。

上記のようなデータにて、チャネルトークのクリックイベントが発生したユーザー(もしくはセッション)をセグメントすればOKです。ユーザーIDさえ拾う事ができれば、Shopify側の正確な購買データとも紐付ける事が可能ですし、チャネルトーク側でどのようなチャット対応をしたか?も統合して検証できますね。どこから来たユーザーがどのようなチャットした結果、どの程度商品を購入して、そこから累計で何回購入してくれた、みたいな検証がこれで可能になります。(細かく見たい場合、ユーザーIDごとのユーザーエクスプローラーを確認すると、更に詳細は確認可能です。)

Shopifyのデータから直近の顧客ランキングを抽出する方法

また、GA4からは検証できませんが、BigQueryを使えば顧客ランキングは簡単に抽出可能なので、こちらを使って顧客売上がどう変化したか?も合わせて検証しておくと良いでしょう。F2転換率なども検証可能ですが、それはまた別の記事で書きたいと思います。

 

◯チャットのウインドウがあるだけで効果は上がらない?

めちゃくちゃ当たり前のお話ですが、チャット対応をスタートしただけで劇的にお問合せが増えて、その結果コンバージョン率が爆上がりした、というケースは元々人気のショップやブランドだけでしょう。「再訪率を検証したい」という言葉の裏には、「新規流入は促進できている」という前提が必要です。ショップによって課題は全く違いますから、日々データを検証しつつ、導入を決めて頂ければと思います。(チャネルトークのPR記事ではありません。)データを検証したところ、「うちはまだ集客施策が弱いからSNSを頑張って、まずは新規流入を促進しよう」という課題になる可能性も多いにありますので。

逆に、流入は促進できているのにいまいちコンバージョン率が上がらない、という課題をお持ちでしたら今回記載したような計測をしつつ、自社の取り組みによって再訪率が上がったかどうか?は見ておいた方が良いでしょう。上手く活用されているショップをリサーチしていますと、皆様それぞれユニークな取り組みをされておりますし、ショップコンセプトや商品特性に合わせた活用をされております。ただ単に「簡単に質問できる」ツールとして使うのではなく、自社の商品の良さが伝わるような使い方が大事なんだと思い知らされますね。

 

今回の記事のように、「再訪率・リピート率を高めたい」というご希望はたくさん頂くのですが、その前に「しっかりデータ取れてますか?」という点には注意が必要です。今回書いた内容以外でも、顧客属性を収集できているかどうか?で理解の深さが大きく変わります。分析したいなら「まずはどのようなデータを収集したら良いか?」がスタートになりますので、まだ何もやっていない場合は、先にデータ収集から始めないといけない事は知っておいてください。

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