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“気づき力”を磨こう

日々、SNS等インターネットをチェックしていると、「良くそんな細かいことに気がづくな~」と関心することが多いです。ときに行き過ぎた内容もあるかもしれませんが、自分なりの良識をもって良し悪しを判断すれば良いことです。

★昔お世話になった店長の話

ここで話は変わりまして、約20数年前の私が販売員時代。とにかくよく色んなことに気づく店長がいました。現在と違い、当時は指導も厳しめだったので、毎日が必死であまり鈍感だった私はよく店長に怒られていました。(今の時代だと問題のある怒り方かもしれないが(笑))何が、その店長が凄いのかと言うと、棚の上段のほこり。たたみの商品陳列の数ミリのズレ。商品のハンガーの向き。から始まり、床のガム。そして、照明の電球切れ(当時はLEDでなかったので電球がよく切れた)。このように店舗の隅々のことが、一見で気づくことができる人でした。「この人は全方位に目があるのか?」といつも怒られないようにびくびくとしながら、仕事をしていましたが、床のガムや電球ばかりが気になると、通常の業務でミスをしまた怒られるの繰り返し。どのようにすれば、店長のように店頭の「不備」に気づくのだろうと?悩んでいました。

★あることに気が付いた

これは、慣れで解決できる部分もありますが、ちょっとした「コツ」があるということに気づいたのは随分あとの話でした。
例えば、電球切れは「上を向いて確認しよう♪」ではなく、商品を見ていれば解ることです。当然照明の向きは商品をお客様にとって一番良く見える向きになっている筈ですから、お客様視点でみれば、そんなことはすぐにわかる話です。そのことが理解できたときから、その店長に怒られることがだいぶ減りました。その後数年が経ち、私もその店長のように「小うるさい店長」になってしまったのですが、このときの経験が活き、今でもそのときの店長には厳しく指導してもらったことを感謝していますし、MDの仕事の精度を上げることにもつながりました。

★”気づき力”を磨こう!

「気づく力」というものは、マーチャンダイザーにとって不可欠な重要な力です。
例えば、複雑な数値ばかりが並んだ資料を具体的問題点に気づく、現場・商品・データから、誰もが気づかない問題点に気づく、電車に乗っている人の服装を見て、自分たちのブランド・ショップのMDの問題点に気が付く、等のことは、実は簡単そうで中々難しいことです。

だからこそ、電球が切れているときは上でなく、商品を見ることによって、電球切れに気がづくように、売上の推移だけを見て、何かを短絡的に判断するのではなく、違う視点・顧客目線で考えることによって、現状の問題を打破するきっかけが生まれます。”気づき力”を磨くには、目ですぐに追える商品やトレンド、売れ筋等の売上数値だけを見るのではなく、小売業の原点である店頭・現場での気づきが何よりも重要です。デジタル技術等の進化に目をむけるばかりではなく、小売り業にとっての基本に立ち返り、販売の現場から学ぶことが、マーチャンダイザーにとって、なによりも必要なのではないでしょうか。

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