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アイテムカテゴリーの小分類をECで活用するにはどうしたら良い?

先週、マサ佐藤氏のセミナーを受講したのですが、そこでお話されていたのは、

”分析の精度を上げるならアイテムカテゴリー分類のルールを明確にすべし”

という事、でアイテムカテゴリーごとの在庫構成比に対して売上構成比がどうなっているのか?を確認し、どのカテゴリーで仕入れに不備があったのか?を追う事で売上対策が可能になる、というお話でした。(このお話はごく一部ですが)

これ、ECにも関係してくる、というお話は以前にも書いたかと思います。

アイテムカテゴリーのルール設定が雑になってませんか?

アイテムカテゴリーのルール設定が雑になってませんか?

本日はこの記事の一歩先の内容で、アイテムカテゴリーの小分類まで把握しておく事で、ECにどのような利点があるのか?というお話です。

◯検索対策になる

アイテムカテゴリーのルールを中分類まで設定しておきますと、ユーザーの検索ニーズ(「ブランド名 アイテム名」での検索)に対応しやすいというお話は以前にも書きましたが、アイテムの展開計画から先々何をどの時期に見せるのか?は既に決まっているかと思います。小分類まで決めておくと、さらに細かい検索ニーズにも対応可能ですし、中分類だと他社モールに負けているキーワードでも小分類なら勝てる可能性はあります。

特に中分類での検索は他社モールが非常に強いので、そのシーズンならではの切り口やアイテムのデザイン等で細かく分類した一覧ページなどで対応すると勝ちやすい。もちろん、型数がある程度無いと一覧ページは作成できませんが、それは品揃え・展開計画から明白でしょうから、シーズン前にどのようなカテゴリーで分けられるのか?を確認しておき、期中に入ってから期間限定で良いので一覧ページを作成してみましょう。

ロング・ショートなどの丈の長さや、花柄・フリル・ティアードのようなデザイン面、ニットならハイゲージ・ローゲージなどでも分類可能でしょう。一覧ページを作成したら、タイトル・ディスクリプションはしっかり整備しておきましょう。

◯シーズンごとの提案が容易になる

期間限定で活用できる一覧ページを作成しておくと、今度はトップページ等でその商品リストを並べるだけで簡単な提案になります。トップページを常に「NEW ARRIVAL」や「RANKING」で運用しておりませんでしょうか?もちろん、それはそれでニーズがあるページなのですが、店頭でもVPやその他のフォーカルポイントにてその時期に見せたいスタイル等があるかと思います。ECでも同様で、展開計画を反映するには本来細かい分類が必要なのですが、意外と疎かになりがちです。

試しにsearch consoleで週単位でアイテムカテゴリーごとにどの程度、検索が変動しているか確認してみてください。気温や季節の移り変わりによって大きく変動しますので、そのニーズに合わせてトップページの商品リストを変更しましょう。サイト内検索データも合わせて見ても良いですね。トップページに表示させていればそもそも、サイト内検索を使わずに済んだかもしれませんので。

トップページに限らず、「人気のタグ」の表示などで回遊させる事もできますし、商品詳細ページでタグで回遊させる事も可能ですね。記事を執筆するのも、小分類を切り口にしても良いでしょう。アイテムカテゴリーの検索ニーズは主に「buy」ニーズなので、検索上位には商品ページが並びやすいのですが、何故か小分類の場合は記事がヒットする事もそこそこあったりします。

◯Shopifyの場合

弊社でよく使うShopifyですと、ストア分析でアイテムカテゴリーごとの売上管理が容易です。ですが、アイテムカテゴリーの分析をする場合、「商品タグ」で一覧ページを作成してもストア分析では使えません。売上が簡単に抽出できるのは商品タイプなのですが、そちらは中分類で使ってしまっているでしょうから、小分類で商品タイプを使う事もできません。対策としては、商品タイトルに小分類までのルール設定がある品番を入れておき、後で品番で抽出するか、Shopify flowを使って、特定のタグが付いたアイテムにて注文が入った際、その注文にそのカテゴリーの名称のタグを付けておく事で、後々注文を抽出して集計する、などでしょうか。(もっと簡単な方法を知っている人は教えてください)

Shopifyは原価の登録も可能ですから、ここが簡単に抽出できるようになっておりますと、小分類でどの程度の粗利が獲得できたか?なども簡単に出せますね。

 

以上がアイテムカテゴリーの小分類まで決めておく事のメリットですが、意外とECでも運用の幅が広がるので、ルール設定しておくに越した事はありません。記事やスナップ等のサイトコンテンツの企画・更新は非常に労力のかかる事なので、運用コストを下げつつ簡易に対策するならこのような方法もあるのです。まだ手をつけられていない方は、ぜひ試してみてください。

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