メールマガジンを登録していただくと、セミナー・イベント開催のお知らせやブログの更新通知をお届けします
以前、Shopifyをお使いの事業者がF2転換率を出したい時、BigQueryを使っての出し方を書いてみたのですが、
この場合、初回購入してもらったお客様にどのタイミングで2回目購入して頂くか?を考える必要があります。アパレルECの場合、直近でマストで購入して頂きたい特定のアイテム(コラボとか完売必至の限定アイテムなど)があったり、期間限定のクーポンや送料無料チケットを発行したりと、そのやり方は様々ですが、自然な流れですとMD区分ごとに購入して頂くというのが最低限の目標設定になるでしょう。
その場合、シーズンごとにお客様にどの程度買って頂けたのか?を計測しておく必要があるのですが、これを今回はShopifyの注文データから、BigQueryを活用して出してみたいと思います。
まずは任意の期間で注文データをエクスポートしてください。春夏・秋冬とざっくり2分割のショップでしたら、2022年2月から2023年1月、のような形で1年分落としておくと、22年SSで購入されたお客様が、22年AWでどの程度購入されたのか?を追う事が可能な訳ですね。
では具体的に注文データをどう加工すれば良いか?ですが、
①仮想テーブルで先シーズンに購入のあったユーザー名を抽出(購買のあった期間を先シーズンに設定)
②2つ目の仮想テーブルで次シーズンに購入のあったユーザーと注文件数・購入金額を抽出
③2つの仮想テーブルをユーザー名でINNER JOIN。次シーズンの購入データも合わせて抽出。
このやり方で、先シーズン購入のあったユーザーが、今シーズンではどの程度購入しているのか?がわかります。先シーズンとの比較を見たい場合は、先シーズンの注文件数と購入金額も①の段階で抽出しておき、最後につなげてしまえばOKです。
ECではこのように「2回目の購入を促進するための施策」だとか、とにかくリピート施策が重視される傾向にあります。昨今流行りのロイヤリティプログラムなどもその1つでしょうか。
しかし、これらの施策は実は過去から店頭でも仕掛けられておりました。わかりやすいポイントの付与は、どちらかというと百貨店のカードによる優待が似ているでしょうか。それ以外にも、会員ランクによってお客様にお知らせするイベント内容が違ったり、VIPだけしかお呼びしない受注会を、百貨店のサロンを使って開催するだとかですね。これらのCRMはもちろん、ブランドにとって非常に重要な施策ではあるのですが、まず2回目の購入を目指す際に一番簡単な方法は「商品力を高める」事です。つまり、「新作が欲しい」と思って頂ける事が一番健全な姿だと思うのです。
そんな訳で、無理やりクーポン施策等で2回目購入を促進するのも悪くないのですが、まずは自分たちの商品を本当に求めていらっしゃるお客様に、しっかりと通知を徹底する事から始めて頂ければと思います。意外と通知が徹底できていないケースは非常に多いです。そこから、リピーターがどの程度発生し、どのくらいの金額購入していったか?をデータでご確認頂ければと思います。
株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。Twitter(@fukaji38)
小売ビジネスに関するMD(品揃え政策)アドバイス・サポートを
ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。