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高感度ブランドがECで販売促進するにはどうしたら良い?

ブランドとして「やらない事」を決める弊害

ブランドとして「やらない事」を決める弊害

先週上記のような記事を書いたのですが、ブランドをカッコよく見せようと思うとどうしてもNGな施策がたくさん出てきてしまい、売上対策が取りづらいという問題がありまして。筆者もこのようなブランドから過去、何件かご依頼があり、様々リサーチして何とかやれる内容を捻り出したものです。「ブランディング」を重視するブランドにとっては避けて通れない道ですが、かといって手数を減らす訳にいかないのがECの辛いところ。

そんな訳で本日は先週の続きで、高感度ブランドはECでどう売上対策しているのか?について書いておきたいと思います。

■IGの投稿は最低限の整備にして後は広告をぶん回す

まずはこちら。instagramでコンテンツを作り込んでエンゲージメント高める、なんて方針が使えない場合はまず最低限の整備だけはしておきましょう。やるべき内容として下記のようなものですね。

◯シーズンルック・キャンペーンビジュアルをフィードに投稿

◯投稿は規則性を重視

◯ユーザーとのコミュニケーションはストーリーズのみ(UGCのシェアなど)

みたいな感じでしょうか。(ブランドによっては多少内容変わりますが)これらを投稿しておき、当たりの良かった投稿をそのまま広告クリエイティブに活用します。もちろん、販売スケジュールによって使う画像は調整してください。在庫が無いものを広告に使うのはよろしく無いので。(これは過去、対人マンさんの受け売りと相談して実行したものもいくつかあり、高い効果を発揮した事例です。)

ここで更にあった方が良い画像としては、

・置きのスタイリング画像(ハンガーラックにかけているものでも良い)

・アイテムのカラーバリエーションがわかるもの

など。これらは広告で当たりやすい傾向にありましたのでなるべく用意しておいた方が良いでしょう。また、ポップアップショップなどの展開がある場合は、広告にて地域の調整はちゃんとやっておきましょう。

ポップアップショップの正解

広告で露出する商品に関しては、

露出が少ない割りに売れているアイテムの在庫数を知る方法

こんな感じで抽出してからクリエイティブを選定する方法もあります。当たりの良かった投稿且つ、露出が少ない割りに売れている商品且つ、在庫が手厚いものがあるならベストです。(中々見つけるのは大変ですが)感度を大事にしているブランドほど、このようなデータ計測からの打ち手が有効なのは面白い現象ではありますね。

■メルマガ内は意外とお許しが出る

着用シーンの提案はECサイト上では嫌がられるものの、メルマガなどのクローズドな場所なら意外と許してもらえます。もちろん見え方は重要なので、できる限りカッコよく見せないといけませんが。

例えばわかりやすい「オケージョン」という着用シーンだと上記のような感じですね。もはや画像の問題な気はしますが、「Farfetchもやってるんで」は言い訳になりやすいでしょう。(暴論)また、ランキングのようなものでも、

こんな見せ方ならカッコよく見えますね。(メゾスペさん流石っす)以前にも書きましたが、

「無難な提案」は意外と効く

「無難な提案」は意外と効く

このような無難な提案はわかりやすく効果が出るので、なるべくやった方が良いですね。そんな訳で、メルマガ内でコンテンツ作り込む&画像撮影に力入れる、はオススメです。(撮影にお金かかりますが)

■デザイナーインタビュー

売上に影響があるか?と言われますと、経由売上が増えるという感じではありませんが、ブランドをよく知ってもらうにはデザイナーの言葉を使うのが手っ取り早いです。

クリエイションの源泉とブランド哲学

(こんな感じですね)

特にセレクトショップなんかは運用しやすいコンテンツですね。シーズンテーマごとにこだわりがあるなら毎シーズン違った内容で作成可能ですし、ブランド数が多いほど記事は増やしやすいでしょう。(顧客率高いならブランドごとの別注・コラボがあるとより機能します。)

ブランド単体なら、デザイナー自身のメッセージなどあると顧客は嬉しいものです。とあるブランドでは、デザイナー自らポップアップショップで接客してくれる事が価値になっているケースもあるので、可能であればそのような対応も合わせてやりたいところです。

■生産のこだわり

これも既に擦られまくってきた感はありますが、

The Second Diary | Mame Kurogouchi

生産のこだわりを記載しておくのは高感度ブランドでもよく使われます。先々の商品を段階的に見せつつ購買意欲を高めるにはまだ使える手法でしょう。ブランドのコンセプトを見せつつ、次の取り組みをさりげなくお知らせするのにも最適です。

いくつか事例を挙げてみましたが、デザイナーズブランドや地方セレクトをつぶさにリサーチしていますと、全てとは言いませんがいくつか手をつけられているケースは見かけます。ですが、検索対策・SNS/メルマガでのプッシュなどの流入経路やEC上での見せ方が上手くないケースが多いので、それらを上手くECの機能に合わせて訴求するだけでそこそこ効果は見込めるでしょう。感度を重視するあまり打ち手が無い!とお困りのショップは一度試してみて頂けると幸いです。

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