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年明けよりFashion Re:ducationでMD×ECの講義を実施する旨は以前にも書きましたが、
今回はその中で損益計算書、所謂PLの理解がなぜECでも必要なのか?について書いておきたいと思います。
(PL関連については過去にいくつか記事を書いておりますので、こちらも合わせてご覧ください。)
MDの基礎講座でも必ず学ぶ損益計算書の理解ですが、今回はわざわざそれをEC用にアレンジして講義を実施します。その理由の一つは、ECの年間計画を立案する際に必ず使うからです。こちらよくご相談頂く内容なのですが、ご相談前にEC単体でのPLが作成されているケースはほぼありません。だから計画が立てられないのです。
手順としては下記ですね。
①EC単体のPLを作成
②昨年データから今年度の売上・粗利・営業利益等の目標を作成
③顧客データから現在の実力を確認(リピーターの状況から見込みの売上を試算)
④目標売上の不足分は新規獲得でプラス
⑤新規獲得目標から広告宣伝費の予算決定
という流れでしょうか。EC側で粗利目標を決めるのは難しいので、ここはMDと相談しながら決定してください。販管費は昨年データがあれば大体の勘定科目は試算可能です。ECで変動しやすいのは広告宣伝費(主にWEB広告ですね)なので、その目標設定ができれば計画立案しやすいでしょう。(他に売上によって変動するのは、荷造り運賃・従量課金制のサービス利用料・レベニューシェアの契約などでしょうか)
よく「広告費はどの程度使うのが適正ですか?」と聞かれることもありますが、年間計画を作成しておけば自ずと広告費も決まります。
次にこちら。期中、WEB広告がどの程度効果があったか?を確認するのに手っ取り早いのは「営業利益が増えたかどうか」です。WEB広告はアトリビューションの名の下に、既存顧客に広告を見せ、「それ広告出さなくても買ったでのは」状態にされる事がよくあります。(ていうかめちゃくちゃ多い)
この場合、GA4や広告レポート(特にこっち)を見るとめちゃくちゃスコアが良いのに、なぜかトップラインが伸びない現象が発生します。本当不思議。
そんな訳でちょっと不審に感じましたら営業利益を確認してみましょう。もちろん、広告には認知獲得の要素もありますので利益を削ってでも広告出稿すべきケースはありますが、その場合は別のKPIが必要です。(メルマガ登録・指名検索の推移・入荷通知受け取りの件数などなど)
以前、経由売上が多すぎる割りにトップラインが伸びない事態に直面した際、クライアントではなく何故か外注先の広告代理店側から「どう判断したら良いか?」と聞かれた際にこれをお伝えしましたところ「そうなんですね、ありがとうございます!」とお礼言われました。(御社の出稿している内容だと自ら契約切ってくれと言ってい文字数)これ、もう198375473384回は書いてますがまだ発生するんですよねぇ、、、、、しまいには広告代理店から「GA4の見方教えて」とか言われることまで過去数回ありまして…。
また、WEB広告はセールと相性が良く、こちらもGA4だけの数字を見ていると営業利益が減少している可能性があります。MDの講師であるマサ佐藤氏は口すっぱく粗利についてお話されておりますが、GA4の項目に「粗利」なんて指標はないので見落としがちです。
最後はこちら。ECは1店舗で獲得できる売上が大きいせいで財布がバカになっており、躊躇なく高額なサービスを導入するケースが多いのですが、それがどの程度利益を削っているか?は忘れられがちです。現場の運用で巻き取り、一見効率が悪そうに見えるチームが最終的に営業利益めっちゃいい、みたいな事例もありますから、効率ばかり追い求めてもダメな場合があったりします。手が空いたら次の一手を打ち、売上を拡大していきたい組織ばかりではないからです。(稀な事例ですが)
PLを作成しておけばこれらの問題もすぐ解決。今営業されているサービスは導入すべきか?導入したとしてどの程度利益が削られるか?その分、確保したリソースで売上を取るために何をすべきか?などを判断できますので、無駄なサービスを雰囲気で導入することはなくなります。大昔からある「運用丸投げレベニューシェア契約」もこれで相当利益を削っているのが発覚しますが、丸投げしているせいでどこからどこまでを内製するか?という新しい問題も発生するのが頭を悩ませることもあります…。
これらの内容を筆者が独自に作成したフォーマットを元に、作業の手順をレクチャー。よくある数字を見せつつ、具体的にシミュレーションします。ECで注意すべき勘定科目は具体的にどれで、どのような数字がアラートになるのか。データを取得するにはどうしたら良いのか?などなど。
こちらの講義の募集は近々ページを公開いたしますので、気になる方はこちら(https://style-picks.com/)からメールマガジンの登録をお願いいたします。管理職でなければPLを管理する機会はそうそうありませんが、現場レベルでも必要な知識・技術なのでこの機会にぜひ身につけてください。
ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。Twitter(@fukaji38)株式会社StylePicks
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