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アパレル小売業界において、2月や8月はシーズンの検証や反省を行う時期ではないでしょうか。検証を行う際の注意点については、先日公開した下記リンクを併せてご覧ください。
さて、アパレルMDが検証を終えた後、今後の方向性として頻繁に挙がるのが「シーズンMDの細分化」です。これについては、先日の繊研新聞の記事でも取り上げられていました。
総合アパレル春夏商戦 気温とニーズ見極め MDを細分化し実需対応
実は私自身、2016年と2019年、更に2025年にも本サイトでこのテーマについて触れていますが、その実効性については当時から一貫して非常に懐疑的な見方をしています。過去の記事でも言及した通り、「シーズンMDの細分化」には多くのデメリットが潜んでいます。実際にこの方針を掲げた企業の多くが、芳しい結果を出せていないのが実情ではないでしょうか。
過去の記事でも触れていますが、「シーズンMDの細分化」による主なデメリットとリスクは以下の通りです。
〇オペレーション負荷の増大
投入アイテム数の増加により、店頭・EC双方の作業負担が重くなります。また、MD自身の業務も煩雑化し、本質的でない「事務作業」が増加するリスクがあります。
〇コスト構造の悪化
1アイテムあたりの生産・発注数量が低下するため、スケールメリットが効かず原価が高騰しやすくなります
〇売上への悪影響
原価高騰に伴う値上げが避けられず、結果として客離れ(客数低下)を招き、全体の売上が減少する可能性があります。
「シーズンMDの細分化」を実施する際は、前述のデメリットを踏まえ、ブランドコンセプトに基づいた明確な商品分類、とりわけ「適時(適切な投入タイミング)」の定義を具体化することが不可欠です。
同時に、MDの基本である「適品」「適価」への再考も欠かせません。自社のクオリティと価格設定が、ターゲット顧客の期待に真に合致しているかを深く洞察する必要があります。具体的には、細分化による原価高騰で「値上げ」に踏み切る場合、その価格にお客様が納得されるのか。あるいは、価格維持のために「クオリティ」を下げざるを得ない場合、その品質でブランドへの信頼を保てるのか。これら「顧客の受容性」を事前に精査した上で、シーズンMD細分化を導入すべきです。さらに言えば、細分化に着手する前に、過去のMDデータを徹底的に検証することが重要です。こうした深い分析を欠いたまま、短絡的な判断で導入に踏み切ることは極めてリスクが高いと言わざるを得ません。検証の具体的なステップについては、先日公開した以下の記事で詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
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