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私は自分自身の知名度の向上のために、せっせとSNSをしております。もし、会社など作っていなければ、今頃はSNSなど止めていたでしょう。
そんなこんなで、常日頃からSNSを見ているのですが。
セール前(もう始まっている?)のこの時期に、いまだにセールは悪だ!とか、プロパー消化を高めろ!など言う声が上がっています。
これくらいならまだしもですが、”セールで商品を買う顧客はアホだ!”ともいう暴言もチラホラ見られます。
まあ、そんなこと言うなら、セールしなくても全部売れてなくなる商品を作れよ!ボケ!と言いたいのですが、そんなことを思っていると、中には某若手クリエイターは。。。
”売れる商品を作るのは簡単だから、自分は自分が作りたいものを作る!”
等と言ってしまう、天才?クリエイターもいます(笑)
私の立場から物を言わせてもらうと、上記のクリエイターは、売れる商品を簡単に作れる才能があるようですから、素直に売れる商品を作って金持ちになった方がいいよ。というアドバイスを送ってあげたいです。(笑)
ここで話は元に戻しますが、セールは悪だ!セールで買う客はアホだ!と、本当に感じているのであれば、セールしなきゃいいだけのことです。
そのことによって、顧客から、”この店はセールしないから、欲しいときにかっておこう!”という認知をされれば、それは素晴らしいことではないでしょうか。
しかしながら、セールをしない!という行為は、在庫消化の一番の方法であることを放棄している!とも言えますので、在庫が滞留しやすく、場合によっては資金繰りが悪化し倒産しやすくなります。
セールしないブランド・ショップを確立するには、当然のことながら、セールしないでも売れる商品。”適品”を産み出し続けるということ。場合によっては、人が多く来店し売れる可能性が高まる場所。”適所”に出店するということ。
顧客が、その商品の付加価値を認めてくれる”適格”にすること。
そして、顧客の移り変わる購買心理に合わせた”適時”に商品を展開し、欲しい分だけの商品を仕入れる。”適量”の精度を上げること。
これら最低限のMDの基本ができていなければなりませんし、また冒頭私が述べたように、知名度を高めなければ、どんな良い商品でも売れることはありません。
また、価格が高い商品を売りたいのであれば、販売スキルの高い販売員が必要です。更に、顧客にセールをしない!という認知を高めるためには、それなりの時間が必要でその認知が低い期間を耐えうる”資金力”も必要になるでしょう。
このことが、可能であれば、上記述べたセールが嫌いな人たちが運営するブランド・ショップは成功するかもしれません。
しかしながら、そんなことが可能な天才は、この世の中でほんの一握りでしょう。やはりアパレル・ファッション小売業にとっては、セールは欠かせないものとなる企業・組織が殆どです。
そして、考えようによっては、セールすることで来店・買い上げ客数が増加する組織が殆どなのですから、ある意味、セールは新しい顧客を作るチャンスでもあるのです。
このことを視野に入れて、本部・現場それぞれが具体的な施策を出し、新しい顧客を作るという目的・目標を立てれば、セールはただの在庫消化施策という、負の側面からも脱却ができ、モチベーションにも繋がります。
セールは悪だとか!セールで買うのはアホな客!と吠えるのは一向に構いませんが、そんなことを言っても、この業界が昔のようになんでも売れる!業界には戻りません。
であるのならば💡セールをチャンスと捉え、前向きに本部と現場が手を取り合い、新しい顧客を作るチャンスであるセールを有効活用していく。こうした逆の発想・視点。姿勢が今。この業界に求められていることではないでしょうか。
【(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。唯一の趣味は古着収集。
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