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アナログおっさんが”D2C”ブランドをテキトーに考えてみた(笑)

★アナログおっさんがD2Cブランドを考える(笑)

私は初老も近づき、デジタル関連には疎いおっさんです。

そんな私には、昨今良くする耳するD2Cブランドが何であるのか?ということが全く理解出来ていません。ですが、今回はアナログおっさんの視点からD2Cブランドと言われるものについて考えていきます。

D2Cをネット調べてみますと、以下のように記載されています。

”「Direct To Customer」の略です。具体的には、メーカーやブランドが、自社で企画・生産した商品を、流通業者を介することなく、自社ECサイトで直接消費者に販売するビジネスモデルを指します”

ということだそうです。わかるようなわからんような。。。
この業界で言えば、実店舗を持たない自社ECから立ち上げたブランドということになるでのでしょうか?

 

★D2Cブランドの強みと弱み

ここで話は変わり。。。

先日、弊社にも多大な貢献をして頂いている、(株)stylepicks 代表の深地雅也さんの無料セミナーに足を運びました。

そこで、深地さんの方からD2Cブランドの強み・弱みが端的に説明されていたのですが、以下簡単に記載すると。。。

(強み)
・コンセプトメイク
・世界観構築
・販促施策

(弱み)
・MD
・規模拡大

更に以下のような説明がありました。

”型数を絞り規模を追わない → カテゴリーキラー化しやすくなる”

とのことでした。

弱みの部分では、深地さんが私に忖度して仕事を回してあげようとしてくれているのか?とも思いますが。。。(笑)

 

★コンセプトメイクがしっかりいてればMDは構築しやすい

MD的な視点で考えると。強みであるコンセプトメイク。これがしっかりとしていれば、MDの商品面での部分に関して言えば強みと言えます。

コンセプトメイクがしっかりとしていれば、ターゲットに即した品揃えが容易になりますし、商品投入タイミングも間違うことはないでしょう。(たぶん)

また、

”型数を絞り規模を追わない → カテゴリーキラー化しやすくなる”

これも規模の小さいブランドであれば、決して間違いではありません。

 

★こんなことをしてみたらどうですか?

しかしながら、かつて私も今でいうD2Cブランド的なEC専業のブランドを見たことがありますが、そのMD設計が杜撰だったというのは事実です。どこが杜撰なのか?というと。。。

 

・標準店舗の概念がない。

→実店舗は常に展開できる商品量が限られますから、標準店舗の概念が必要になります。
何故ならば、そのことがないと店舗に出し切れない商品が増えるからです。

しかしながら、WEB空間ではその概念は必要ありません。よって、やたらと商品投入アイテム数が増え、多くの不良在庫が抱えていることがあります。

(新商品アピールで鮮度重視すると更に悲惨な状態になる)

ですから、EC中心のブランドを展開する際はこの概念を入れ、最低でも1アイテム当たりの平均必要数量は把握しておくべきでしょう。

・MDスケジュール設計がなされていない。

→EC専業のブランドでMDスケジュールを作っている組織は殆ど見かけたことがありません。

予算からサンプル。更に量産品が上がるまでの時間を可視化しておくことは、MDにとって重要なことです。

このことがないと、商品をサンプルで撮影するのか?量産品で撮影するのか?ということも理解できませんから、撮影・コンテンツ構築部隊が作業に追われ疲弊することになります。

また、商品を発注した段階で、未来の売上が決まってしまうのですから、発注に至るまでの段階でどのようなMT・会議を入れておけば?先の顧客の心理が読めるのか?

いうことも具体的に決めておく必要があります。

そして、実店舗であろうが、ECであろうが”売れる商品を売れるぶんだけ仕入する!”というMDの基本原則がなされていないと全く意味がない!

ということを自覚しておくということも必要なことでしょう。

その他、D2Cブランドの弱点である規模拡大を目指すならば、詳細なMD予算設計。そして、そのことに伴う商品供給体系(企画・生産・物流等)の再構築を具体的に準備する必要性がある!ということも同時に伝えておきます。

(D2Cブランドの商品供給体系は、見方によっては脆弱。知名度がアップすればするほど、後々このことが問題になる可能性が高い)

最後に、現在のD2Cブランドに限らず、この業界ではその時代によって、もてはやされる業態・ブランド等が多く出てきます。
しかしながら、そのような業態が長く続くことは微々たるものでした。

ですから、スモールビジネスなのか事業を拡大するのか?ということも踏まえ、未来のビジネスのグランドデザインを具体的に描く必要があります。
その中で、MDのこと。その他必要なことを、持て囃されるうちから事前準備。前始末しておくとよいでしょう。

そして最後に一言。

かつて時代の流れで持て囃され消えたブランドのようにならないためにも、創業者である自分さえ良ければいい!ではなく、周りの従業員の幸せまで考え未来のビジネスのグランドデザインを描いてほしいものです。。。

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