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こんにちは。いよいよ気温がぐっと下がり、一気に秋めいてきましたね。
マサさんのブログ「マーチャンダイザーにオススメしたい習慣」にて書かれていたように、私も日々の【MD日記】をつけているのですが、ここ数週の間に毛布を出してきて、長袖に変えた方も多いようです。お風呂にもゆっくり浸かれる気温で、過ごしやすいですね。このことはマサさんも言っておられるように、「自社の宝」となりますから、是非MDにかかわらずやってみてください。
さて、今回は前回までと少し趣向を変えて、「本当にヤバい業界人」と銘打って記事を書いていきたいと思います。私などペーペーの下っ端もいいとこ、それほど多くの業界の方と関わってきたわけではありませんが、つい数年前までは学生の立場でしたので、より若者に即した内容を書いていきたいと思います。
これから書くのは、全て私が実際に出会ったタイプの「ヤバい」人で、脚色をせず、そして個人を特定できないように書きます。
これは私が学生時代の時に出会った先生でして、その先生はとある科目を担当しておられる方でした。はっきり申し上げて、本当に何をおっしゃっているのか全く理解できない抽象的な言葉を話す先生でした。口を開けば「Appleのロゴが黄金比に基づいてデザインされている」という既に有名となったエピソードを話していました。
しかしテレビや芸能人との人脈が強く、マスに多く露出。そして本を何冊も有名な出版社から出版していました。その本を読んだことがありますが、ふわっとした言葉で日々のコーディネートについて、書き連ねたものでした。そして、常にシャネルのNo.5を身に纏い、香らせ、偽物のデ〇ィ夫人みたいな風貌でした。
それに、彼女は実際に授業で利用するPCの立ち上げ方すら、そして[意匠とは何か](Isyoutohananika)という文字すら打つことの出来ない方でした。一体、どうやってご自分の本を執筆なされたのでしょうか。仮に伝聞や、手書きで作成したとしていても、あまりにお粗末です。終いにはご自身の本のアマゾンレビューで読んでもない学生に「高レビューを押して」と頼む始末。
肩書や人脈のみが光っている方というのは本当に多いので、騙されることなく真摯に自分のすべきことと向き合おうと悟ったエピソードでした。
続いては、ずばり「私利私欲しか頭にない人」です。この方はとあるファッションショーを手掛けるプロデューサー(デザイナーではない)、イベント会社を運営している方でした。常に銀座の高級クラブに入り浸り、両隣にはスタイル抜群の女性を何人も引き連れているタイプの方です。
この方もまた①の方と同じように、人脈だけが広い方でした。従って「人脈を増やすこと」に命を懸け、自分より立場の弱い者が自ら掴んだ脈さえも横取りするような行為を目の当たりにしました。そして、その立場の弱い者が学生であっても、お構いなしに自らの欲の為に動く人でした。こういうタイプの方は、人脈の広さを武器にこちらを巻き込んで「君の為に食事会を準備した」などと言いますが、あまり間に受けないほうがいいと思います。
これは「④既得権益を愛する人」と通じうるものがありますが、覚えたばかりのカタカナを話していれば、なんとなくスマートに見える、という類の人です。
しかし、まあ「グローバル」なんて言葉は恐らく小学生でも知っているような言葉ですが、それがクール、あるいは先進的だと思ってしまっていることが壊滅的な気がします。バジェットとか、アジェンダとか、イシューとか、エスカレーションとか、キャズムとか、そんな言葉を使うよりも、日本語の方が伝わるはずです。
そして、こういう方の特徴は「具体的な言葉や提言が一つも出てこない」ということです。耳ざわりの良い言葉、つまりは
「挑戦する気持ちが大事」
「ワクワクが全てを動かす」
「偶然と必然を引き寄せる」
「おもいやりを持つこと」
みたいな言葉ばかりを並べ立て、殻だけを装飾する傾向があります。しかし、中身は空っぽです。
もちろん、全体を俯瞰するうえで、そういった綺麗なマインドを持つことは重要ですし、大きな理想や理念を持つことは大切です。ですが、理想論ばかりを羅列したところで、そこには本質や仕事における具体的なメリットはありませんから、いずれは淘汰されるでしょう。ちなみにSNS上では、綺麗な言葉を並べ立てた方が人気が出る(と思います)。
私は学校を卒業して以降一度も企業に就職していませんが、つくづく企業(特に大企業)というのは、何も言わない人が出世するのだと思い知らされたことがあります。あくまで傾向としての話です。
ビジネスの状況というのは、日に日に大きく変遷していくものかと思いますし、特にアパレルにおいてはその傾向が強まります。故に時代に合わせた、場合によっては時代を先取りした各戦略が必須です。
ですが、内部の改革を進めようとしている人や、社員(学校の場合は学生)のことを真剣に考えている人は、出世できない傾向にあります。一方で、何も言わずに粛々と過ごしているような人は上に気に入られ、どんどん旧態依然派閥がまとまっていくのです。これこそ、まさに理不尽と呼ぶべき所業で、半沢直樹が人気になるのも頷けます。
既得権益ばかりが周りにある状態で、大きな椅子の上に胡坐をかくことは、良いこととは言えません。私もそうならないように、襟を正して働こうと思ったエピソードでした。
最後は「半〇レみたいな人」です。これを書くのには勇気がいりますが、仮に報復があるとしたら、住んでいる山梨の山奥まで逃げ込みます。が、書いていきます。この方は私にロゴ依頼をくださったクライアントの知り合いの知り合いの方でした(ちなみにその依頼はお断りしました)。直接的な関りはほとんどありませんでしたが、暗に裏社会と繋がりがあるようなことを思わせる言動をとることが多い方でした。
実態はどうなのかは分かりかねますが、華やかで忙しい毎日に見えるアパレル業界に身を置くと、一体何が格好良くて、格好悪いのか、という基準がグラグラと揺らぐことがあります。私は、ほとんどアパレル業界ど真ん中の方との繋がりを持たないのですが、派手さを盾にした業界の中心に身を置く友人などを見ていると、本当に簡単にいわゆる「悪」に染まってしまう危険性を孕んでいるのだな、と思います。
そんな「おやっ?」が少しでも滲み出てきたら、すぐに逃げましょう。怖いからです。
結構長い記事になってしまいましたが、ここまでお読みいただきましてありがとうございました。まだまだ、「ヤバい人」はたくさんいますが、それはまた別の機会に書きたいと思います。
さて、次回は、私がマサさんから学んだSKUと標準店舗の設計について、簡単に軽く書いていきたいと思います。(ワダアサト)
OMOTE TO URA代表。文化服装学院グローバルビジネスデザイン科卒業。EXHIBITION NEW SHOCK・CULTURE BREAK MARKET主催。
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