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こんにちは、働くMAMEです。
突然ですが、あなたは自分の市場価値について考えた事はありますか?
転職エージェントという仕事柄、相談者から「市場価値」について聞かれることがあります。不本意な転職、(整理解雇など)やむを得ず転職される方も増えてきておりますので、最近はプライベートでもこの質問をされる機会が多くなっております。
そうした時に手っ取り早く自分の市場価値を推し量る方法が1つあります。それは転職活動です。転職ではありません、あくまで活動です。ここでは書類作成や面接試験、年収提示を受けるまでの過程を指します。その活動の中で自分自身を見つめたり、ライバルと比較されることによって自身の「価値」に気付くことができるので、今回はそこについて詳しく書いていきたいと思います。
よく若い人にご自身のアピールポイントは?強みは?と聞くと「私にはそんな人よりも秀でたところはりません、、、」と返ってきます。自分の価値を把握できていない状態です。しかし、面接を受ける場合、そのまま言うわけにはいかない(汗)ので、自分で整理してどんな小さな事でも見出していかねばなりません。どうしても思いつかない時は同僚や友人など「他者から教えてもらう」と言うのがオススメの方法です。自分で気づいていない強みや市場価値の高さに気付けるかもしれません。
販売職でいうと以下のような意見をもらえるのではないでしょうか。
・A君って売れ筋じゃないものを売るの得意だよね。
→提案力 商品やサービスをより良く伝える力
・Bさんはお客さんのことをいつもメモってるよね。お買い上げ品もよく覚えているし。
→管理力 多くのデータを整理し、必要な時に活用することができる力
・Cさんは売りながらちょっとの隙間時間でストックをキレイにしれくれるよね。
→マルチタスク 全体像を捉え、複数の業務を遂行できる力
A君について言及するとするなら、「提案力」は販売系や営業系職種を担当する上で重要なスキルですね。上記のように売れ筋じゃないものをより良く提案して売れるというのは立派な価値ではないでしょうか。もし、これを転職活動でアピールした結果、想像していた以上に良い年収提示が来た!ということであれば、A君は今よりも市場価値の高い人材である可能性が高いです。
また、仮にA君がトータルとしての売り上げが悪く自信がなかったとしても、提案力(もしくは自分が売りたいものを売る力)があるという認知が進み、その価値を尖らすことに努めれば、市場価値をあげることができます。少なくとも認知しないで仕事するより、良い未来が待っているはずです。
逆に自分の不足分や価値の無さに気づくというケースもあります。
例えば、いわゆる「大手のお偉いさん」が転職活動を行ったとします。これまでの実績から自分は市場価値があると思っていたものの、転職活動をしてみた結果、書類すら通らない、年収提示が想像していたよりも低い!なんてのはよくある話です。
背景としては、独自性(その企業でしか活かされないスキル)が強かったり、整理したらそもそも主観で思っているほどスキルがなかった、、、などなどです。
また、スキルはあるが、他社の同ポジションの人たちの方がもっと凄かった、レベルが高かったというケースもあります。これらはネガティブなようですが、相対比較の中で自身の不足分に気付けたので、ある意味では価値ある活動だったと言えます。
このように、転職活動は自身の「市場価値」を知る上で有効な手段になり得ます。また、自己認知が進むことによってさらにスキルを高めるキッカケを得たり、改善点に気付くこともできるわけです。試しに、自分の中で松竹梅にランク付けした求人へ応募して見るだけでも面白い検証になるかもしれません。
一方で、誤解していただきたくないのは、エージェントという立場で転職を促しているわけではありません(汗)。流動的なキャリア形成が一般化しつつある昨今ではありますが、1社1社でスキルや経験を掘り下げていった方が価値があるというのが私の持論です。
そして、最後にもう1つ持論を述べるのであれば、市場価値について別にそこまで“深く”考える必要はないということです。
ここまで書いといてなんなんですが、市場価値はあくまで目安でしかないわけで、それをもって過度な自信や喪失感を抱くというのは当然ナンセンスです。ましてや、市場価値=“人間そのものの価値”という感じ方はとても危険です。
「主観の自分」と「客観的な自分」のギャップに気づき、より顧客や組織に貢献するための1つの指標として役立てていただければと思います。
アパレル専門転職エージェントにてキャリアコンサルタント/ドラムンベースDJ。セレクト業態にて店長、バイヤーを経て、現職に。世を忍ぶ仮の趣味としてキャンプ始めました。
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