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先週、マサさんの繊研の記事にて「カテゴリー分類」のお話が出てきておりました。MDに関するカテゴリー分類の重要性については、後半の記事がまだ公開されておりませんので言及しませんが、ECで商品を展開する際にもこのカテゴリー分類は非常に重要なポイントになってきます。
上記記事にも記載があるように、着丈の短いダウンは「ジャケット・ブルゾン・コート」のどこに分類するのか?とありますが、ダウンが秋冬の主軸であるブランドなら「ダウン」という分類をカテゴリーに作成しておくべきでしょう。ブランドによって得意アイテムは全く違いますから、カテゴリーが他社と均一である必要はありません。ユーザーがそのブランドに何を求めているのか?を予測し、なるべく利便性の高いページにしないと離脱の確率が高くなります。サイト内検索で当該アイテムを検索する、という事もあるでしょうが、SKU数が多いのであればカテゴリーにしてしまう方が良いでしょう。検索流入が多いキーワードやサイト内検索のキーワードを見ながら調整するのも良いかと。
カテゴリーがしっかり分類出来ましたら、今度はそのカテゴリーごとに「タイトル」「ディスクリプション」を設定しましょう。
( ここに表示されるやつです。)
所謂、そのカテゴリーの説明文にあたるものですね。これがあるだけで検索行動を起こしたユーザーにヒットしやすくなったりします。つまり、SEO対策にもなるのです。ブランドの指名検索を増やそうとした時、ユーザーはブランド名単体のキーワードで検索するだけではなく「ブランド名 アイテム名」で検索するケースが多いです。
上記のように、より詳細なアイテム名であれば各商品詳細ページでディスクリプションとメタキーワードを設定すればいいのですが、ユーザーの検索行動はもっとざっくりしたものが多いです。「ブランド名 ワンピース」や「ブランド名 バッグ」のような感じですね。ブランドのMD設計によってユーザーのアイテムに対する認識は変わるでしょうから、自ずとこのキーワードの検索数もMDと連動しやすくなります。ブランドがアイコンアイテムに設定しているものなら顕著に数字に現れるでしょう。
グラミチなんて「素材で選ぶ」というカテゴリーも用意していますから、本当ブランドによってカテゴリーはそれぞれだなぁと痛感しますね。
カテゴリー作成をする際に、適当にWeb制作会社に丸投げ・もしくはあまり考えずに決定しているケースを見たことがありますが、上記のような事を鑑みると、事前に自社で設定しているカテゴリー分類と連動させることがいかに大事かがわかりますね。ある意味、MDをECで可視化する要素の一つでもあるのです。また、店頭だろうとECだろうと、売れた商品データは加工したり、それを元に分析したりして次のシーズンに活かす事もあるでしょう。その際に、カテゴリーの分類がざっくりし過ぎていると分析に非常に困ります。在庫管理システムとECを連携させている大手なら必要ないかもしれませんが、オンライン専業ブランドだとここのデータが命ですから、MD設計無しに運用を進めてしまうと後々困ることが増えますのでご注意ください。
株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。Twitter(@fukaji38)
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