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アパレル業界の年収が低いのはなぜか

こんにちは、働くMAMEです。

アパレル業界って年収低い、、、だなんて言われて久しいですが、2020年については観光、飲食と並んで、そう言われることも多かったのではないでしょうか。

業界区切りで年収が高い低いを論じるのに大きくアンチな私ですが、今日はアパレル業界の年収がなぜ低い(もしくは低くなってしまう)のかを転職エージェントの視点で書いてみたいと思います。

 

◯アパレルの年収が低い背景

アパレル業界の年収が低い理由の1つは『そもそも働く理由がお金じゃないから』です。業界で働く方全体に言えることですが、仕事における収入の優先度がとても低いのです。これがどのように業界の年収に影響するのか、転職や異業界との比較で見ていきましょう。

・異業界の場合

異業界での転職の場合、求人票記載の下限年収を下回る条件通知はほとんど考えられません。仮に転職者自身が最低希望を300万円程と設定していたとしても、求人票の予定年収に350万円〜450万円と記載されていれば、少なくとも350万円で条件通知が来ます。

これには色々な背景がありますが、そもそも異業界の場合は年収が一定重要な転職軸であるためです。なので、下限年収を下回る年収提示だと内定辞退になる可能性が高く、採用側としても非常に不利益な結果となるのです。

・アパレル業界の場合

転職者が最低希望を250万円とすれば、求人票の下限年収が350万円でも250万円で条件通知が来ることになるでしょう。求人票がある程度基準として機能している感はありますが、転職者の年収希望に対して予定年収が変動することはザラです。

これだけ聞くと、アパレル企業はケチだなー、金に汚いなーと取れるのですが、特にアパレルだと『ブランドのテイスト』や『好きなブランドに関われるやりがい』が大きな付加価値になるので、転職者側が市場価値よりも進んで希望年収を下げる傾向が強いのです。感度の高いブランドなら尚更です。

セールになるならセールの値段で買うのが当然のように、採用する側も安く良い労働力が手に入るなら、その年収で採用するのがこの業界の傾向です。

しかし、それで転職者自身の生活が苦しくなっては本末転倒です。個々がしっかり希望と最低ライン(生活レベルに沿った適切な根拠があること!)を設定し、バランスを取ることを心がけるのが得策でしょう。

 

◯年収交渉の本番は面接

では、希望の仕事で適切な年収を得るにはどうすればいいか。答えは、シンプルに面接の時点できちんと伝えることです。

基本的に転職エージェントは希望年収を企業に伝えることはしっかりやりますが、交渉の場を設けて粘り強く提案するということまではしません(業界や領域によってはそれがメイン業務になることもあります)。また、内定通知が出た時点では全てが決定している後なので、そこで交渉しても内容が変更されるということは考えにくいです。

なので、面接の場できちんと自身の意思を伝えるのが重要なのです。その際、希望にせよ最低ラインにせよ根拠も含めて回答することがライバルに競り負けないポイントです。

例えば、500万円を最低希望と設定した場合、単純に『500万円を最低希望とします。』と伝えるより『500万円を最低希望と考えております。前職で培った海外生産の豊富な経験を活かして、年収以上に貢献していきたいと思います。』と答えた方が良いでしょう。

企業にとって、低い年収で経験者を雇用できるのは魅力ですが、それ以上に優れた(と思える)労働力を手に入れる方が重要です。短い言葉でもいいのでその年収を得るに値する、むしろそれ以上の付加価値がある!という根拠を伝え、魅力化をしてみてください。

 

◯バランス感覚を持つ

厚生労働省が就業者に対して『仕事の満足度、幸福度』について調査したところ、『年収が高い』という項目が幸福度にほとんど影響を与えなかったというデータがあります。では、上位群は何かというと『経験や知識が活かせる』が1位で『商材』、『やりがい』、『職場の人間関係』などが続きます。要は、人間は根本的に『金では動かない、幸せを感じられない』生き物なんですね。

アパレル業界で働く方々が、そうしたお金以外のものを大事にして働いていること、転職活動をしていることを本当に気高く思います。一方で、それが過ぎて生活が苦しくなったり、将来不安が出てきてしまうことについては、お節介ながら一抹の不安があります。

今後の時代では、それぞれが『やりがい』や『好きなこと』を大事にし、適切な年収を得ようとするバランス感覚を持つことがより重要になると思います。そして、『夢のある業界』としてアパレル業界が復活することを切に願っている次第です。

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