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毎週水曜日18:00からバイク系YouTubeを配信していますが・・・
ほぼバイク車体は出てこずに43歳のオジサンがペラペラ喋ってばかりでスミマ千円。
先月もバイク車体やバイク情報nothingな18分間43歳ローリー青野が喋るだけの配信を2回やっちゃいました。
視聴者置き去りの奇行です(笑)
ご視聴者の皆様、この場を借りて・・・多分、マサさんのブログを読んでる視聴者さんは皆無だとは思いますが・・・・謝罪致します。
よく喋るな〜と思った方が大多数だと思います!!!!!
実はね・・・
俺、口下手なんですよ。
こうやってペラペラ喋るようになったのは、もちろんYouTube番組をやってるってのもありますが・・・喋る話す訓練をしたからなんです!
お金を掛けて訓練はしていません。試行錯誤を繰り返して人に伝える為に必要な要素のみを話す実践環境で訓練しました。
今回の不定期記事は、MDとは全く関係ないですが・・・そんなお喋りオジサンが有するお喋りテクニックをご紹介致します。
このブログでも言ってますが、昔々はジーンズメーカーでサラリーマンをしていました。企画生産部ってところで企画をしていました。企画(生産もやってたよ)の仕事で最も大切なものは、商品を企画開発する事ではなく・・・実は商品を売り込む事なんです!
組織に属していますので、仕事の役割としては取引先に商品を売り込むのは営業の仕事です。しかし、その営業に商品を売り込むのが企画の超大切な仕事だったんです。
この営業部への商品プレゼンが大の苦手でした(涙)
本当に、社内プレゼンの前日は胃が痛くなるというか・・・腹が痛くなるというか・・・もうね辛くて辛くて・・・それくらい人前で話す事や何かを伝える事が苦手でしたよ。
熱を持って商品プレゼンをするんですが・・・その熱が空回りして、全く営業に伝わってないってのをリアルタイムで感じてました(汗)
そんな俺が、今やYouTubeです(笑)
起業してからも営業をやっています!全て新規開拓の小売さんへBMCを持って売り込んでいます!そして、取引先を拡大してきました。直近では全く縁の無かったバイク市場へ売込んで現在店頭展開しています。
あの口下手で、社内の人間にも営業が出来なかったのにです!!!
口下手で営業下手な俺は、商品のプレゼンを熱を持って行っていました。それは企画者としては当然の姿勢です。自分がコレと思った商品を熱意を持って相手に伝えて、心を動かす事は当たり前のことですからね。そこで心が動いて初めて買ってもらえます(取引先に売り込んでもらえる)。
でもね、熱い思い200%でプレゼンしても全く伝わらないんですよね〜(涙)
その熱意が煩わしいから伝わらないのではなくて、何が言いたくて、何が特徴なのかを伝える事が出来ないからなんです。
社内の営業に、代わりに商品を売り込んでもらう為には、彼らの言葉を通して取引先に商品を伝えてもらわないといけません。営業からプレゼンされた取引先のバイヤーは、それを自分の社内やお店にプレゼンをしないといけません。
これは販路開拓でも同じですよね。
要は、商品プレゼンを伝聞していくんです。
スタート地点の自分から距離が遠くなる程、自分の熱意は伝わらなくなります。そして、商品プレゼンを聞く地点(聞く側のポジション)で必要な情報も変わってきます。
俺も含めて口下手で営業下手な人ほど、商品に関する情報を100%全て相手に伝えようとします。
例えば、こんなデニムのパンツがあるとします(BMCの21AW新商品)。
*ブランド:BLUE MONSTER CLOTHING
*商品:カーゴポケットが不必要な職人向けの多収納デニムパンツ
*コンセプト:現場で使いやすく動きやすい日常着として使えるデニムパンツ
*開発ストーリー:職人に試着してもらいモニタリングして開発した実用的なデザイン
*シルエット:タイトテーパード
*パターン:自社開発の立体構造
*収納ポケット:13箇所
*縫製:ジーンズの縫製仕様を中心に組み立てている
*加工:生から着用して半年以上一年未満なユーズド感
*生地:凹凸がありスラブ糸を使用した伸長率20%のストレッチデニム
*原産国:東南アジアの国
*納品予定:10月
*メーカー小売希望価格:4,990円(税抜)
はい!
この商品を売り込んで来て下さい!
貴方なら何てプレゼンしますか?
胃が痛くなる時期の俺なら、上記のブランドからメーカー小売価格までを肉付けしながら順番に話してましたよ。一方通行でね(苦笑)
特に、コンセプトと開発ストーリーは厚めに、そしてお得意のシルエットから生地までの開発者の命の部分は更に分厚く話していましたよ。100%の情報を150%!200%!いや1000%にして、商品プレゼンをしていました(燃)
その結果は・・・・
全く誰の心にも響かないという無惨な結果でした(ゲロ)
どうしても口下手、営業下手を克服したくて・・・ものつくりをして下さった方達へ返せる事は1本でも多く売り込んで生産でお返しする・・・試行錯誤を繰り返し、コレ!ってのに行きつきました。
それは何かと言いますと・・・・・
ポイントは伝聞です。
だらだら情報を100%伝えても、誰の心にも記憶にも刺さらないという経験を数多してきました。だったら、要素だけを短い言葉にしてプレゼンしてみようと思って数度トライしてみたら・・・なんと!営業に刺さる!!刺さる!!驚く結果でしたよ!
それ以来、口下手で営業下手な俺は、社内や関係者から「プレゼンの鬼」や「青野は壺売れるんじゃね?」と言われるようになりました(笑)
100%の情報は伝わりません。
伝えるのは50%でいいんです!
そして、プレゼンが印象に残り興味を抱いてもらえるキャッチコピーが必要なんです!!
キャッチコピーというと販促活動の要素ですよね。商品プレゼンという営業も立派な販促活動ですよ!!!ここに行き着いた時に、壺が売れる様になりました。
自分以外の人が知りたい情報は、
*どんな商品か?
*誰に売るのか?
*どんな機能があるのか?
*どうやって売るのか?
*いくらなのか?
だけです。
作り手のコンセプトや開発ストーリーや縫製や加工などの情報って、必要だけどプレゼンや営業においては必要じゃないんです。マジで。
俺の商品プレゼンはこうです(笑)
「このデニムパンツは、【カーゴポケットのないカーゴパンツ】です」
↑ これがキャッチコピーです
「腰袋(道具袋)をして働く職人へ街着として穿く事のできる一石二鳥のデニムパンツです」
↑ キャッチコピーの補足として具体的なターゲットを伝えて着用をイメージさせる
「このパンツのポイントは3つあります。1つ目は、モモ部分に収納ポケットが多数あり座っていても物が出し入れしやすいです。2つ目は、立体構造とストレッチデニムにより現場でもストレスなく動く事ができます。3つ目は、これを穿いたままデートに行けます(笑)」
↑ ポイントを絞って、現場での機能性と相反するカジュアル性を伝える
「このデニムパンツは、現在あるBMC売場にプラスオンして職人がデザインやシルエットでパンツを選べる様にして下さい」
↑ 既存のパンツが型落ちにならない様に、売場の活性化としての新商品であると伝える(これ営業的にはかなり大切ですよね)
「職人へ新しい価値を提供する事ができる【カーゴポケットのないカーゴパンツ】の価格は・・・なんと!ズバリ!4,980円(税抜)です!!」
↑ おーーーーーー!となって盛り上がると思います(笑)
これだけ情報量を凝縮すれば、プレゼンを聞いた人は記憶に残り、興味を示します。また、それを組織や店舗へ伝える際にも、こちらの言いたい事をほぼ全て伝えてくれる可能性が上がります。
極端ですが、太文字のみ耳に入ればプレゼンは成功ですよ(笑)
*カーゴポケットのないカーゴパンツ
*一石二鳥のデニムパンツ
*ポイントは3つ
*BMC売場にプラスオン
*4,980円(税抜)
だらだら情報量100%+熱量100%=合計200%で話すよりも、これだけの情報を伝えた方が確実に商品への想いも伝わり、理解度も上がりますよ!経験者は語るです(笑)
人に何かを伝える時に、時系列で話して最後に結論を持ってくる人は多いかと思います。
この方法って、聞いてる方は退屈なんですよね〜(笑)
で?で?ってなって、ほぼ言葉は耳に入って来ないですからね(笑)
大切なのは、話し始めで興味を抱かす事です。
だからキャッチコピーが必要なんです。
このキャッチコピーは話の結論でなければなりません。キャッチコピーを聞いて、興味を抱き、商品の印象付けを行う事が大切です。
上述の通り、43歳お喋りオジサンは、商品プレゼンの頭にカーゴポケットのないカーゴパンツを伝えました。そして、最後にカーゴポケットのないカーゴパンツは4,980円(税抜)と結びました。
商品を営業するって、買ってもらう事が最大の目的です。
こんな経験ありません?
長々と商品プレゼンをした結果・・・「で?いくらなの?」って言われた事って。
商売はそういうものです。
思い入れがあろうが、それは商売における取引には関係ありません。物に金は払うが、思いに金は払いませんよね。
過去の俺は、ここを理解していませんでした。
ものつくりに従事する人が営業が下手なのは、物より思いに価値があると思っているからです!金のやり取りに浪花節は通用しません。
是非これを理解して、ご自身がものつくりに従事しているならば、組織の営業や取引先へのプレゼンを見直してみて下さい(笑)
必要な要素をシンプルにシンプルに伝える事が最も大切ですが、熱い思いを乗せて話す事は聞き手の琴線に触れる為にも必要ですよ。
喋るのに自信がついたら是非ラジオでもやってみて下さい( ^ω^ )
(ローリー青野の「10MBレディオ」
https://rec.audio/@qgmmflfpjnwwbhp
(株)ブリッツワークス 代表取締役。完全無欠なリアリスト。ワーカジ ジーンズブランド BLUE MONSTER CLOTHING を全国展開。BMCホームページで「激白!ゼロからのアパレルブランドとお金の話」を連載中。Livedoorブログで「俺のブログ」を毎日アップ。現在、RadiotalkでBLITZ RADIO STATIONを開局して、話術の可能性を追求中。
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