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無用なレポートは廃止せよ

こんにちは、働くMAMEです。また緊急事態宣言になってしまいましたね、、、やれやれです。

さて、今回ですが、アパレル販売員が嫌いな業務、レポート作成についてです。
最近、販売職の方からの転職相談の中で、レポート作成に関する内容を伺うケースが増えております。
具体的な事象と問題点を書いていきたいと思いますので、アパレル販売に従事している方、本部で仕事をしている方はぜひ読んでみてください。

◯レポーティングが生み出す問題と葛藤

従来の「土日祝日休みにしたい」「年収をあげたい」といった転職理由に加え、「レポート業務の多さ」が転職理由に挙げられる事が増えております。売り上げ低迷の時代の中、本部から多種多様なレポートを求められ、「販売職」という仕事そのものがイヤになっている状態です。

レポートが転職理由!?と思う方もいるかもしれませんが、販売の現場におけるレポーティングは意外と負荷が高く、会社をやめたくなるくらいの問題点も内包しています。大きくは、以下3つがあります。

まず1つ目は、レポートの種類が多岐に渡るという問題です。
月次で店舗全体のレポートをするだけであれば特段問題ないのですが、週次でウェア、小物、VMD、店舗全体等のレポートとなると、業務量はかなりの量になります。実際にそういった企業は多いそうです。また、集中して作業ができない店舗環境では予想以上に時間がかかってしまうので、入店数の多い店舗ほど負荷はより大きなものになります。

2つ目は、指示の不明瞭さです。
各企業でレポート作成を要求はしている一方、どのような書き方、内容にするべきか事前に指南されていないケースがほとんどなのです。フォーマットの完成度が高く、記載する内容が明確に規定されていれば対応可能だと思いますが、その点が不明瞭かつ自由度の高いフォーマットになっている事が多いため、作成者にとっては余計悩ましい状況があるわけです。

3つ目は葛藤の問題です。ここが1番転職理由になりうるポイントです。
レポート作成は中長期的には売上を生むキッカケになるかもしれませんが、本部の求める「売上」を短期的に生み出すものではありません。しかし、「本部の指示」を守る意味でもレポート作成は必ず実行しなければなりません。

反面、販売スタッフの方はより多くの時間を接客に費やし、より多くの売上を獲得するというミッションも課せられております。先日のマサ佐藤氏のブログにもあるように、「売上の獲得」について本部が店舗にプレッシャーをかけている企業も少なくないのが実状です。

そのため、販売員の方は「売上の獲得」と「本部指示」の葛藤(ジレンマ)にさらされながら日々の仕事をしなければなりません。本部からのプレッシャーだけでも辛いのに、2つのミッションを両立してこなしていくのは想像以上に心理的プレッシャーがかかります。真面目な人なら尚更でしょう。

ひいては、そんな思いをしながら仕事を長く続けられるのかという疑問にも発展し、販売そのものが嫌になる方が増えているという実状があるのです。

 

一方で、「営業時間後や自宅で作成すれば?昔は当たり前だったよ!」という方がいるかもしれませんが、どうか労働基準監督署に自首しに行ってください。労基は逮捕権があるので、素敵なブレスレットが手に入るかもしれません。

ライフワークバランスの崩壊は離職率の高さと、採用コストの上昇を招きます。会社全体の経営にも影響します。ストイックな働き方はしてもいいけど、求めるものではないのです。

◯そのレポートは本当にいるのか?

別視点でいうと、そのレポートがどのように活かされているのか明確になっていない問題もあります。転職相談を受けている限りで言うと、レポートがどのように活かされているか答えられる作成者はほとんどいません。情報や作業が一方通行の状態です。それでは誰だって主体的に取り組めません。人間は意味を感じられないことはしたくないんです。

なので、もしも目的が明確で、適切に活用されているのであれば、本部はきちんと作成者(および店舗)に共有すべきです。仮に大して活用しておらず、情報をもらって安心感を得ている程度であれば即刻そのレポートはやめたほうがいいです。接客の邪魔になります。生産性も低くなります。こんな時代に店舗へプレッシャーかけている場合ではありません。

◯本部と店舗は一心同体

情報が相互に活用され、円滑な組織運営をする意味ではレポートは必要かもしれません。しかし、上記のようにメイン業務を圧迫するようなヴォリューム感では本末転倒ですし、意味・目的が不明瞭では手間のわりに大した効果は得られないでしょう。

それであるならば、本部スタッフは情報収集を店任せにせず、自分の足で取りに行くべきです。いわゆる店廻りです。また、レポートを全てなくすことは不可能でも、頻度や量を減らしたり、作成者にとっても意味のある検証ツールにする事などはできるはずです。

最後に、今回はレポートについて言及しましたが、それ以外にも転職理由に発展している問題はたくさんあります。本来、本部と店舗は一心同体、手を取り合ってブランドや顧客のために協力し合う存在のはずです。お互いの苦労や目的を理解し、適切に(そして、思いやりを持って)要求しあう組織が増えてくれることを願っております。

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