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先日の書いた記事で、マーチャンダイザー(以下MD)にはマネジメント能力が必要と述べました。
この話をもっと深堀すると、マネジメント能力の中でも更に必要となるのがコミュニケーション能力です。
先述した記事でも書いていますが、MDの商品面の仕事では。
・デザイナー・バイヤー
・パターンナー・生産管理
等、商品を作る上で、欠かせない様々な専門業種の人と関わりを持たなければなりません。当然のことながら、MDは商品を作る専門家ではありませんから、商品の専門家から教えを乞いながら、商品に関することの決断を下していかねばなりません。最初から商品に関する詳しい知識がある人がMDになるケースは殆どないでしょうから、お客様に喜ばれる良い品揃えをするには、モノづくりの専門家の方々と上手にコミュニケーションをとりながら、MDにおける”5適”を実現する必要があるということです。
また、大手アパレル小売業ともなると、基本的にMDの数字面の仕事をしている人がマーチャンダイザーと呼ばれ、商品を司っている人はディレクターと呼ばれる傾向があります。この場合のMDは、更にコミュニケーション能力が必要となります。
先ずは、商品ディレクターとの関係性です。私は、事あるごとにMDの商品面と数字面の仕事で敢えてどちらが大事か?と問うと、MDの商品面の仕事がより大事!ということを説いています。大手組織のディレクターの中には、たこ焼きの鋳型に小麦粉(商品)を流し込むことしかできない人もいますが、素晴らしい”感性”“知識”を持った人も多く存在します。MDの仕事の商品面の仕事と数字面の仕事は一体となりますから、数字面のMD人は、商品ディレクターと”一心同体”になれるよう、常にコミュニケーションをとらなければならない!ということです。ですから、売れないのを商品ディレクターの責任にしたり、数字が多少理解出来ているからといって、上から目線の態度で商品ディレクターに接していては、一心同体になることなど夢のまた夢になってしまいます。
更に言えば、特にMDの数字面の仕事は、販売の仕事に従事されている方々の黒子の存在とならねばなりません。ですから(販売の現場に対して)、持っている情報を嚙み砕いて、商品計画の目的・意図をわかりやすく説明をする義務があります。このことも、先ほどの商品ディレクターとの接し方と同じで、上から目線ではいけません。特に、販売の現場が理解出来ない横文字や専門用語を多用していては、販売の仕事に従事されている皆様方には、商品計画の目的や意図などを明確に説明することは出来ませんし、販売の現場から”あいつ何言っているか全然わかんないよね?””(上から目線で)難しい言葉ばかり使ってマウントとろうとしているようね!”等、非難轟々になるのは間違いはないでしょう。
最後に一番大事なこと。各職種の方々としっかりしたコミュニケーションをとるには?以下、纏めました。
・(専門外のことは)わからないことはわからない!と素直に認め、(専門家に)教えを乞う!
・相手の職種・立場に応じてわかりやすい言葉を使う!
・販売の現場に常に足を運んで、販売の仕事に従事されている方々と常に接しておく!
・販売の仕事に従事されている方々とコミュニケーションを取る際は、仕事の邪魔にならないようにする!
これらのことが大事です。私もかつて、自分の力を過信したことで、転職した際に失敗したことがありました。現役MDの皆様方には、私の失敗から学んで頂き、今回の記事を参考にして頂ければ嬉しく存じます。この度は、記事をご覧頂きありがとうございます。次週もよろしくお願いいたします。
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【(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。唯一の趣味は古着収集。
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