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そのショップコンセプト、効果ありますか?

オープンしてからしばらく見に行けてなかったのですが、東京大丸にてD2Cブランドのショールーミングスペースとしてオープンした「明日見世(あすみせ)」に行ってきました。最近は百貨店がこのような取り組みを積極的に実施しておりますが、とても店舗の明日は見えない様子各社微妙に取り組みの内容が違いますのでそのあたりについて個人的な所感を記載しておこうと思います。

◯コンセプトは”「出会いの循環」から新しい可能性を生み出す場”

コンセプトの文面読んでもあまりピンと来ませんが、要は昨今流行りのサステナビリティ的な要素が満載です。店内の商品には至るところに「オーガニック」や「長く着用する」「トレーサビリティ」などのキーワードが散りばめられており、最近とても食傷気味のやつですね。

(いつかのツイート置いておきます。)

「店舗起点でそれらのブランドと出会える」という訴求なのでしょうけど、せっかくの出会いもこの内容だとスルーされてしまいそう。美容アイテムは比較的訴求しやすいのでしょうけど、アパレル製品はこれで売れる可能性は非常に低いかと。小ロットも原因の一つなのか、価格も割高に感じるものが多数です。ちなみに製品は全てECで決済なので持って帰れません。

売りの一つである「アンバサダー」は接客がしっかりしており、商品の説明も詳しくしてくださいました。ディンプルからの派遣さんなのにしっかりと商品知識をインプットされていて好印象。もっと刺さりやすいコンセプトであればと悔やまれます。(誰目線)

◯QRコードは全てブランドの自社ECへ飛ばす仕様

他のOMO店舗同様、商品の横にはQRコードが設置されておりますが、他店との違いは全て自社ECサイトへ飛ばす点でしょうか。多くのケースでは館のECサイトにて店舗で取り扱う商品を一覧ページでまとめておき、そちらに飛ばすという仕様でした。自社ECに飛ばすのは、ブランド側からすると非常にありがたいのですが、お客様にとっては相当面倒臭いことになるでしょう。ブランドを横断してお買い物する際、それぞれのページで会員登録が必要になってしまうからですね。。Amazonペイのような会員登録を必要としないエクスプレスチェックアウトが全てのサイトにて実装されているならこちらは少しは軽減できるでしょうけど、出来れば1つのサイトで完結してほしいところです。

また自社ECに飛ばす際、QRを読み込んでもパラメータが何も付いてなかったので、売り場から送客されたセッションはカウントしていない様子。消化仕入れでの契約ではなく、固定賃料でブランド側から費用を取っていると推測されます。これは固定賃料を導入している大丸ならではの施策なんではないでしょうか。

https://dmdepart.jp/asumise/

Webサイトはあるのですが、こちらもブランドそれぞれの自社ECのリンクを貼って飛ばしていますね。

◯課題解決からの販売促進が良いのでは?

店頭ではちょっと面白い試みがあり、「頭皮チェック」が無料で受けれるようになっていました。(定期的にブランドが入れ替わるので、こちらも常にあるかは不明です。)美容アイテムも多いですから、これらの相談を受け付けておいて、そこから商品をおすすめしていく方が購買の確率は高そう。事前予約制にしておき、LPページを作成。instagramにて親和性の高いユーザーを絞り込み、SNS広告でリーチすればそれなりに集客・購買にはつながりそうな印象です。

https://www.instagram.com/asumise_official/

アカウントはありますから、日々取り扱い商品のキュレーション的なコンテンツを充実させ、来店されたお客様にもしっかりフォローしてもらう。ブランドの入れ替えの情報や、その度に打ち出す施策をしっかり訴求したいですから、やはりECサイトは一つに絞りメルマガ等で訴求したいですね。LINE登録ならECサイトが分かれていても訴求は可能ですが、やはり決済が面倒すぎますからね。

すみません担当でも無いのに妄想が膨らみ過ぎてしまいました…。CHOOSEBASEもそうだったんですが、店舗を起点に「ブランドとの出会い」を創出するのは理解できますが、それって過去から「セレクトショップ」という業態であれば当たり前のことなのです。なのでそこを付加価値にしても難しく、だからこそ「どのような商品との出会いなのか?」というショップコンセプトが重要になるのですが、それがサステナビリティだとフックになりにくいでしょう。来店されているお客様のニーズにしっかり目を向けて、既存顧客が喜ぶ施策の方が即効性のある売上にはつながりやすいかとは思いますね。「みらいのためのショールーム」なので、その先を見据えての運営なのかもしれませんが…。

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