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最近の若者

こんにちは、働くMAMEです。
暖かくなってきましたが、花粉症には辛い季節になってきましたね。
私は致命傷になりうる位の花粉症なので、この時期は一歩も外に出たくないですね、、、

さて今回ですが、先日、このブログサイトのオーナーのマサ佐藤さんや、このブログの木曜日担当の深地雅也さんが、教壇に立たれております服飾専門学校の卒業制作を見てまいりましたので、そちらについて書いていきたいと思います。これからアパレル業界を目指す方や、採用など仕事で若者に接する機会が多い方はぜひ読んでみてください。

◯学生レベルの現在

見させていただいたのは、文化服装学院インダストリアルマーチャンダイジング科の卒業制作です。
内容としては仮想のブランドの商品サンプル、MD計画をプレゼン形式で発表していくというものです。ありがたいことに2年続いて参加させていただいているのですが、毎度そのクオリティの高さに驚かされております。ポイントとしては以下の通りです。

・数値の設計

まず、商品サンプルの完成度もさることながら、学生さんが考えたとは思えないレベルでMD計画、計(係)数管理ができていることに驚かされました。粗利の設計はもちろんのこと、固定費や販促費など事業運営上発生しうる費用についてかなり緻密な想定ができております。あくまで仮想のブランドなので、細かく見ればやや楽観的な数値ではあるのですが、現時点ですぐにビジネスが成り立つほどリアルな発表をしているチームもあり、現職でMDをやっている人からしてもかなり脅威になりうると感じました。

・具体性の高さ

次に驚かされるのは具体的なアクション、プランがしっかり練られていることです。ブランド認知や売上を上げていく上での手段、施策、インフルエンサー起用をする場合の選定など細分化できる限界(に近い)レベルでどのチームも掘り下げられておりました。また、ブランドのコンセプトや「誰に売っていきたいか」が明確で、ターゲットの職業、居住地、年収、年齢、ライフスタイルまで想定されていたのが印象的でした。

総じて、学生さんがここまで高度なことができるのかという驚きの連続で、なんだかアパレル業界の未来って明るいんじゃないの?だなんて見てるこっちが勇気をもらっているような気持ちになりました。

◯若者の可能性

一方で、キャリアアドバイザーという仕事の中でいわゆる重鎮クラス、大先生と呼ばれるような方とも多くお会いします。彼ら彼女らが積み上げてきた実績については当然リスペクトしているのですが、キャリアの中身を伺う限り、残念ながら具体性に乏しく、現在の厳しいマーケット環境において適応できないのでは?と思うことが多々あります(もちろん、ちゃんとした人もいます汗)。先述の学生さんと比較すると、ギャップがすごいわけです。

あくまで傾向ですが、積み上げてきた実績が高ければ高いほど若い方に裁量を与えなかったり、自身がプレーヤーとして活躍?したがる節があり、その事だけでもだいぶ若者の可能性が潰されているような気がしてなりません。業界を見渡す限り、大先生達の施策や評論で効果が出ている事例も乏しいので、彼ら彼女らの言うところの「最近の若者」を登用する方がよっぽど勝てる可能性が上がるのでは?とお節介ながら考える今日この頃です。

また、うってかわって採用の観点では、企業はもう少し中途採用のコストを新卒採用に振り分け、若者の可能性を広げていって欲しいと思います。私がそう思うほどに、中途でしか採用活動を行っていない組織や企業は多いのです。
中途で経験者を採用する方がインスタントで安心感があるのは分かってはいるのですが、以前よりも専門的な知識を習得している学生さんは確実に増えているように思います。

ここで、あえてやらしい話をするならば、若者の人件費は当然低いわけです。
「中途の実務経験」と「低い人件費でも期待できる費用対効果」を天秤にかければ、後者の方がメリットが大きいこともあるのではないでしょうか。

◯最後に

色々書きましたが、究極の理想系としては中途の方も若者も両方採用され、皆が救われるってことなんですけどね、、、採用コストは無限ではないので、難しいのはわかってます泣
そして最後に学生の皆さん、今後の健闘を祈っております。良いキャリアが築けるよう頑張ってくださいね!

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