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アパレルECにおける検索対策は以前にも何度か書いているのですが、GoogleアナリティクスがGA4にアップデートされてからは「どの指標を見れば良いか?」がやや変わっておりますので、本日はそのあたりについて書いておきたいと思います。
対策のまとめはこちら↓
(そもそも「アパレルECに検索対策は必要か?」と聞かれることもあるのですが、大規模なサイトでない限りはそこまで大掛かりなものは必要無いかとは思います。ですが、知識が無いとディレクトリ構造やタイトル・ディスクリプションの簡単な整備が出来ておらず、簡単に取れるところを機会損失しているケースはよく見かけます。そのようなことを回避する際には、知っておいた方が良い知識かとは思います。)
まず検索対策において確実にやっておかなければならないのはsearch consoleのデータの確認ですが、こちらはユニバーサルアナリティクス(以下、UA)同様、GA4でも連携が可能です。
まず設定から「search consoleのリンク」をクリック。
search consoleのアカウントとリンクすれば完了です。
こちらが完了しますとGA4からでもsearch consoleは確認できます。…が個人的にはあまり使っていません。GA4側の管理画面では正規表現でキーワードを絞り込むことができなくなっておりますので、複数キーワードで絞り込みたい時などはsearch consoleの管理画面で分析した方が時間短縮になります。全体の数字の推移や、単体でのキーワードで絞り込む場合はこちらのレポートでも十分活用可能ではありますが。
次に確認するのはランディングページですね。検索行動が起こり、そのクエリではどのページが表示され、ランディングページはどのページだったのか?の確認が必要になります。UAなら既存のレポートでランディングページが確認できましたが、GA4の場合はそのページが初期は存在しません。という訳でランディングページを作成する必要があるのですが、2パターンあります。
①ライブラリで作成
②探索で作成
の二つですね。
※集客→トラフィック獲得にてセカンダリディメンションでランディングページを選択しても同様のレポートは出せますが、レポート自体がGA4上に保存することができません。
①の場合、
ライブラリ→新しいレポートを作成→詳細レポートを作成
にて、
・ディメンションにて「ランディングページ」
・指標にて「セッション」「新しいユーザー」「eコマース購入数」「合計収益」など
(近い内に実装される「直帰率」「コンバージョン率」も入れておきたい)
を選択。
ライブラリに戻り「新しいコレクション→空白」を選択し、レポートの名称を設定。(UAと同様にするなら「行動」にしておくと良いですし、search consoleのコレクションに入れ込んでもOK。)こちらでトピックとレポートにて先ほど作成したランディングページの詳細レポートとサマリーレポート(何でも良いです)を選択。作成したコレクションを公開すれば、常にレポートに表示されます。
続いて②ですが、個人的にはこちらがおすすめです。というのも、GA4ではセグメントを作成できるのは探索のみなので、こちらで「検索流入だけ絞り込む」などの分析が可能です。今回は検索対策からの効果検証がテーマなので、こちらの方がやりやすいでしょう。(ライブラリでもセカンダリディメンションで参照元/メディアは選択可能ではありますが)
探索での作成方法は、「空白」を選択し、あとはライブラリと同様に、
・ディメンションにて「ランディングページ」
・指標にて「セッション」「新しいユーザー」「eコマース購入数」「合計収益」など
を選択。個別の参照元だけを絞り込むならセグメントにて、
ディメンションに「セッションのデフォルトチャネルグループ」、条件に「Organic Search」を入力。これで検索流入からのランディングページの効果を絞り込めます。
あとは「ブランド名 アイテム名」のような検索クエリから、どのURLが表示されているか?をsearch consoleで確認し、そのURLの効果をGA4側で確認。search consoleにてクリック率の低い検索クエリは、タイトル・ディスクリプションが整備されているのか?を確認。クリック率が高く、流入は促進されているが購買が促進されていない場合はページ側の整備が必要。という感じでしょうか。後々実装される「直帰率」が確認できるようになれば、直帰されているページには何かしらの課題があるので、施策が明確になります。例えば、
一覧ページからランディングした場合は、商品詳細ページに確率高く送客できているか?
出来ていない場合、フィルター機能や導線に問題はないか?
などですね。
UAの場合は元から用意されていた機能を新たにカスタマイズしなければならないのはやや面倒ですが、自分の好きなようにレポートを作成できるのもGA4の魅力かと思います。ブランドによってKPIはそれぞれ違いますから、課題に合わせてレポートを準備していくのが得策ですね。(ご相談はこちら。 https://style-picks.com/pages/service)
株式会社StylePicks CEO。ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。並行してファッション専門学校の講師も務める。Twitter(@fukaji38)
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