メールマガジンを登録していただくと、セミナー・イベント開催のお知らせやブログの更新通知をお届けします
こんにちは。私の住む山梨県の笛吹市では、7月10日に今年全国初となる38℃を突破、7月11日に最高気温38.3℃を記録、不名誉な日本一の暑さとなりました。更に、12日には八王子で39.1℃を観測、気象庁によると一応まだ梅雨は明けていないとのことですが、まさに地獄のような暑さが続いています。
そこで、本日は洋服の繊維に特化した記事を書いてみたいと思います。是非とも参考にしていただければ嬉しいです。
まず、夏に着られる代表的な素材は「リネン・コットン・テンセル・レーヨン・ポリエステル」の5つです。流石にこの季節にウールを着る方はおられないでしょうし、故に上述の5つが夏の素材としてよく活用されます。
そして、これらの素材のメリットを分かりやすく図にしてみたのが以下です。
「速乾性」に関して言うと、これは、普段自分で洗濯をする方であれば分かると思いますが、リネン&ポリは、洗濯機の乾燥の時点で、ほとんど乾いているといってもいいくらい、速乾性に優れています。
しかしながら、いずれの素材もどこかに必ず「△」があるのですが、上図を見ていただければ分かるように、リネンだけは全てが「◎」、つまりは真夏にぴったりの素晴らしい素材というわけです。
というわけで、とにかくリネンがおすすめなのですが、コットン(綿)と比べて、あまり知名度のない素材が「リネン」です。女性であれば夏のワンピースやストールなどで知る機会は多いかと思いますが、男性はそもそもリネンってなんやねん?状態の方も多いのが実情です。
リネンというのは、日本語で「麻(あさ)」と表記されることのある天然の植物繊維です。コットン(綿)も同じく植物繊維ではありますが、リネンの大きなメリットは以下となります。
・高い熱伝導性
・耐久性が抜群
・防臭は最強
以上がリネンの特徴的な点です。
リネンは触るとひんやりとしており、体温の熱をそのまま繊維そのものに伝えます。ですから、一定の温度を保ってくれるうえに、摩耗耐性にも過ぎれています。洗濯をしてもコットンのようにへこたれず、来シーズンも遠慮なくがんがん使えます。
また、私は生活のスタイル上(登山などで)ポリエステルを使う機会が多いのですが、速乾性に優れるリネン&ポリ両者の間には大きな差があります。それが「防臭効果」です。
ポリエステルは軽く、速乾性に優れていますが、皮脂汚れを吸着しやすく、一度染み付いてしまった匂いはなかなか取りづらい素材です。そのため、ポリのTシャツであればワンシーズンが限界となり(着用頻度にもよるが)、耐用年数が低いです。しかしながら、リネンはポリのデメリットを完全にカバーしてくれるうえに、本当にびっくりするほど匂いがしません。
こういった大きなメリットがあるリネンですが、その一方で
・日焼けしやすい
・皺ができやすい
・高温には弱い(洗濯)
などのデメリットもあるので注意が必要です。
これを言ってしまっては元も子もないのですが、①~②で書いたことはあくまでも基本的な知識だけであり、どんな服装でいようと、炎天下に10分も晒されてしまえば、いずれにせよ倒れてしまいます。
そして最も恐ろしいのは、まだ8月にすらなっていないということです。は?意味が分かりません。夏が憎いです。心の底から夏が嫌いです。近所の公園で走り回りながら遊んでいる子供を、真剣に尊敬します。
もはや服装だけでどうにかできるような暑さじゃないのも確かですから、休み休み一日を乗り越えていきましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。(ワダアサト)
OMOTE TO URA代表。文化服装学院グローバルビジネスデザイン科卒業。EXHIBITION NEW SHOCK・CULTURE BREAK MARKET主催。
小売ビジネスに関するMD(品揃え政策)アドバイス・サポートを
ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。