ファッションビジネス ・リテールMDアドバイス ・マサ佐藤

MENU

ファッションビジネス ・リテールMDアドバイス ・マサ佐藤

秋冬物の在庫消化計画を策定しよう!

★今年の秋冬商品の消化計画を策定しよう!

11月もまもなく終わりを告げ、本格的な冬に突入という段階になりました。今年は、観測史上最高の気温で、秋冬物が計画通りに売れていない組織も多くあると存じます。ということで、今回は年末年始の本セールへ向け、秋冬物の消化計画に関することを、以下お伝えしたいと存じます。
秋冬物の消化計画を策定をする上で重要なことは、売上のみならず粗利・仕入・在庫の先の見通し・目標を立てることです。先の数字目標を掲げることが前提となり、具体的な消化計画を策定・実践することが可能となります。以下、ある架空のショップを例に、秋冬物の消化計画を考えてみます。

【ある架空のメンズカジュアルショップA】
・11月末の防寒アウターの残在庫原価2200万円
・12月~2月までの売上予算4000万円 ・粗利率予算48%
・12月~2月までの仕入原価100万円
・これまでの防寒アウターの売上予算比は約90%
・防寒アウターの販売終了日2月末日
・値入率60%設定(12月~2月は、元よりOFF率約23%のセールを想定)
・2月末までの残してもやむなしの在庫原価金額は100万円

以上のような設定と致します。以下の図①は、上記のメンズカジュアルショップAの各月の数字の内訳となります。


架空のメンズショップAの設定と図①から見えることは、仮に12月以降売上予算通りに売れたとしても、2月末に在庫が約220万円残ってしまうことが確定となります。上記の設定では、残してもよい在庫原価は100万円と設定されていますから、設定より約120万円オーバーの在庫が残ってしまいます。しかしながら、上記の設定では11月までの防寒アウターの売上予算比は約90%となっています。ということで、12月~2月までの防寒アウターの売上予測を、売上予算比90%として見通しを立てると以下の図のようになります。(MD予算設計の精度が高ければ、売上予算比と同じ水準で先の売上も推移することが多い)


図②から見えることは、先の見通しが暖冬の影響で売上予算比90%で推移すると、約430万円もの在庫が余ってしまうことが伺えます。これではいけません。では、どのくらいのセールの強度(粗利を犠牲)にすれば、2月末の在庫が100万円に収まるのでしょうか?これは、OTBのロジックを使えば簡単に計算できます。
→(2200万円(期首在庫)+100万円(12月の仕入原価))-100万円(2月末在庫目標)=2200万円(12月~1月までに必要な売上原価)
となり、2200万円の売上原価が、2月末で在庫を100万円にするには必要となります。
ここから更に売上予測を変更致します。12月仕入原価100万円とセールをより強化することに売上アップの効果を見込んで(本来はあまり期待してはいけないが。)、1月・2月の売上予測を売上予算比の92%と致します。すると、12月~2月までの売上予測は3644万円となります。(図②の売上予測は3600万円)では、在庫消化を促進する為に、どのくらいの粗利率に設定しなければならないのか?と言いますと?
→3644万円(12月~2月までの売上予測)-2200万円(12月~2月までの売上原価)=1444万円(12月~2月までの粗利高目標)
→1444万円(12月~2月までの粗利高目標)÷3644万円(12月~2月までの売上予測)≒39.6%(12月~2月までの粗利率目標)
となります。当初の粗利率予算48%から約8%粗利率を下げる。当初のOFF率想定約23%から34%までOFF率を強めることで、2月末までの在庫目標を達成することが可能となります。(以下の図③は各月の数字目標)

マーチャンダイザーは、上記のような先の見通しを立てたうえで、各商品のセール価格をを設定しなければなりませんし、実店舗やECの責任者とも早めに情報を共有し、具体的な施策を立案・実行しなければなりません。また、期中での動きは当初の想定数字とは、当然変わってきますから、日々数字を測定し、目標以上の売上・粗利が獲得できるように配慮する必要があります。(ここで注意しなければならないのは、売価変更を高頻度で行うと現場が疲弊するので、そのことに十分考慮しなければならない)
*週・月単位で商品分析・測定方法は、12月13日の私の無料セミナーにおいても言及致します。
観覧ご希望の方は下記のリンクより、是非お申し込みくださいm(__)m。

12月13日渋谷にて、繊研新聞社様主催無料セミナーを開催致します。

最後になりますが、今年は異常なまでの高温で、想定通りの秋冬物が売れなかった組織が多かったように存じます。そのことで、いつも以上の在庫消化施策を強いられる可能性が高いといえますが、テキトーなセール売価を設定し、無駄に粗利を犠牲しすぎる。また、見栄を張りすぎて売価変更の対応が遅れることで、多くの在庫を残す。このようなことにならないうように、今回の記事が読者の皆様方のお役に立てれば嬉しく存じます。

マーチャンダイジング関連のサービスは、以下のリンクをクリックしてご確認くださいm(__)m

SERVICE

MSMD & Co.,Ltd
MSMD & Co.,Ltd Twitter
弊社への問い合わせ・仕事依頼はこちら

この記事をシェアする

RANKING POST

1

2020.07.07

大量生産と過剰供給は別物
2

2020.04.27

EC・通販専業ブランドも標準店舗の概念が必要なのでは?
3

2021.10.29

YouTubeは稼げるのか?!YouTube登録者1,000人のリアルな収益を発表

NEW POST

2024.03.01

再入荷お知らせの店舗版がリリース!店舗の機会ロスを可視化し、アプローチ可能にする日本初の取り組みとは?

2024.02.29

アパレルECの担当者はどうしたら育つのか?

2024.02.27

店頭のリサーチはどうすれば良い?(マサ佐藤編)

2024.02.22

リピート率はどうしたら上がる?

2024.02.20

在庫回転(日数・率)だけ切り取って論じても意味がない?

CONTACT US

小売ビジネスに関するMD(品揃え政策)アドバイス・サポートを
ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

TRADINGPERFORMANCE

取引実績