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今年の冬は(も)暖かかったですが、山梨県においては2月終わり~3月頭にかけて、雪がかなり降ったので、例年にない気温感で動いています。昨日(3月6日)も積雪を観測していますし、この記事が出る今日も積雪が予想されています。
本格的な春物はまだ、といった感じです。
さて、本日は、マルシェに出展したことで気付いたことを書いていきます。
2024年1月14日と2月11日(第二日曜)に、山梨県北杜市で開催された小さなマルシェに出展してきました。販売した商品カテゴリは、
・ロングコート
・ブルゾン
・ロングTシャツ
・ミニ盆栽
となります。アパレルに限っては昨年の春からコツコツと制作を進めていたのですが、売上の殆どを「ミニ盆栽とロングTシャツ」が占めました。
そして驚くべきことに、ロングコートの売上が以下のようになりました。
1月14日
ロングコート販売数:2枚
平均気温:1.5℃
2月11日
ロングコート販売数:7枚
平均気温:3.6℃
本来であれば、寒い1月の方が売れるはずなのですが、2月の売上が1月の3倍以上となりました。VMDなどは一切変えていません。
というのも、これには明確な理由がありました。
1月の開催場所は、まだ寒いということもあって、開催場所が「屋内」でした(※通常は屋外)。
しかし2月の開催場所は通常通りの「屋外」となり、お客様にとっては「外気温は1月の方が寒いが、体感気温としては2月の方が寒い状態」となっていました。
個人的に、そんな分かりやすく気温と衣服の売上が相関するはずはない、と考えていたため、この結果には本当に心底驚きました。もちろん、これには「マルシェ」という環境上、お客様の滞在時間が比較的長いことなども影響するかと思います。
そして①②の結果から見るに、外気温ばかりに着目しその先の品揃え計画をしていては、冬物は売れなくなるばかりです。
しかしながら、大型SCなどの店舗は別として、路面店などのショップは店舗内の気温を外気温と照らし合わせ、上手に調整することで、少なからず売上に貢献することもありあえるのです。
実際、私が行くショップの中には、顔が火照ってしまうほど暑い店舗もあり(私が暑がりというのもあるが)、その際の顧客の購買意欲は落ちることも否定できない、と考えます。
予想以上に、気温などの外環境に左右されてしまうのが、アパレル小売という業態だと考えますが、この期に及んで、そのことを強く実感し、感心すらしてしまったマルシェ出展でした。
しかし、裏を返せばそれらを見極め利用することで、売上に繋げることも可能であると結論付けても違和感はありません。
気象庁のHPでは、気温と衣服の売上における相関関係をデータにしたものが出ています。
「アパレル(衣料品販売)分野における気候リスク評価の実例:気温と売上の関係は?」
「アパレル・ファッション産業における気候リスク評価調査報告書」
特に二番目の報告書は、様々なアパレルカテゴリ(サンダルやブーツ等)に分け、それぞれの対策などが簡潔に書かれています。こういったものも参考にしながら、それぞれの店舗にあった施策を取っていきたいものです。最後までお読みいただきありがとうございました。(ワダアサト)
OMOTE TO URA代表。文化服装学院グローバルビジネスデザイン科卒業。EXHIBITION NEW SHOCK・CULTURE BREAK MARKET主催。
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