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ロンTは何故売りづらいのか?

★今年の3月15日ロンTを購入したときの話

今日は2024年3月15日に、私が長袖Tシャツ(以下ロンT)を購入した時の話しを交えながら、ロンTは何故売りづらいのか?という話をします。あくまで私の個人的な主観ですが、ここ数年の春は以前よりもまして暑く感じる傾向があり、昔に比べてロンTを着用するケースが増えました(あくまで個人的なことですが)。今年もロンTを購入しようと、3月初めくらいからロンTを探していたのですが、(私が通う)どこのショップに足を運んでも、中々好みのロンTが見つかりません。ショップの品揃えはスウェットが多く、以外はロンTではなく半袖Tシャツが殆どで、ロンTそのものの品揃えが以前に比べて少ないように感じました。

私がロンTを購入したのは、3月15日になりますが、3月15日は11週に該当致します。東京の11週の平均最高気温は14℃程度、平均最低気温は約5℃。というように、冬を感じる日が多いです。因みに今年の3月15日は、最高気温が17.6℃。最低気温が6.2℃と平年より高く、16日・17日は、最高気温が20℃を超えるという暑さになりました(しかしながら、今年は寒い日も多い)。東京の3月の平年気温だけみると(最高気温14.2℃。最低気温5℃)、スウェット中心の品揃えは正しく見えます。しかしながら、何故ロンTをすっ飛ばして、半袖Tシャツの品揃えが多いのでしょうか?このことを、以下考えてみます。

★(3月なのに)何故ロンTよりも半袖Tシャツの品揃えが多いのか?

因みに、ロンTが一番売れるあろう月は4月でしょう。東京の4月の平均最高気温は約19℃。平均最低気温は約10℃となります。因みに、4月の平均気温は10月よりは低く、11月よりは高いといった感じになります。しかしながら、4月の特筆すべき部分は、4月1か月間で気温が5℃以上上昇することです。これは11月と並び、1年で最も激しく気温が変化する月になります(因みに3月と10月も気温変化が激しい)。4月1日の平均最高気温は16.7℃。平均最低気温は7.2℃ですが、4月30日には平均最高気温は約22℃。最低気温は12.3℃です。ですから、4月1日に外を出歩く場合、朝はスプリントコート等の着用をし、昼はスウェットやJK+シャツ等スタイルだったものが、4月30日になると、暑がりの人だと半袖を着用し、朝は何かを羽織るというスタイルになる可能性が高くなります。ということは、3月は気温が低く売れにくいロンTが、4月になれば、あっという間に半袖Tシャツにとって変わられる可能性が高い!ということになります。
また、長袖シャツの場合は、羽織ものとして販売期間を延ばすことが出来ますが(素材面も含む)、被ることしかできないロンTの販売期間は極めて短いと受けとることが出来ます。更に言えば、昨今の地球温暖化から半袖Tを売る期間は更に伸びており、早めに商品を展開して、仮に売れなくても夏のセールで商品を無くせる!という算段がMD的にみてもつきやすいですし、スウェットの場合は、仮に商品を残しても秋冬・そして春に商品を再展開すれば、在庫を無くせる!というのも事実なのでしょう。要は、在庫が残りにくい”守りのMD”に徹しているとみることができます。(事実、私がメンズショップのMDをやっていた頃も、ロンTはコンセプトに合っていないということもあったが、売りづらく殆ど展開していなかった)

★もう少しロンTを増やしてみてもよいのでは?(個人的な主観です)

そんなMD的にみても、極めて売りづらいロンTですが、もう少し日の目を浴びても良いのでは?と、個人的には感じています。今年は、デニムがトレンドになっており、デニムのカバーオールやGジャンが多く売り場で展開されていました。3月の気温変化の激しさを考えると、Gジャン+スウェットの提案ではなく、Gジャン+ロンTの提案もありではないか?と思いますし、今後の気温上昇を考えると、秋冬シーズンのスウェットの販売期間がより短くなることも考えられるので、もう少しロンTに日の目を浴びさせても良いのでは?と個人的には考えています。今回ブログでお伝えした話を、3月15日にロンTを購入したショップスタッフ(すごく良い接客をしてもらった)にお話しところ、この話にとても共感してくださり、本部の方に伝えてみると仰られたいました(笑)。

メンズカジュアルといっても一括りに語ることは難しいですし、トレンドの変化もありますので、今回私がお伝えした話が必ずしも正しいとはいえませんが、スウェット類等の構成比を、もう少しロンTにお裾分けしてもらえませんか?ということで、今回の記事は終了です。
次回も宜しくお願い致しますm(__)m。
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