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MD目線で決算書を読む方法を教えます?⑥

★客単価から見えることとは?

前回のブログで粗利率の推移を見れば、店頭の状態がなんとなく見える!という話をしてきました。しかしながら、それだけでは、まだ見えない部分も多いので、何か材料はないのか?という話になりました。

MD目線で決算書を読む方法を教えます?⑤

そこで、トウキョウベースの決算説明会資料には、客単価が記載されており、そこと結び付けて考えると違う側面が見えてくる?ということで、以下数字を調べ表で纏めたのが、下記の図にになります。

まず。この数字を纏めてみて驚いたことは、トウキョウベースの実店舗とECの客単価はこれだけ違う!ということです。

 

2018年2月期に限って言えば、ST事業は実店舗の客単価はEC事業の4倍。UT事業は実店舗の客単価はECの1.6倍になります。

 

トウキョウベースの実店舗の特徴は、高い客単価が示す通り、フレンドリーな接客でSET販売を上げ、客単価が高いというのが特徴です。このことは業界でも広く知られていることです。
しかしながら、EC事業。とくにSTの客単価が異常に低いというのは、不思議なことです。

 

★ECの客単価が低いのは何故?

そこで、stylepicks代表の深地さんに話を聞いてみたところ、EC事業でSET率が1.2を超えることは稀だそうです。

仮に、トウキョウベースのEC事業のSET率を1.0。イコールその金額が、事業部の一点単価だとすると?

実店舗のSET率は?UT事業は1.6。ST事業は4.0になります。UT事業は業界でも、よく見かける数値になりますが、流石にST事業の4.0というのは?常識的に考えられない数字です。

 

また、STの実店舗を見ていると、SSで12,000円前後。AWでは18,000円前後の1点単価はあるのでは?と考えられます。SET率も2.0~2.5くらいの値ではないか?推測されます。
(これは、セレクト業態では高い部類の数字)

 

そこで、私はトウキョウベースのEC売上の80%以上を占めると言われている、ZOZOTOWNのサイトを見てみました。すると、1月31日現在。ステュディオスのメンズだけで、6,000点以上の商品がヒットしました。よくよく見てみると、1アイテム単位ではなく、カラー単位で商品が記載されていましたので、仮に1アイテム辺り3カラー展開と仮定すると、2,000アイテムを超える商品が展開されていることになります。

 

そして、順を追って商品を見ていると、Tシャツ等の夏に着られそうな商品もかなりの数。セール価格で掲載されています。ある意味、アウトレット(以下OL)機能も有しているようです。

また、2018年2月期までは、EC専用の安価な商品も販売していたようです。(2019年2月期第2Q決算短信に記載)これを見るとST事業のECの客単価の低さも納得がいきます。

http://zozo.jp/shop/studious/

 

(このことで、トウキョウベースが何故?ZOZOのARIGATOの施策を支持するコメントを出したのかは理解できる。セールで在庫を消化しようとしている企業にとって、相手負担で買いやすい値段になれば、自損で粗利を犠牲にすることなく、在庫消化が促進されるからだ。)

 

トウキョウベースは他セレクト業態とは違い、大規模にアウトレット事業を展開していないため、ECにOL機能をくっつけるという運営手法は賢い手法だと思います。
(今後事業拡大を考えると、OL店も必要とはなるだろうが。。。)

 

★(買上)客数をみてみる。

話は戻り、2018年2月期の客単価に着目すると、ST事業の実店舗は、前年比112%。EC事業は77.8%となっています。また、2018年2月期のトウキョウベースの粗利率は51.3%となり、前年より約2%減少しています。
粗利率の低下は、前にも申しましたように、(前年より)OFF率が高まっている可能性が高いと言えます。

 

実店舗の客単価は上がっているが、OFF率が高まる??

何かピンときませんね?

 

そこで、客単価が記載されているということは、(買上)客数が算出できるということで、

売上÷客単価=(買上)客数

 

客数を見てみると、ST事業の実店舗の客数は、前年比93.5%に減少していることがわかります。しかも、これは既存店の数字ではなく、多少なりとも店舗が増えてこの数字です。

 

ということは💡トウキョウベースの2018年2月期の粗利率低下は、実はあまり良い状況ではないのでは?という仮説が経ちます。

次回のブログではその辺のことを、検証し考察していきます。
では、次回をお楽しみにm(__)m

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