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人が足りない!と言われているこの業界でも、デザイナー・商品企画という職種に関しては、こと人手不足に陥ることはないようです。
実際、某服飾専門学校で、非常勤講師などをしていると、アパレル・ファッション業界志望の若い人には、デザイナー志望の人が、多いなぁ〜と痛感することが、よくあります。
また、デザイナー支援も他の職種に比べれば、幅広く行われているのも皆さんご存知の通りです。世界で通用する一流デザイナーを、業界全体で育てたい!という風潮を、強く感じます。
そして、上記のような流れからか、デザイナーを発掘したいがための、コンテスト等も多く行われています。
ただ、私が、疑問に感じるのは、この業界で幅広く?行われている、そのようなコンテストは、ファッションショーを主体・目的としたものばかりで、そこで満足してしまう。
また、表面上の華やかさや感性や目新しさばかりが、重要視されていないか?ということを、疑問に思わない・感じない人が、多すぎるのも疑問です。
(審査員の選定基準が、昔の名前で出〜てい〜ます〜♩や、表面上だけ華やかに見える組織・人ばかり?のような気がして、疑問を感じることも多々あります(笑))
例えば、料理業界のコンテストには、
・使える食材
・作る時間
・具体的なテーマ
・材料費
等多くの制限があるコンテストが多いように思います。
それは、何故か?
ミシュランに乗るような高い価格帯の料理店などは、一部を除いて、ビジネスとして通用しないから?現実的ではない?ということから、そういう制限を設けているのでは、ないでしょうか?
実際、うまい料理を、制限なしの自由な発想で作っても、その価格があまりに現実とかけ離れていれば、よっぽどのものがない限り、ビジネスとしては成立しないでしょう。
これ。ファッション・アパレル業界でも全く同じことです。
前出の、制限のある料理コンテストでも、腕の良い料理人は制限のある中で、人を喜ばせる料理を、自由な発想で作ります。
アパレル・ファッション関連のデザイナーのコンテストにしても、制限が多くある中でも、柔らかい頭や自由な発想で、どれだけ顧客が喜ぶ商品を作ることが出来るのか?
また、デザインセンスだけでなく、どれだけデザイナーとしての、ビジネスデザインセンスがあるのか?等を競うコンテストの方が、この業界には必要なのでは、ないでしょうか?
川久保玲や三宅一生等の天才デザイナーは、育てようとしても育つものではありません。また、年に何度もそのような人は出てこないのです。
おそらく、そのような才能のあるデザイナーであれば、勝手に頭角を現してくることでしょう。
であるならば💡制限のある中で、どれだけ柔らかい・自由な発想で良い商品を産み出すことができるのか?
そのようなデザイナーこそ、この業界で多く求められているのですから、この業界自体が、デザイナー育成・発掘の発想のそのものを変えるべき?なのではないでしょうか。
制限のない作品のコンテストをしたところで、それがメシの種になるような天才など、殆ど存在しないのですから。。。
【(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。唯一の趣味は古着収集。
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