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先日、南さんが書いておられましたブログと、今回の私のブログタイトルが被ってしまいましたが、
私も事前にブログを書いてしまっていたので、大変恐縮ながらブログをアップします(笑)
アパレル・ファッション小売業界のようなところにいますと、当然のことながら服好きの方が多くいます。(私自身は、もはやこの業界を離れた感はあるが。。。。(笑))
そういう服・ファッション好きの集まりのようなところがありますから、あたかも服・ファッション好きの常識が、世間一般の常識!と勘違いし、ファッション好きの視点=マスの視点。という誤った認識に陥ります。
とくに、アパレル・ファッション小売業界で称賛されるようなことは、得てしてこの誤った認識から拡散され、結果的に物事の本質を捉えることができなくなり、業界自体に良い影響を与えることはありません。
また、業界の特徴なのか?やたらと新しいテクノロジーや、世間一般で浸透していない横文字にすぐに騙される?業界であります。
例えば、サスティナビリティ・エシカルという言葉だけが独り歩きし、その日本語訳を詳しく知らない!なんて人も多くいます。(笑)
あるIT?企業が、イノベーション的な今までない発想なものを確立したとなって、その当時は、そのことに賞賛が溢れましたが、そのイノベーションは、結果的に多くの在庫を産み出しただけでした。
更に言えば、最近はAIブームなのか?ある企業の社長が、AIによる効果で仕入コントロールができ、業績が上がった!と豪語していましたが、確かにその組織は黒字転換はしましたが、結果的にそれと同時に、数十億の在庫が増えていただけでした(笑)
このようなことが繰り返されるのは、業界の常識=マスの常識と勘違いしているところと、そのことで無知からくる、新しいものに期待・依存するところが多いという体質からのなのでしょう。
上記のようなことは、MDの仕事の世界でも良く起こることです。
アパレル・ファッション小売業界のMDは、商品面での重要な仕事も多く、当然のことながら服好きの方が多くいます。事実、私もその一人です。
しかしながら、自分たちの常識=顧客の常識!という誤った認識になると、多くの間違いを犯してしまいます。
例えば、私はMDの数字面の仕事を中心に活動していますが、上記のように、自分たちの常識でしか数字を見ないと、誤った分析をする基となり、どんなに立派な数字分析ができる仕組みやシステムがあっても、そのようなものは豚に真珠にしかなりません。
寧ろ、数字から見える分析で、問題の本質を割りだすには、自分たちの常識=世間の非常識という視点を持ち、分析しない限りは、本当の問題の本質は見抜けませんし、先に繋がるよい分析はできません。
とは言いつつも、数字面の仕事だけで、自分たちの粗探しをするだけでもいけません。当然ですが、自分たちの産み出す商品に愛着を持たねばなりません。
愛着をもつからこそ、MDにおける商品面の仕事と数字面の仕事の両立が可能になるのです。
この業界では、得てして自分たちの常識=世間の常識!という偏った視点だけで、物が語られがちです。また、自分たちの常識=世間の非常識!というだけの視点で、とかく自分たちの強みさえも消してしまうことも多くあります。
だからこそ、片側の視点をもつだけではなく、常識・非常識という両方の視点から見る。そして、物事を深く考えることで顧客に喜ばれる商品を多く生み出すMDが育ってほしいものです。
【(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。唯一の趣味は古着収集。
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