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暖冬で厳しい?と言われるこのAWシーズンも終わりを迎えようとしています。
暖冬用のMDへの変更の声が聞かれるようになるなど、各組織来期へ向けて今期の検証が必要となってくる筈です。
私は、常々このブログや他の連載でもMDスケジュールを具体的に作成し、組織全体で共有することの重要性を訴えています。
MDスケジュールを作成すれば、理解できることですが、この1月という時期は、AWシーズンの終わりでもあるのですが、この業界の多くの組織が、来AWシーズンのディレクションスタート。
中には、冬の防寒アウターをこの時期に発注しなければならない!という組織も存在します。
このような、早い段階に半年以上先のことを決定しなければならない!ということは、多くのマーチャンダイザーが不安に陥る部分ではあるのですが、裏を返せば、このAWシーズンの気分が冷めぬ時期に、次のAW商品の発注が差し迫ってくるということは、”鉄は熱いうちに打て”さながらの、今期AWの検証・反省を忘れないうちに、発注に活かせる!というメリットもあります。
ということは!前述したMDスケジュールにシーズンの検証・反省会という項目を組み込んでおく必要があるということになります。
そして、検証会の進行表の目的・内容・項目を具体的に掲げておく!ということが必須となります。
検証会でどのような項目を具体的に掲げておくのか?という詳細は、組織それぞれで違いがありますので、詳しいことは省きますが。。。
・売れている商品
・全く売れなかった商品
この2つをしっかりと検証することは必要となってきます。
まず、売れている商品を何故検証するのか?という疑問があると思いますが、前述したように、この業界の多くの組織は、次AWシーズンのディレクション。
更に言えば、商品の発注タイミングがせまっています。
特に、発注タイミングの迫っている商品は、その時間のなさから、”前年踏襲商品”を選ばざるえない状況になります。
特に、ここ最近。現場(店頭)からは、”前年踏襲商品”ばかりで売れない。もう飽きた~などの声が聞かれ、実際このAWシーズンは、多くの店頭を見る限り、その声は正しいように感じました。
ですが、そうは言っても、この時期に新しいデザインの商品を大量数発注するのは、大きなリスクが伴うので、前年踏襲商品を発注せざるえません。
では、売れている商品のどのような部分を検証したら良いのか?
・値入率と粗利率の差から、値引き含めたOFF率。(セールしてなくても、値引き幅でかければ怪しい?)
・早く商品が売り切れていた場合。仮に商品追加したら何点商品が必要だったのか?
(その商品は、山の頂点に来たのか?まだ5合目なのか?という検証)
・店頭・顧客の声を拾う。(特に着心地。使ってみての声等)
・展開色を変えていたらどうなったのか?というシミュレーション。
・商品ランキング上位に出てこない、隠れた名品を探す
等、ただ”売れたからよかったね!”ということではない深い検証が必要です。
次回のブログでは、猿でも反省できる(笑)全く売れない商品の何を検証したら良いのか?ということについて述べたいと思います。
このブログが、少しでも皆様方のお役にたつことができれば幸いです。
【(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。唯一の趣味は古着収集。
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