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先日。あるアウトレット店で仕事に従事している友人と飲む機会がありました。
そこで、その友人から話題に上ったのは?
”うちの店に回ってくる商品は、Sばかり。。。これでは売りづらくてしょうがない。。。
しかも毎回、毎回同じことが繰り返される(-_-) これってどういうことなんですかね?MD・バイヤーはそのことを理解しているのですかね?”
ということでした。
マーチャンダイザーの仕事の一つに商品の”アソート”を決定する!という仕事があります。
・”アソート”とは?
日本語訳で”組み合わせる”取りそろえる”などの意味で、アパレル・ファッション小売業では、色・サイズの細かい設定。SKUの展開等のことを指すケースが多いです。
そして、アソートの設定をした後、各SKUごとに商品発注数量を決めるという、MDにとっては一番メンドクサイ仕事が待っています。
おそらく、冒頭の友人のショップのMD・バイヤーはこのことが下手くそだと推測されます。
以下。私の独断と偏見で、MDがアソートを決め商品を発注数量を決める際に、何を意識すべきなのか?を以下述べていきます。
このことを先に言ってしまうと。。。
このことになります。
そして、MDとして当然のことですが、商品のサイズ展開を決定する際は。。。
・素材 ・パターン
・ブランド・ショップコンセプト
・トレンド
・商品の売上予測
等を意識してから慎重に決定しなければなりません。
素材が柔らかい。伸びる素材等はサイズ展開を拡げる必然性はあまりありませんし、どんなブランド・ショップにもコンセプト。そして、コンセプトから見える顧客ターゲットがある筈です。具体的な顧客ターゲットを設定する際には、体型的なこと大枠のサイズ展開等も考えられている筈なので、そのことも意識すべきでしょう。
また、ここ数年の”ビッグシルエット”がトレンドとなっていますから、その場合は通常のサイズ展開の商品発注数量とは、意識を変える必要があるでしょう。
(もしかすると、冒頭の友人のショップはセレクトショップなので、ビッグシルエットに準じてSサイズを多めにしたのかもしれない。)
そして、全ての商品を同じサイズ展開にするのはナンセンスだと言えます。
売れそうな商品はサイズ展開を増やして構いませんが、売れなそうなものはサイズ展開を減らす。更に言えば、そのようなことを事前にシミュレーションをし、予測される各サイズの具体的な必要数の目安となるものを把握しておくべきです。
そして、最後に意識すべきことは。。。
何故ならば、そのようなサイズの商品が残ってしまった場合は、店頭が売りづらくてしょうがない!からです。
これ仮に、端々のサイズの残数量が少なかったとしても、現場では売りづらくなります。
MD・バイヤーが店頭のスタッフからの”もっと小さい(大きい)サイズがあれば、もっと売れる!”という声に押されがちなのは理解はしていますが、端々のサイズを残してしまうような数量発注では、逆に店頭から恨まれるのですから、そのようなサイズは店頭が”端々のサイズが足りない!”と声が上がる程度に抑えておけば良いし、そのようなサイズは”腹五分目の発注数量”で良いのです。
事業部単位でなく、企業組織全体で考えれば、残った商品の消化はとても重要なことです。
残った商品だから、どうでもいい?とにかくなくなればいい!というのではなく、残った商品が少しでも売りやすいように配慮する。これもMDが考えるべきことです。
何故なら、そのことで組織全体の利益が変わってくるのですから。。。
このブログが、皆様の何かしらのお役立てば幸いです。
【(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。唯一の趣味は古着収集。
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