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画面ばかり見てないで現実を見よ!

★この業界に入ったのは物流倉庫から…。

このブログでもチョイチョイ書いていますが、私がアパレル小売業界に足を踏みいれたのは物流倉庫のアルバイトからでした。

当時はエプロンをつけ、毎日パッキン(段ボールのこと)を作っては店に出荷し、店舗からフォローがあればその商品を探し出し、店舗に配送したりそのようなことをしていました。

売れているときというのは、商品が倉庫にストックされていてもあっという間に商品がなくなっていきます。また売れていない商品はいつまでたっても倉庫から商品が減りませんし、ときには大量に店から戻ってくる。そんな経験をしました。

物流倉庫にいると、その組織の現状がよく解るといいますか…。ある意味、物流倉庫は組織の心臓のようなポンプの役割のようなものですから、そこで学んだことは未だに私の財産になっています。

 

★アパレル小売業に従事している人と話すとキニなることが…。

ここで話は変わり、最近、個人塾やその他色々な場面で、大手やEC系のアパレル小売業の人と話す機会が多くなりました。そこで話をしているときに、気になることがありました。それは何かというと?

私がブログや連載で、よく数字のことについて書いているので、相手は私のことをロジックの人?と思っているようで、よくMDに関するロジックや数字のことについてよく質問を受けます。
(私は決してロジックの人ではなく、基本。元服屋であり小売りの人。小4までの算数をよく使う人にすぎない。)

基本質問を受ければ私は真摯にお答えしているつもりなのですが、ただ1つ気になるのは、どの方もアパレル小売業に関すること。特にMDに関することに関して、ロジックや法則を求めたがっている。それだけで何か解決すると思い込んでいる!ということです。

このことは特に大手企業におられる方やEC中心のショップにおられる方によく見られる傾向です。

 

★組織が大きくなると現場にいかない??

小売業の商売というものは、実際にはそこに商品があり、そのことに関わる人がいます。

例えば、ECの企業でも実際には倉庫で商品を出荷する人が日々四苦八苦して出荷し、ときにはカスタマーサポートでお客様の対応業務があり、またパソコン画面の見え方とは別の本当の商品があります。デジタルな世界の裏にはアナログ的世界が広がっているということです。

しかしながら、上記のようにすべてをロジックや法則に頼りたがる人には、現実では(現場では)何が起こっているのか??という商売に対する実感・意識が低いように私は感じます。
そして、組織全体でそのような意識が薄くなってしまった組織は、キャリー品扱いになった商品等を気にしなくなる傾向になりますし、最終的にそのような組織はお客様から見放されることになりかねません。

 

★金額だけでなく、現場空間をイメージして仕事をしろ!

例えば、ある月の在庫原価予算が10億円だったします。そして、その月の実績が10億5千万だったとすると?パソコン上では在庫金額と在庫予算比105%と記載されるだけです。

これが現場に行かずロジックに頼るだけの人であれば、「たかが5%くらいいいや!」という感覚に陥る筈です。

しかし、実際の物流倉庫では何が起こっているのか?というと。

仮にこの組織の値入率が60%。平均元売価が7,000円だったとすると??

→5000万(在庫オーバー分)÷(1-60%)=1億2,500万円の元売価在庫オーバー。
→1億2,500万円÷7000円(元売価平均)≒18000点

ということになり、当初の在庫予算の予定より約18000点の在庫点数が増えたということになります。

これを1M20Cのシングルラックに30本かけするとすると?

→約18000点÷30≒600本

600本のシングルラック分を倉庫に余計に置かねばならない可能性があるということです。

(例えば、600の人が整列するだけでも結構場所をとるということがお解り頂けるでしょう。)

この業界でよく見かける光景ですが、仮に物流倉庫や店舗のバックヤードを適当に設計しているとすれば、たかが5%在庫予算を上回ったとしても、恐ろしい光景が目の前に広がっている可能性があるということです。10%増の在庫予算比になれば、上記の倍在庫が増えたということです。

 

★椅子に座って考えてばかりないで、現場に足を運べ!

どんなにテクノロジーが発達しても、小売業の本質は物を仕入れる・作る・(顧客に)売る。このことです。実店舗からECに変化しているというのは、ただ売る手段が移り変っているということで、顧客が欲しい商品を探す・買うということには何ら変わりはありません。

そのことも理解せず、ロジックや法則やテクノロジーの進化だけでMD。敷いては小売業の問題が解決するのであれば、誰も在庫に悩まされることもないでしょうし、苦労もしないでしょう。

だからこそ、小手先のロジックや法則ばかりに捉われず、ときには店や物流倉庫等の現場に足を運び、”百聞は一見に如かず”を実践し、現実をみて、自分のたちの商売の本質を実感するということが重要なのではないでしょうか。

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