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テクノロジーの進化が日進月歩のこのご時世。アパレル・ファッション小売業で時点在庫管理システム(POS)等の刷新を考えられている組織も多くあることでしょう。
以前はコスト高で導入が難しかったRFIDタグを使用した在庫管理も近年では導入しやすくなっています。
そのことで店や物流の現場では、作業負担が減少するのですから、”働き方改革”が叫ばれる昨今。これを導入しない道理はありません。また、そのことやAIの導入で商品分析。在庫コントロールの改善に期待している経営者も多いことでしょう。
しかしながら、新システムを導入することが、アパレル・ファッション小売業が抱える諸問題。特にMDの問題を解決する切り札となりえない!ということを先に断言しておきましょう。
私は仕事を通じて多くの組織のMDに関すること。在庫に関する諸問題を目の当たりにしてきました。
その中で、多くの組織がその自社のシステム運用に関して問題がありました。
諸問題で特に問題なのが以下の2点です。
① MDに関する商品管理・分析ルールが曖昧・適当。
② 商品伝票一致の法則が為されていない。(物流関連の管理が適当→システムの在庫の数字が出たら目)
この2点を解決しない限り、新システム導入をしてもMDばかりか、組織全体に何も利益をもたらさないということになってしまいます。
まずは①に関してのことです。
このことに関してましては、このブログのみならず他の連載でも多くの問題提起をしてきましたので、ここで多くを語ることはしません。(詳しく知りたい方は下記連載をご覧ください。)
皆様方が普段使用されている、季節・販売期間に関するルール。大分類・中分類・小分類に関するルールは、しっかりと定義づけされていますか?
また、そのことがブランド・ショップコンセプトから見える顧客ターゲットの消費心理が紐解けるものになっていますか??
結果的にこのことが曖昧でMD・バイヤーの個人の主観・解釈で運用されているようだと、システムを最新にしても顧客の消費分析。商品分析などはできません。
また、小売業の組織にとって重要な過去データが使いものにならないままになってしまいます。
このような状態で高いお金を出してAIを導入しても、それは豚に真珠にしかなりえません。
システム刷新時に、商品管理・分析ルールの目的を見据えた上で、このことを一度立ち止まって考えた上で、おかしなところが有れば、見直しすることをおすすめします。
次に②のことです。
商品を出庫・入庫する際は、商品と伝票が一体となっていなければいけません。また、更に言えばシステムもそのことが正確に反映されていなければなりません。
ですが、現状多くの小売業の組織がこのことに問題を抱えていて、システム上の在庫関連の数字と実際の在庫が全然一致していない!ということが多々見受けられます。
これ以上このことを記載すると、文章が長くなってしまうので、次回は②のことに関して詳しく記載していきます。
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【(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。唯一の趣味は古着収集。
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