メールマガジンを登録していただくと、セミナー・イベント開催のお知らせやブログの更新通知をお届けします
皆さま、こんにちは。暖かい日と寒い日が入り混じる今日この頃ですが、各ブランドではS/Sがスタートしているようで、私もサクッと見てきました。
さて、そんな芽吹きの春ですが、今回は「言葉」に焦点を当てて、私なりの考えを書いていこうと思っております。少しネガティブなことも書いていますので、気分が悪くなりそうな方はブラウザバックしてください。最後までよろしくお願いします。
私には都内で美容師をしている妹がいます。美容師は美容師で、なかなか大変な職業だなぁと思っているのですが、そんなある日、
「〇〇って人知ってる?」
とLINEが来ました。私は「あぁ、ついに詐欺に引っかかったな」と思ったのですが、妹曰く「難しいカタカナ用語ばかりを並べ立て、美容院のスタッフにブチギレて帰ったコンサルタントがいた」とのことでした。
恐らく、このブログを読んでくださっている方であれば想像に難くないと思いますが、「何を生業にしているか分からんが、金と自己顕示欲はある」というタイプの人間です。私もそのコンサルタントのSNSをチェックしましたが、書いてあることは
・数字はどうでもいい。重要なのは嘘をつかないこと
・プロダクトを売ることは古い
・数値設計は無意味。
・人生は短い。今すぐに行動せよ
のようなことで、横文字を愛する方にありがちな中身の一切ないものでした。
アパレル業界にも同じようにこういう方々が出入りし、留まることのない自己顕示欲を晒し、跋扈しています。
また、そういった方々は、
・キャズムを超える為の施策
・あの案件にアサインされた
・ジャストアイディアの段階でゴーする
・ディスアグリーしている
などと、誰にも伝わらないカタカナ用語を使いたがります。コンセプトやマーケティングであれば、ある程度一般的に使われている言葉ですが、そもそも日本語の方が短いし分かりやすい言葉を、なぜカタカナにせねばならないのでしょうか?
言葉は人に伝わってこそ意味を持つものです。故に、カタカタ用語を発した本人が気持ちよくなっても、何も意味を持ちません。
そして最も気持ちが悪いのが、自分がインターネットやPC一台で生計を立てているからといって、その他の一般的な職業を馬鹿にすることです。「会社員は古い」だとか「不労収入こそ正義」だとか、そういった圧倒的な上から目線を秘めていることです。
コンサルタント的な職業に限ったことではありませんが、この姿勢は極めて悪質で、許しがたいものです。自分たちは「既存の価値観を破壊している」と思っているのかもしれませんが、実際のところそんな高尚な意味はありません。
私たちが食べる野菜は、どこかの誰かが育てているものですし、お肉にしたって、誰かがどこかで動物を殺してくれているから、私たちは明日の夕食を食べることができるのです。
「謙虚」という言葉は使い古された言葉ではありますが、何かしらのビジネスを行う上においては、非常に大切な姿勢です。私はマサさんからマーチャンダイジングにおける基礎、実際の店舗運営に関するあらゆることを学びましたが、この「謙虚であること」という姿勢も学んでいます。そして、それは仕事に向き合う真摯な姿勢を形作ってくれたと同時に、徹底的な下準備の必要性を認識させてくれました。
そして、所謂胡散臭い人にならないために、あるいはそういう人たちを見極めるために、最も大切なのは「読む力」ではないでしょうか。「読む」といっても難しいビジネス書や自己啓発書ではなくても、「日常の生活の中で『読む』習慣をつける」程度のものでいいと思います。人間は言語がなければ生活できない生き物ですから、やはり「読む」ことは重要な行為です。そしてそれはいずれ行間や文脈を読む行為に繋がり、人に伝えるにはどの言葉が適当か、自ずと見えてくるはずです。
また、日々の生活の中で私たちに入ってくる情報は膨大です。その中から正誤を見極めたり、自分なりの見解を見出したりすることにも「読む」ことが重要になると思います。
自戒も込めて、本章を終わりたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。(ワダアサト)
2021年3月8日(月)よりOMOTE TO URAにおける3月期の販売がスタートしています。よろしければ是非ご確認ください。
OMOTE TO URA代表。文化服装学院グローバルビジネスデザイン科卒業。EXHIBITION NEW SHOCK・CULTURE BREAK MARKET主催。
小売ビジネスに関するMD(品揃え政策)アドバイス・サポートを
ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。